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ビジネスケアラー 働きながら親の介護をする人たち♯2

先週に続き、今回もビジネスケアラー 働きながら親を介護する人たち」酒井穣(ディスカバー21)を私見を交えて紹介したい。

第2章では、仕事と介護の両立に関するテーマ。今回あえて男性目線からこの内容に触れてみたい。

介護離職のボーダーラインは、平日平均2時間、休日平均5時。例え平日1時間でも休日5時間未満でも犠牲は大きい。だが離職を選択することで、当事者を含めた家庭環境が好転するとは言い切れない。

好転しない事実が、本書第1章で介護虐待も触れている。そのリスクは息子か夫(=男性)、常時接触のパターンであると。介護離職を通じて時間が増えることは、介護の充実の裏で虐待機会を増やすリスクがはらむ。特に男性は。

旧態依然の仕事への向き合い方は、時間に比例して評価や成果を生み出した。その常識は仕事だけでなく介護現場でも覆されつつある。
時間の長さが正義と洗脳された男性ほど、介護場面で無価値観や葛藤を覚える。その結果、虐待を招いている可能性もあろう。

介護は全て女性に丸投げしてはならない。男性も介護参画しなければならない。いかに医療と介護へのアクセスを正しく、早く行うかが鍵となる。本書でも触れている「男性介護者の会」への参加は特にオススメしたい。最寄りの地域包括支援センターへアクセスしてほしい。
知識は生活を豊かにし家族との時間を彩る。

介護離職は慎重に選択すべきだ。離職前にできることは、まず知識と時間の両律する。その先に仕事と介護の両立ができるはずだ。
介護のために離職し、疲弊する介護者を豊かにしたい。そのために少しずつ発信を重ねていきたい。

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