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文学フリマ東京38までの記録 残り39日

雑談

前回の日記はかなり話の構成力がなかったですねぇ……
さて、今回は「執筆」の話をしていきましょうか。

私は作品を書いている時に、ふと昔の記憶が反芻します。
執筆している人は皆そうじゃないかなぁ、と勝手に思ってます。
「自分がどんなことをおもってきたのか」それが今書いている作品に影響を与えている気がします。

だからこそ、これからの自分の人生は「何を思うか」に意識して過ごしていきたい、と考えるようになりました。

話が少し横道に逸れますが、志賀直哉の書いた「荒絹」を読んで、こんなに綺麗な小説を書けるなんて羨ましい! と一番最初に思ったんです。
起承転結、各展開が読者にとってちょうどいい文量で書かれている。
無駄な文章は無く、どれも必要な情報ばかり。それでいて、物語は淡白ではなく、しっかり面白い。
当時、多くの作家が志賀直哉を目指し「小説の神様」と崇めた理由がわかる気がします。

一方で太宰治のような、志賀直哉の対極にある文学も私は好きです。
志賀直哉の文学は、多くの先達が歩き、整えられていった景勝地の歩道。
穏やかで、何処を見ても風流で、日の光が差し込むような文学。
一方で無頼派の文学は登山中に獣道へ入って、自分だけの秘密基地を見つけたような感覚になります。
そこには綺麗な石や虫や草花がある。勿論、そのどれもは世界にありふれたもので、特段珍しいものではない。
でも、その場所を見つけた自分にとっては特別なもので、何時までも心に残る景色なわけです。
太宰治の文学は描きたい場面を印象的で共感を誘う文章で散りばめていく。
反芻したくなるような表現とリズム感。

どちらも目指したいと思う文章です。
我儘で強欲でしょうかね。
前回記事から、そういえば自分はどんな将来を描きたいんだろうと、悩んでみました。

私は欲張りな人間みたいです。
志賀直哉のような綺麗な文章が書けるようになりたい。
太宰治のように読者の共感を誘い、代弁するような言葉を選びたい。
萩原朔太郎のようなリズム感のセンスに憧れますし、菊池寛のような実直な表現も学びたい。
坂口安吾のようにいろんなものに心惹かれ手を出し、有島武郎のような苦悩を見つめる忍耐をもって。
小林多喜二のように何かを守るための優しさとゆるぎない根幹を。
武者小路実篤のように前向きに生きていきたい。

日本作家のみに例えてしまいましたが、アガサ・クリスティーのような強かさも憧れます。
ダニエル・キイスの描く色彩豊かな表現と、SFでありながら現実に近しい世界観も持ってみたい。
スティーヴンソンみたいな奇想天外な発想力も素敵ですし、オスカーワイルドのファンタジー世界を描く描写力も憧れます。

憧れるものは沢山あって、二本の手では足りないくらい。
まだまだ未熟なので、つまみ食いをするようにしか作品を書けない私です。
そうそう、こんな作家の本が面白いよ! というオススメがあったら教えてください。読みます。
ちょっと短いですかね……今回はここまで。

この先は宣伝です。
文学フリマ東京でお会いしましょう。

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