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地域の子育て環境を変える方法

地域の子育て環境を変えたいと思って、さまざまに奮闘している皆さん。
なかなかうまくいかないこともあると思います。
そんなときに、一つ方法があります。
皆さんの地域の子ども子育て会議の公募委員になることです。

検索キーワードは、「地域名+子ども子育て会議」です。
検索して条件を確認して公募委員になりましょう。
できれば、団体の誰かを送り込みましょう。
区の計画に子どもの育ちに必要なことを入れて、計画に入れれば、予算を確保可能︎なんです。

自分には関係ないと思う方もいらっしゃるのではないかと思って、どういうことか説明します。

各地域には、子ども子育て会議、というその地域の今後の子育て施策を決める会議があります。そこには、有識者、各団体(保育園、幼稚園、各学校種の校長会、地域の有力子育て支援団体)のリーダーなどが集まります。そして、その地域の今後の子育て施策が決まります。そこに地域の保護者を代表する「公募委員」が入るはずです
(公募しているところとしていないところがあるようです。まず、問い合わせしてみてはいかがでしょうか。他の地域で公募しているのに、どうしてうちでは公募していないのか、という市民の声を届けることが大切です。問い合わせが、一人ではなくて、複数の人から行くことも大事です)。

公園の立て看板は、誰か一人のクレームから立てられるわけですよね。だから、ちゃんと声をあげることが必要なんです。でも、クレームではないので(当然の市民参画です)、そう受け取られないような、建設的な意見の届け方を工夫することは必要ですね。行政の人も、人としてこの人の言葉を聞きたい、って思える人からの言葉を大切にすると思います。 

もし、公募委員になると、年に何回かの会議に出て、一回1万いくらかの謝金をもらって(発言しないで座っている委員が大半なのですが)、そこでみんなを説得できる資料を作成して「うまく」発言すると(この辺りにはコツがあるので、仲間を募ってみんなで工夫しましょう)、地域の子どもたちにとって大切だけれど、これまで自治体のお金ではできていなかったようなこと、が行政の仕事、あるいは委託事業などになるんです。

自分の意見というよりも、みんなの意見、を集めて出すことが大切です。

自治体によっては、シャンシャン会議をずっとつづけているところもありますし、東京都世田谷区のように、区民版子ども子育て会議をたくさん開いて意見を集約して、自治体に積極的に提言しているところもあります。世田谷区は10年これを続けて来て、行政職員も区長も議員さんも、一参加者として、一緒にワークに取り組んでいます。つまり、自治体が開いている正式の?子ども子育て会議ではなく、市民が集まる子ども子育て会議が盛んにおこなわれているのです。そこまでできれば本当にいいですね。

みなさんの地域ではどうでしょうか。

公募委員というのは、別に選挙があるわけではなくて、自分で手を挙げた人が、小論文を書いて出して応募するんです。だから、みなさんの団体で誰かこの人を、という人を選んで、みんなで作戦を練って(たとえば、会議は夕方から開かれることが多いので、託児をみんなで交代して引き受けるとか、ためらう原因をなくしていく)、みんなの(その団体の、ではなくそこに住んでいる親子の)ためになる現場目線の施策を「みんなで考えて」その人に提言を託すんです。もちろん、傍聴しに行ってもいいと思います。

そんなことができるのか?と思いますか?

たとえば、かつて私が副議長で関わった豊島区では、
(子ども子育て会議ではなかったのですが、子ども施策を検討する会議で、公募委員からの提案で)
「冒険遊び場を作る」という一行を計画の中に入れることができました。
計画の中に入っていると、行政は、その計画期間中に、予算をつけて実現しなければなりません。そこから、冒険遊び場はもちろんのこと、子ども食堂も始まり、大きな動きができました。
ちなみに、実現のためには、まずは議長さん、そして職員の皆さん、委員さんたちに理解していただくことがとても大事です。それを日本の会議では「根回し!」と言います(笑)。そういうハウツーも少しずつ学びましょう。

N区でも、かつて、公募委員に絶対に誰かを入れてくださいとあるNPO代表の方に伝えたのですが、実際にそこに入って活動して下さったことで、その区には冒険遊び場が根付きました。

また、東京都ではありませんが、S市でも、市長さんへのプレゼンを練って練って、市長さんに時間を取って聞いてもらって、そこから予算がついた、ということがありました。

市民団体の皆さんは、民間団体に対する助成金を取ってくるとか、寄付に頼るとか、親子から参加費を取るとか、運営に苦労なさっていますが、今、子ども子育てが大事、ということがかなり浸透してきている中で、自治体の子ども子育て会議に入って、そこで提案をして、採用されれば(子ども子育て計画に一行書き込んでもらえれば)、

自治体の予算で(場合によっては、今、たくさん出てきている国の助成金とセットで)、いろいろなことができるようになるんです。

このチャンスは、(多くは)何年かに一回しかありません。だから、担当に確認して、その時期をカレンダーに書いておいて、事前に準備をしておくのです。

この情報をシェアして、ここで、子どもや子育てについて考えている人たちが、一斉に動いたら、日本のあちこちで変化が生じるかもしれないのです。

実際に、Facebookのグループページ「遊ぶ・学ぶ・育つ」に、この投稿(ちょっと書き換えています)をしてから一年経ちましたが、この投稿を機に、数人の方が委員になって活躍して下さっています。みなさんもぜひ、検討してみてください。今年、まだ間に合う自治体があるかもしれません。

是非、あなたの地域でも、検討を始めていただければと思います。
予算がついていないことは、どんなに請願書を書いても、なかなか実現しないのです。自治体は、計画に基づいて、税金を使うんです。
税金の使い方を決めるにあたって、みなさんの意見を出しませんか?

※カバー写真撮影 室伏淳史氏  2024 5/4 日本平ホテル 

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