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ワタシのボーカル論

今回は音楽理論とは少し違った音楽のお話をさせて頂きたいと思います。
僕は教室のレッスン体系ページの最初に明記している事があります。
以下引用します。


(重要)まずこちらをご理解頂けると幸いです。

当教室はカラオケ教室ではありません。
これはとても重要な事です。
カラオケでいい点数を取る事と美しい歌声で歌うこととは大きな隔たりがあるからです。
音楽的見地から美しい歌というのは機械で測定できるものではありません。
人の心はもっと繊細かつ千差万別であって、
感動するポイントをコンピューター任せにしてはいけません。
ボーカリストの歌を聴いて楽器を演奏する方はそれに合わせていく、
歌い手も伴奏者の意図を汲み取り、歌っていく。
メロディを歌うボーカルと伴奏する楽器パートが互いに美しい音色と躍動するリズムの中でメロディやハーモニーを作り出そうという共通の意思が重なった時、そういった過程で創造された音楽を聴いている方が感動する。
カラオケは音楽ではなくこちらの意図を無視し勝手に進んでいく音の塊に合わせていく音楽ゲームであって、本来音楽とは歌う事と楽器を演奏する事に隔たりはなく、同じ場所にいる人間が作り出す事により価値があると僕は考えます。
カラオケがダメだとは言いませんが、人間がリアルタイムで作る音を合わせる事を音楽とするなら、機械頼りで独りよがりでありながら点数を競って他人の評価を気にするようなカラオケそのものに本当の音楽はないという信念のもとに当教室ではレッスンを行っているという事を念頭に置いて頂きレッスンを受けて頂きたく思います。


自分で読んでみても、キツいなぁと思います。笑
しかし、このポリシーは曲げられないのです。
ボーカルというのはそもそも自らの歌声のみでテンポやリズムを伴奏者に指示しそのボーカルのテンポとリズムや声質、音のアクセントや強弱、その他諸々を聴き取って伴奏者である楽器隊は音を紡いでいかねばなりません。
逆に言えばそれを聴き取れない伴奏者は失格という事になります。

勿論、この事はライブで音を合わせる事においてであり、レコーディングや作品作りとしての楽曲制作はこの限りではありません。

音楽はライブが一番の醍醐味です。
生きていて色んな考えを持つ方々がお互いに敬意を払い、良い音楽を作っていこうとリアルタイムで試行錯誤するからライブ音楽であると思うんですよね。

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