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縁切り上等

離婚弁護士松岡紬が、さまざまな離婚案件に携わる話である。
彼女の実家が、江戸時代から「縁切寺」として有名な某東慶寺をモデルにしていて、舞台も鎌倉である。
縁切り関連の川柳が章ごとに掲げられており、川柳自体も味わい深い。

モラハラ、浮気、暴力とは、女性側からの離婚したい三大理由であろう。
けれど、夫側が自分の力加減に無自覚だったり、妻が心を病み始めていたり、財産分与とか養育費とか、弁護士が必要な場面があるのだ。

この弁護士事務所には、探偵の男性出雲と事務員の女性聡美がいる。
聡美は最初の章で離婚を成立させてもらった女性。

この三人と紬の父親の視点が入れ替わりながら話が進む。
するする読めた。
紬の結婚観・離婚観・恋愛観などもなかなか面白い。
途中、同性の事実婚の話も出てきて、自立とか束縛とか働きたかったとか
そういうことに対して、それぞれ自覚していくのである。

仕事を辞めるとモラハラがひどくなるとはよく聞く話である。
経済力が無ければ逃げられないと思うのだろうか。人として気持ち悪い。

ドラマにするならヒロインは誰がいいだろう、とふと思う。
やっぱり新垣結衣だろうか。

今年の図書館の鯉のぼりは去年より少ない感じがする。
気のせいだろうか。




「もう別れても」 も 離婚の話だが弁護士は出てこないのである。
田舎が舞台なので、都会と地方では今でもずいぶん違うのだろうな と考えたりする。



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