毒を吐く、風邪をひく。

たぶん風邪をひいた。昨日から若干喉が変で嫌な感じだなと思っていたらなんとなく頭が痛くなってきたし寒い。

20年ほど生きてきて、風邪をひいたことがほとんどない。体調不良は数多あるが、感染症でないただの風邪をひいた記憶なんて皆無に等しい。
つい先刻人生で初めて風邪薬を飲んだ。そんなレベルだ。

なんとなく、溜め込んだ毒を吐いたことで風邪をひいたようなそんな気がしている。なんだろう、かつてどこかで聞いた、言えないことを言えないまま溜め込んで、どうにか逃がそうとして熱を出すみたいなそういう類の。
吐き出して風邪をひいた感覚なので芯が違うと言われたらその通りでしかないのだけれどそんな感じ。

吐いた、というか正確には何の前触れもなく込み上げてきて溢すしかなかったというか。でも吐くってそういうことでもあるか。
何の変哲もない帰り道。誰も周りにいないひとりの帰り道。嫌なことがあったわけでもなんでもなくていつも通りの普通の帰り道。
誰にも見られず吐いた毒で自分の周りを真っ黒に染めて歩いてきてしまったような気がする。宗教的な表現をするなら悪い気を振りまいて歩いてきた、という感じ。
なんとなくそういうものってなかなか消えないような気がするので失敗したなと思っている。呑み込んだ毒を周りに渡してしまわないように触れさせてしまわないようにしているつもりだけど実際のところはそんなに解毒が上手い方ではないのかもしれない。

で、帰ってきて風邪をひいた。
特に何のオチもないつまらない独り言、なんとなく思ったことを残しておきたかったので。
読んでくれた人、ありがとう。まだ薄っすら毒が残って漂ってるかもしれないからあてられないようにね、って今更か。

2024.4.21

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