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時間の感覚に影響を与える手段を「見えない強みの開発」につなげる

【今日のポイント】
ノスタルジア・マーケティングとも一味違う「ナウスタルジア」という言葉(現象)からは、私達が懐かしさや親近感を持つ時間の幅が広がりつつ多様化している状況を示しているかと思います。

このような、時間の感覚に影響を与える手段であるネットやSNSの動向にアンテナを張っておくことは、顧客の感覚・感性の変化を知ることを通じて自社の「見えない強みの開発」にもつながるものと考える次第です。


1.ノスタルジアとナウスタルジア

ノスタルジア・マーケティング(『懐かしさの体験」を提供価値にするために、過去に流行したキャラクターや商品を少し形を変えて復活させるなどのマーケティング手法)という言葉を聞いた事の有る方は多いかと思いますが、

最近、「ナウスタルジア」という言葉を聞きました。
恥ずかしながら、初耳でしたので、ネットで検索したところ、主にファッションなどの分野で使われている言葉の様な印象を受けましたが、
ナウスタルジアの方が、ノスタルジア・マーケティングよりもう少し最近に近い時期に流行したものが復活したり、自分自身では体験していなかったことを体験するという意味を持っているようですね。

Z世代などの若い世代だけでなく、懐古趣味を刺激するという点では、より上の世代に対しても広がる可能性を感じた次第です。

Ri ButovによるPixabayからの画像

2.時間の経過の感覚と商品・サービスの開発に、ネットやSNSが及ぼす影響

上記のノスタルジア・マーケティングやナウスタルジアなどが広がっている背景として、
「過去と現在の情報がネットなどで容易に入手できる事で、新規性とノスタルジックな感覚の双方を味わえる商品・サービス開発競争が活性化している」事が想定されるかと思います。

ネットで過去から現在までの幅広い情報が得られるため、過去の自社商品・サービスだけでなく昔の漫画、TVなどのコンテンツを活用しながら、そこに商品自体と、
以前のトピックス『2次元カフェに考える、「場」に対する印象の認識すり合わせの機会』https://note.com/nobu_g_smb/n/n66a0dcbd34e6 でご紹介した、漫画のような内装の2次元カフェの様に、商品・サービスの提供場所にも新規の工夫を入れて提供価値を高めていく手法が、従来の業界の垣根を超えた競争の中で、さらに活性化するのではないかと思っています。

また、ナウスタルジアという現象からは、
「時間の経過への感覚にネットやSNSが及ぼす影響は短縮と伸長の双方向に及んでいる」様子も窺えるかと思います。

どのくらい前の事象に懐かしさを感じるかという、「懐かしさを感じる範囲」が、ネットやSNSによりかなり広がるとともに、人によってはごく最近の事象に懐かしさを感じるなど、時間的な範囲が多様化していることが、ナウスタルジアという現象を生んでいる背景の一つかと思います。

また、ノスタルジア・マーケティングとナウスタルジア・マーケティングはどちらか一方というものではなく、併存しているようですので、ネットやSNSは、遠い過去を身近に感じさせる効果と、世界の現在と最近の事象を身近に感じさせる効果の双方を持っていると改めて感じました。

AIやXRが発達すると、この傾向はさらに強まるものと感じると共に、「温故知新」で振り返るべき時間と空間的な範囲もまた、大きく変化しつつ多様化するのではないかと思った次第です。


Brigitte WernerによるPixabayからの画像

3.顧客の視野や時間・空間の感覚を広げる手段にアンテナを張り、自分の「見えない強みの開発」につなげる

上記のように、私達がネットなどを介して接することのできる時代や事物に関する情報は拡大をし続けていることが、顧客も含めて、私達の時間や空間、更にはライフスタイルなどの感覚の広がり方の多様化に繋がっていることを考えると、

自社の顧客がどのような手段で、過去や現在の事象の情報を得ているかそれがどのように顧客の感覚や感性、懐古趣味のようなニーズに影響を与えているかについてアンテナを張って、普段の顧客とのコミュニケーションも含めて情報を収集し、検討することは「感覚的なもの」に対する分析であるがゆえに難しくもありますが、それだけに「自社特有の見えない強み」の開発にもつなげられるものと考える次第です。

ar130405によるPixabayからの画像


【今日のまとめ】

・ノスタルジア・マーケティングに加えて「ナウスタルジア」という言葉(事象)も出てきている

・どのくらい前の事象に懐かしさを感じるかという、「懐かしさを感じる範囲」の広がりと多様化は、ネットやSNSにより得られる情報の増加と多様性が背景にあると考えられる

・顧客の時間や空間、ライフスタイルに対する幅の広さに影響を与えているネットやSNSに関する情報に対して、顧客とのコミュニケーションも含めてアンテナを貼っておくことは、「感覚や感性」に関するものだけに、自社の「見えない強み」の開発につながるものと考える次第です

最後までお読みいただき、誠にありがとうございます(*^^*)!
コメント、ご質問お待ちしております(^o^)!

見出し画像:Brigitte WernerによるPixabayからの画像

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