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長い冬休みが明けました 【週刊新陽 #43】

新陽高校がある札幌市南区澄川は住宅街です。

先週の週刊新陽でも書いたとおり道路には除雪した雪が高く積まれ、さらにそこに雪が降り積もるという状態が続いています。昨日の札幌市の最深積雪は82センチ!

学校の周りは狭い道路が多く、車がすれ違う時に避けようと脇に寄せるとそこはふかふかの雪だったりして車がはまることもしばしば。

先日も、通勤してきた新陽の先生の車が埋まったところを近所の方が助け出してくださいました。

「埋まった時はお互い様」というのが、北国のすてきな合言葉のようです。

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時短授業からオンライン授業へ

12月24日に始まった冬休みがようやく明け、1ヶ月ぶりに生徒たちが登校してきました。

「やっと会えたね〜」と駆け寄ったり「ういーっす!」と手を挙げ合ったりして再会を喜んでいる様子を見ると、思わずこちらの顔もほころびます。

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新陽では、年明けからの新型コロナウイルスの急激な感染拡大を重く受け止め、1月24日から2月10日までの3週間、午前授業とすることを決めました。これまで以上に感染力が高く潜伏期間が短いと言われているオミクロン株への対策のため、マスクを外す昼食を避けるのが一番の理由です。

同時に、そもそも学校に登校できない生徒もいることが見込まれました。そこで、家族が陽性や濃厚接触者だったり熱や喉の痛みなどの症状があったり、登校に対する感染への不安など、様々な理由で学校に来られない生徒は出席停止(欠席とならない)扱いとすることにしました。

このような冬休み明けの登校形態について、各家庭に連絡したのが先週。そしてその後も日々感染数は増え続け、連日「過去最多」を更新するニュースが流れるなか冬休みが明けて学校が始まってみると、8割の生徒が登校し、2割の生徒は(出停あるいは欠席で)学校に来られませんでした。

さらに、1月25日(火)には、北海道にもまん延防止等重点措置が適用されることが決まりました(期間は1月27日~2月20日)。

そこであらためて新陽では方針を見直し、1月27日(木)からオンライン授業に切り替えました(2月18日(金)までを予定)。

今もなおコロナの拡大は止まらず、1月26日には北海道の新規感染者数は2000人を、全国では7万人を超えました。

コロナ新規感染者数グラフ20220126

現在、保健所業務のひっ迫が深刻と言われています。

北海道でも、重症化リスクが高い患者を迅速かつ的確に必要な医療に繋げるため積極的疫学調査の対象を重点化することが決まり、生徒または職員の陽性報告があった場合は学校が陽性者の行動履歴を調査するよう依頼する、という文書が保健福祉部長名で出されました。

つまり陽性者の同居者以外については保健所による濃厚接触者の特定の判断がされないという非常事態であり、同時に、この行動履歴調査はかなりの現場負担となります。

もし生徒から「陽性の可能性がある」と連絡があれば、他の生徒や教員との接触がなかったか、もし行動を共にしていたクラスメイトがいればどの程度かなどをすぐに調査することとなり、担任や部活の顧問、養護教諭など学校保健安全の担当の先生たち、そして教頭など、職員の負担は小さくありません。

それでも、新陽ではこの2年間コロナ対応フローの確立と更新に努め、Googleフォームやチャットを使った情報集約・共有の体制ができているので、一般的な学校よりは効率よく迅速に対応できているとは思います。またオンライン授業という選択肢があることで、生徒たちの学びを継続することができます。

ある他県の公立高校の教頭先生は「電話しか連絡手段がないので週末もスマホが手放せない。」とおっしゃっていましたし、「行動履歴を確認しきれないのでとにかく学級閉鎖にするしかない」という小中学校も多いようです。

あらためて今が平時ではないことを痛感します。そんな中、冷静に対応してくれる新陽の先生たち、そして理解ある生徒、保護者の皆さんには本当に感謝しかありません。

冬季休業明けオンライン全校集会

冬休み明けの初日である1月24日の朝、全校集会を行いました。生徒たちのほとんどは登校していましたが、密を避けるため体育館には集まらず、YouTube配信を各教室で視聴するかたちを取りました。

私からは、
・市中における新型コロナの感染状況や、感染予防対策についての再確認
・本人はもちろん家族等に感染が確認されたり不安があったりしたら、すぐに学校に連絡してほしいこと
などを伝えました。

その後、宮原教頭から、4月から導入される『単位制』についての説明がありました。

220124全校集会_単位制導入説明

現在の1・2年生は4月以降も『コース別学年制』のままであり、単位制に変わるわけではないのですが、後輩たちの学びがどのようになるのか、そして単位制のカリキュラムにこめられた想いを知って欲しかったからです。

例えば、『生徒の数だけ学びがある』という単位制の基本理念は『人物多様性』というビジョンに基づいていて、これは今の在校生も同じです。

また、あらためて制定したアドミッションポリシーは、入学者に求めるものであると同時に、新陽の教員が「本気で応援し尊重したい」生徒の意欲を言語化したものです。

アドミッションポリシー(入学者の受入れに関する方針)

・日々を大切に、冒険し続けたい
・失敗を恐れず、挑戦し続けたい
・好奇心を大切に、学び続けたい
本校を志望する生徒には、校訓「自主創造 この道は自ら拓くべし」に沿った意欲を求めます。

現行のコース制の良さはたくさんあります。そして単位制にもその長所は活かされていきます。

なにより、伝統を重んじつつも時代に合わせた変化を取り入れ自ら変革を起こしていく高校であることを、生徒たちにも誇りに感じてもらいたいと思っています。

※単位制の詳細については本校Webサイトをご覧下さい。


単位制1期生の入学試験を行いました(オンライン対応あり)

先週土曜日(1月22日)は入学試験でした。単位制1期生となる生徒を選抜する初めての試験です。

前夜から降り続ける雪で道路状況があまりよくなかったのですが、それでもほとんどの受験生が無事に来校できホッとしました。

なお、石狩管外や道外からの受験生で来校による不安をお持ちの方には、当日オンライン受験が可能なことを事前に連絡しました。また、ご家族が新型コロナウイルスの感染疑いがある方や受験生本人に風邪症状がある方などは当日欠席いただき、後日あらためてオンラインで試験を実施しました。(※このnoteを読んでくださった方から、オンラインでの対応を行なったかという質問をいただいたので、1/30に追記しました。)

試験を受けるだけでも緊張するのに、コロナ禍でいろいろな不安を抱えながら十分に準備できない状況もあったかもしれない。そう思うと、受験生一人ひとりが悔いのないよう力を出し切ってくれることを祈ることしかできません。

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今回は単願入試と言われる、新陽を第一志望とする受験生が対象となる入試で、保護者同伴の面接と筆記課題が試験内容となります。

「学力テストはないの?」とよく聞かれるのですが、実は数年前の入試から科目のペーパーテストを行っていません。新陽では生徒一人ひとりの多様性も大切にしたいので、多面的に受験生を評価する入試方法を取っています。

「受験生がどんな人物なのか」、「新陽で学びたい!という意欲があるか」、「受験に向けてどのように頑張っているか」などを見るための独自の試験方法やパスポート制度、そして近年の生徒募集のコピーにもそれが表れています。

100点より100パーセント
たった1枚のテストで何がわかるんだ!

同時に、受験生にも新陽のことをよく知って理解してもらった上で選んでほしいと思って、生徒が運営に関わるオープンスクールや、個性的な先生たちによる体験授業のセミナーなどを開催してきました。

単願入試の合格発表は2月1日。そして一般入試は2月2日がWeb出願締め切りで2月15日が試験日です。

泣いても笑っても、今年の高校受験はいよいよ大詰め。受験生の皆さん、これまでの努力を出し切り、最後まで頑張ってください!

4月に単位制1期生の生徒たちに会うのを楽しみに、教職員一同、首を長〜くして待っています。

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【編集後記】
週末、10ウン年ぶり(ぼかしているのではなく10年以上の記憶があいまい・・・笑)にスキーに行ってきました!前日に雪が降り、当日は朝から快晴で頂上からは石狩湾が見えるというという絶好のコンディション。滑ってみると意外となんとかなるもので、とても楽しかったです。
なお、この札幌国際スキー場も、住所は札幌市南区。多彩なコースがある広いゲレンデで自然豊かなこの場所が新陽と同じ区だなんて、北海道の広さを感じずにはいられませんでした。

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