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多様なキャリアを考える〜『多様性対談』さとのば大学連携企画 【週刊新陽 #133】

先日、学校設定科目『アウトドア探究』を選択している生徒が、由仁町でキャンプを実施。ゆにガーデンのコキアが咲き誇る美しい景色の中、生徒たちはそれぞれに由仁の魅力を探したり、野外での活動を楽しんだりしていました。

キャンプ中の様子やキャンプから戻った生徒の話からは、学校を飛び出して学ぶ経験が、いかに主体性や協働性を高め、視野を広げているかを実感しました。

夜は冷え込みましたが月が綺麗でした。
由仁町の皆さま、ありがとうございました!

先日、全国各地に飛び出す"旅する大学"さとのば大学信岡良亮さんが新陽に遊びに来てくださいました。今週の『週刊新陽』は、さとのば大学連携企画についてレポートします!


地域を旅する「さとのば大学」って?

さとのば大学は、「地域に暮らしながら実践するプロジェクト学習を軸とした新しいスタイルの市民大学」です。また、通信制大学とのダブルスクールで学士の取得も目指せます。

新しい学び方、新しい大学として注目され、「日本版ミネルバ大学」とも言われています。

《さとのば大学の特徴》
キャンパスがない:日本全国の地域が学びのフィールド
テストがない:偏差値ではない人間力を重視
"正解"がない:成功も失敗も肯定しあうコミュニティ

さとのば大学Webサイトより)
Campus Map:さとのば大学の地域留学先


あえて特定のキャンパスを設けず様々な地域に国内留学しながら、オンラインでの対話型の講義と、地域プロジェクトの実践によって「地域から未来を自分の手でつくれる人材」の創出を目指すさとのば大学。

実際に地域で学んでいる学生さんのnoteからも、唯一無二の大学生活を送っている様子が伝わってきます!

なお、さとのば大学と新陽高校は「高大連携に関する協定書」を締結。昨年度より学校間の交流と協力を進めています。

信岡さんはなぜさとのば大学を作ったか

今回、さとのば大学の発起人である信岡さんが来校くださることになったので、せっかくだから生徒と触れ合ってほしい!と、1・2年次の有志生徒向けにキャリアをテーマにした放課後プログラムを実施しました。

信岡さんを紹介する中村先生

前半は信岡さんのご講演。

「さとのば大学とは」という学校説明に始まり、クラウドファンディングで設立資金を募ったお話や何故さとのば大学のような場を創ろうと考えるようになったか、そして信岡さんご自身のキャリアや挫折のエピソードなど、すべてありのまま真っ直ぐにお話くださいました。

後半は、今回のプログラム企画を担当した中村先生や私も加わって、対話の時間です。

「大学に行くためにどんな勉強をしなくてはいけない?」
「クラファンを成功させるには?」
「『幸せ』って?『普通』って?」

など、生徒から出た質問を中心に、信岡さんとの対話が広がっていきました。

放課後プログラムを終えて

最後に信岡さんから、「自由になるということ」について教えていただきました。

自由には2種類、Freedom(フリーダム)とLiberty(リバティ)があるというお話。フリーダムはもともと何の制約もない状態、リバティは抑圧や制限からの解放、社会的自由のこと。

実は新陽の学校生活規則(校則)には、「本規則は、札幌新陽高校の多様な生徒および教職員が、お互いに自由かつ安心安全に学校生活を送ることを目的として定める。」という文言があります。あらためてFreedomとLibertyの話をお聞きした時、新陽で互いに認め合いたい自由とはLibertyだなぁと思いました。

90分のプログラムが終わると信岡さんに話しかける生徒がちらほら。さらに色々アドバイスをいただくなど、背中を押されたようでした。

終了後に取ったアンケートには、
面白い大学があるんだな、自分が知らないだけで選択肢は広いんだな、と思った。
新しいことに挑戦することの大切さや、やってみればなんとかなることを知った。
幸せに関する考え方や違いを考える場になった。
人から貰ったお金で得た物はめちゃくちゃ大事にするから、それを使って頑張ることが出来る、というのが響いた。

などたくさんの気付きが書かれていて、どの生徒もとても貴重な時間を過ごしたことが見て取れました。

信岡さん、ありがとうございました!

プログラムに参加した1・2年次生徒たちと信岡さん

【編集後記】
信岡さんは、Forbes JAPAN(2023年6月号)「NEXT100 世界を救う希望100人」で、世界の課題解決・地域課題解決を志向する日本の「新・起業家」の一人に選出されました。1・2年次の生徒たちは現在、『総合的な探究の時間』でソーシャルアントレプレナーシップ(社会起業家精神)をテーマに学んでいます。社会起業家としてトップランナーの信岡さんから感じた起業家精神は、学びのヒントになったに違いありません。


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