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「第5回raytrekイラコン」制作ノート

 8月からサードウェーブ主催「第5回raytrekイラストコンテスト」の募集が始まりました。前回、第4回に3点エントリーいたしましたが、結果がサンザンだったのでもうやんぴ!と固く決意しておりました。いや、固くってのはウソだな。だってついついお題だけでも、、、て覗いちゃうんだもの。

で、第5回のお題と言うのが、
「クリエイター向けPC「raytrek(レイトレック)」の特長である下記①〜⑤を1つ以上含んだ、個性豊かな擬人化キャラクターを自由にお描きください。特長は自由に解釈していただいて構いません。」
 ①一人一人の唯一を
 ②スタイリッシュで高性能
 ③安心して制作できる環境の提供
 ④メンテナンスが容易
 ⑤正確な色を映し出すディスプレイ

・・・これを擬人化しろって?
あまりに発想がぶっ飛んでいたので、ついつい挑んでみたくなっちゃうんですよね。
 
 最近サードウェーブさんが注力してるのが、raytrek 4C というエアフロー重視のデスクトップモデル。4Cってのは「for Creator」を捩ってるのだそうで、スタイリッシュな筐体デザインを盛んにPRしています。

これをイジって何か擬人化したキャラが出来ないか。3DCGを駆使してトライしてみました。

とはいえraytrek 4Cはデスクトップ。四角四面のいかついデザインで、擬人化するにはナカナカ悩ましい。ラフ画でアイデアを練っているうちに
「いっそまん丸にできないか?」
と思いつきます。

こんなカンジ。

うん、良いじゃない。でも擬人化だから手足に変えてヒト型ロボット風にしよう。アイデアがまとまったところで2D-CADでレイアウトを検討、それを基に3DCGでモデリングします。

手足は前回の「怪人二十面体」から流用しました。

背中にドアをつけて後ろからメンテしてる、ってイメージでレイアウトを組み始めましたが、どうにも配置がピンとこない。
一晩検討した末、このアイデアは没にすることにしました。

次にひらめいたのが、ロボットを複数にしてメインキャラを囲んでガードしているイメージ。お題③の「安心して制作できる」をモチーフにしたアイデアです。

配色も別々にして「ナンタラ戦隊」風にしてみました。

そして、ちょっとお題にそぐわないイジリを加えてみることにしました。ロボットに守られているはずのメインキャラが、「ちょっと迷惑」って顔をしている構図。全体をマンガ的に構成してみようと思い立ったのです。
 
このアイデアは、鳥取県が主催する「国際マンガコンテスト」の審査員の方がまとめられた『魅力的な1コママンガを作るための8カ条』を参考にさせていただきました。

1.すぐ思い浮かぶものは一度捨てること
2.一番遠いところのモノと繋いでみること
3.たくさんの人が知っている知識や情報を組み合わせること
4.いくつもの視点を持つこと
5.しゃべりすぎないこと
6.雰囲気だけで描かないこと(ハッキリとした主張を組み込む)
7.そっくりだけど全く違うものをくっつけてみること
8.絶対に有り得ないけどあったら面白いと思うものを考えること
                    審査員・篠原ユキオ先生の談

さすがに全部を網羅とはいきませんでしたが、特に最初の「すぐ思い浮かぶものは一度捨てる」は大変参考になりました。ありきたりなアイデアでは凡庸な作品にしかならない。一度全部捨てたうえで新しいアイデアを積み上げていくのがオリジナリティにも繋がっていくのでしょう。
※確かにこれは、「さなコン2」で私が犯したシッパイそのものだな、と感じました。なにしろ思いついたら速攻でマンガにしてましたから。だからこその10作エントリーなのですが、審査員に刺さらなかったのは仰る通りだったと思います。

・メインテーマは「安心な環境」
・ずんぐりデザインにもスタイリッシュさを
・5つの配色で「リッチカラー」
・少女を守る「一人一人の唯一を」
最終的に、「メンテナンス」だけ除外するカタチになりました。
背中のドアを残せば、とも考えましたが、「しゃべり過ぎない事」を配慮した結果です。

マンガとして上手くまとまったな、と気に入っています。でもraytrekの審査員は気に入らないだろうなぁ。

基本、イラストコンテストでは3DCGは敬遠される傾向にあります。CGモデルをベースに手描きで仕上げたものは別ですが、そのまま流用と言うのはどうやら不文律の「御法度」のようです。skebでは規定にはっきりと「3DCGの使用をNG」と明記していますしね。pixivのイラコンでは禁止扱いにはなっていないので、無駄と思っても当面は利用していくつもりです。

最後に、メインキャラのデザインは前回のraytrekイラコンで没にしたアイデアから。「盗賊」というお題からイメージしたものですが、「盗人」ではそぐわないかな、と考えて取り下げていました。でも表情がとても気に入っていたので、何かに使えないかな?と温めていたものです。

ダメでしょ、枝を折っちゃ。

やっと面倒な宿題が終わった気がします。お疲れさまでした。

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