百年王国を作るきっかけと販売するまでの流れ(後編)

NintendoSwitch版百年王国を作るきっかけ

時は経ち、数年後のお話。
当時はDLSite同人かインディーゲームかで岐路を迷っていました。
最初はDLSite同人でサークルに参加したのですが、参加した2サークル共、主催要因で空中分解し、路頭に迷っていました。(過去記事)
百年王国をプレイしてくれた方々がパワーアップ版がほしいという要望がちょくちょくあり、パワーアップ版を作ることにしました。
もちろん、パワーアップ版を出すからにはNintendoSwitchで出したいと思い、採用実績でよく話を聞くUnityに手を出してみるのでありました。

もちろん、最初からつくっていたわけではなく、Unityの勉強をした後に数作品程、小規模作品を3作品ほど作り、公開をしました。ようやっと作れる確証がついたと思って、百年王国のパワーアップ版の制作に着手しました。

最初の作品。ボールを落として星をゲットするやつ。数日で作った虚無。
全部自作絵
これは寿司

さらには過去に百年王国をプレイしてくださった方がイラストを是非ということでななしさんにイラストを描いていただき、相葉さんの音楽がかなりマッチングしたので相葉さんにBGMをお願いする流れになりました。ありがてぇ…。
あ、ちなみにそれ以外(システム・UI・ゲームデザイン・PV)は全部自分です。

仕上がりこんな感じです

もちろん、開発が困難がなかったわけじゃないです。慣れないUnityで作ったのでGetComponentを連発したり、MVCの設計を無理やり採用したりとわりと無茶をしました。なんとGameManager4000行とかもやりました。

そして、ようやっと形が整ったところで問題にぶち当たります。そう、NintendoSwitchはインディーゲームでも限られた開発者しか個人で開発ができませんし、そう簡単に開発をさせてもらえません。これは諦めるしか…と思ったところ、asobuというコミュニティの方々からプレゼンしてみませんか?という声がかかるのでありました。とっても慣れないプレゼンをし、イベント展示を行いました。その後にパブリッシャーという出版社的な存在を初めて知りました。その方々ならなんとか繋いでくれるだろうという期待を込めてasobu内で探していますといったところ、2つのパブリッシャーさんから声をかけてもらいました。その一つが今やレーベル自体が独立し、わくわくゲームズとなった、コーラス・ワールドワイドさんでした。新レーベルを作るということで面白そうーだと思い、コーラスさん(現わくわくゲームズさん)と一緒にゲームリリースを模索していくのでありました。

ただ、NintendoSwitchの開発できる権利を一般のトーシロが入手するのは簡単なことではありませんでした。っていうより普通は無理です。
ということでNDAがかかるので省略はしますが、パブリッシャーの努力とウチ自身の説得の甲斐あって無事なんとか開発できるようになりました。

ただ、開発といっても何もしらない一般人からすると難易度は高かったです。ぎゃーーとかしゃーーーとか言いながら、数ヶ月でようやっと形になったといったところです。ただ、開発予定的には結構順調に進んでいました。

問題が起こったのは発売するよ!全員集合の2ヶ月ぐらい前でした。
海外メディアから突然警告を喰らいました。

どうやら神託の巫女にタッチできるというなんとも現在の倫理観に反するスケベな機能が引っかかったようでパブリッシャー共々悔しがりながら封印する覚悟を決めました。そして、スケベ封印をすることになりました。

ときは過ぎて発売日、ちょうどぽっけもんの一週間後という形でかぶることになりました。

この強力な競合には絶対勝てないと思いましたし、絶望を覚えながらリリースをしました。
いやだって、一新規インディーゲームとぽっけもんのどっち選ぶっていったら当然…

ただ、結局は乗っかった形で伸びました。
ありがとう、ぽっけもん!

リリース後どうなったよ

リリース後は必死こいて1日1回アップデートを行いました。要望があればなるべく拾い上げるようにし、改善を繰り返しました。改善を繰り返していくうちに売上もある程度伸びていき、1万達成まで手が届くようになっていきました。
注目は集まったものの初週は5000本程度だったと思います、もう5000本は地道なアップデートと広報で伸ばしていきました。

また、新規レーベルの育成も行っていくことになりました。知人を誘い、作者個人として宣伝も行い、レーベルとしてどんどん育ってきました。ウチ自身もマレーシアに出張に行っている最中にパブリッシャーから独立したよって来まして、!?!?ってなりましたが、順調に行っているので結果オーライな感じでした。

後にファミレスを享受せよみたいな超絶エモな作品やラブラブスクールデイズみたいな実況されまくる作品やTOMOMIみたいな尖りすぎた性癖が特筆する作品、闇鍋人狼みたいなマルチでも楽しめる作品がNintendoSwitchやSteamでリリースされ、人気作へと変貌していったのでした。

パッケージ版もリリースすることになり、やりたいこと全部やったから次回作どうしようみたいな感じです。さあ、どうしよう(たぶん、続く)

規模を上げすぎてひいひい言っている次回作


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