呼吸運動と養生
こんにちは。
養生担当“ のぶ ”こと千葉宣貴です。
当月も宜しくお願い申し上げます。
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はじめに
前回の記事では『呼吸の仕組みと養生』と題して、中枢や神経系とのつながりで養生を考えました。
今回はそこでみた【呼吸運動】が養生とどうつながるか書きます。
「養生に呼吸ってなんで?」
「もっと薬膳とかについて書いてよ」と思うかたがいらっしゃるかもしれません。
しかしそれらの理論を実践して効果がでるのは、理想的な"気のうごき"を獲得できている大前提があります。
つまり、諸気を蔵する"肺"の機能が引き出せる身体であることが重要。
養生は呼吸改善がスタートであり"軸"なのです。
⇩前回記事はこちら⇩
呼吸運動や仕方の話しになると"腹式""胸式"に流れがちですが、そうではないことをお伝えします。
以前の記事でもお伝えしましたが本来あるべき呼吸は"シンクロ呼吸"であり、腹と胸が同時に動くことが非常に重要です。
これを【きほんの呼吸®】といいます。
そしてそれは東洋医学からみて筋や骨のはたらき等、ほかの器官や要素に支えられているのです。
今回はそこにフォーカスしてお伝えします。
宜しくお願い申し上げます。
ゴールの再確認
きほんの呼吸®では何を目指すのか。
それは"キチンと吐けている状態"です。
言い換えると"横隔膜がリラックスしている状態"
以前の記事でもお伝えしましたがコレに尽きます。
つまり現代人は吸いすぎ状態から抜け出せず、横隔膜が緊張しっぱなしなのです。
昔の養生書には「呼吸→睡眠→食事→環境」の順でととのえると記したものもあります。
これは生存するうえで重要度の高いものから手をかけようということ。
解像度を高めると
といった具合でしょうか。
睡眠に問題を感じていたのに呼吸を見直しただけで、いつの間にか睡眠の質が改善されたりもします。
本来あるべき呼吸(きほんの呼吸®)
安静時に本来あるべき呼吸はこの2つのポイント
①横隔膜がしっかり動く
これは横隔膜が上下に収縮弛緩すること、肋骨が内外旋することです。
横隔膜が弛緩し肋骨が内旋すると、ドーム状の屋根がつくられるイメージをもつこともオススメ。
横隔膜は腹腔の屋根のため"腹圧"や"内臓機能"に影響をあたえます。
他にも脊柱に付着するので骨盤等姿勢に深くかかわると想像できるのではないでしょうか。
これだけでも一般の多くの体の悩みに呼吸はアプローチできそうですよね。
②吸気が呼気より短い
これを実現するには
✓鼻呼吸(吸気)
✓適切なテンポか
✓息が吐き終わった後1・2テンポ止まる
これらを意識します。
口呼吸や速く、短い呼吸だとテンポを意識することは難しいですよね。
まずは"鼻呼吸"からはじめるが吉です。
腹式・胸式はダメなの?
よくある質問が
「腹式・胸式じゃダメなの?」
そんなことありません。
ボディワークや瞑想などではさまざまな呼吸法が存在します。
そんなときは、きほんの呼吸®と対する意味で”特殊な呼吸”ととらえてください。
きほんの呼吸®以外が”間違った呼吸”ではありません。
むしろきほんの呼吸®が身についているからこそ、”特殊な呼吸”が上手にできると考えてください!
そういった意味でもきほんの呼吸®を軸にすえる価値があります。
シンクロ呼吸
呼吸運動の面からみると目指すべきはシンクロ呼吸です。
これは体幹部の胸とお腹が前後左右360°"同時"に動く呼吸です。
"寸胴の動き"と例えたりもします。
ラーメン屋のスープを炊く鍋をイメージしてください。
試しに胸とお腹に手をおいて呼吸してみましょう。
以外にできない方が多いと思います。
これを身につけるにはまず"キチンと吐く"ことが必須。
なぜなら現代人の呼吸は"吸いすぎ"だからです。まず吐きましょう!!
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