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三人寄れば、物語のことを

三回分の鼎談を集めた書籍である。

一度目は、上橋菜穂子さんの「天と地の守り人」の文庫化にあたって
というタイミングで。
二度目は、荻原規子さんの「RDG」(レッドデータガール)の完成記念に。
三度目は、佐藤多佳子さんの「シロガラス」の三巻目が出たタイミングで。

すっかり親しいのだそうだ。その親しさが会話に現れていた。

「守り人シリーズ」も「RDG」も「シロガラス」も大好物である。
三人で、登場人物が動き出すとか、「こういくだろうなというふうにはしないようにしている」とかファンタジーの原点である「大いなるもの」についてどう思うかなどの話も面白かった。

上橋さんの「バルサ」がキャロラインではいけなかったというのは講演会の時のネタなのだそうだが、名づけは大事だという話も「シロガラス」関連で言っていた。
「RDG」関連では、忍者とか陰陽師とか修験者とか、いろいろ言いたいだろうことを全部書かずに「泉子」という少女を描き切る潔さみたいなことも言われていた。確かに、と思った。

また読み返してみたくなった。

佐藤多佳子さんの「シロガラス」は、2018年に六巻が出て、続きが出ていない。実はずっと待っている。
ただ、今回私は佐藤多佳子さんの別な小説を読んでいないことに気づいた。読んでみたい。



一度目の鼎談は、東日本大震災の当日に予定されていたそうだ。
鼎談は延期されたという。









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