椅子を買う

椅子を買った。
ここ何日かずっと悩んでいたけれど、ついに買った。

買ったのは、イームズシェルチェアリプロダクトだ。
今回の買い物で、イームズシェルチェアやリプロダクトというものについて初めて知った。

イームズシェルチェアというのは、20世紀半ばのアメリカのチャールズ&レイ・イームズ夫妻が国際コンペのためにデザインし、その後製品化された有名な椅子なのだそう。
リプロダクトというのは、意匠権などの知的財産権の保護期間が満了し、正規メーカー以外の企業が模倣して製造した製品のことなのだそう。

本家のイームズシェルチェアの素材はプラスチックだが、私が買ったリプロダクトは布製でクッションも入っており、座り心地も考慮されたものだ。
本家の持つミッドセンチュリーな雰囲気は薄れるが、長時間の使用に適しているという、在宅のデスクワークが増えた現代ならではの要素がプラスされて、インテリアとして新しい形じゃないかと思う。
つまるところ、この椅子そのものがコンテンポラリーなのだ。

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さて、ここぞとばかりにミッドセンチュリーとかコンテンポラリーとかそれっぽい用語を使い出したが、実は今回、インテリアのジャンルについてほんの少し学んだので早速使ってみたかった限りだ。

というのも今回、椅子を選ぶに当たって、これ!といったものが見つからず、限りある選択肢から選ぶ、となったとき、客観的な判断が欲しくなった。
自分の持っている家具のジャンルはどんなジャンルで、どのような椅子を置いたら素敵な空間になるのだろう、というのを、インテリアコーディネートという観点から知りたくなったのだ。
そして安易ながら、インテリアについて扱っているYoutubeチャンネルから知恵を拝借させていただいた。

きっとインテリアは奥が深くて、ちょっとやそっとでわかった気になってはいけない世界だと思うが、そのYoutuberの話を聴き、椅子に思いを巡らした結果、インテリアコーディネートにおける判断材料を得るとともに、「この布製のリプロダクトはコンテンポラリー」という結論に至った。
美術作品のレプリカ的な側面もありながら、現代的な要素も持ち合わせた、インテリアとして面白いかもしれない椅子、という結論が私の決断の後押しをしてくれた。

合っているか間違っているかはわからないが、学びと発見のある愉しい経験だった。
だいたいいつも悩みに悩む買い物では、悩み疲れて買うのをやめるか、適当に選んで後悔するということもあるのだが、いい決断ができた買い物だった。


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