のびー(Nobuhiro Ogasawara)

IT企業のCHRO|日本総研やGMOなどで人事を経験→IT企業CHRO(現在)|人事全…

のびー(Nobuhiro Ogasawara)

IT企業のCHRO|日本総研やGMOなどで人事を経験→IT企業CHRO(現在)|人事全般・採用・マネジメント| 現役人事として会社をよくしたい|FranklinCovey社認定トレーナー |元々はエンジニアで情報処理資格持ち

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人事の仕事のやりがいについて考えてみた

社会人4年目に人事部に着任し、それから約16年間人事の仕事を続けています。このうち10年以上はマネジメントに携わりました。前職では人事部長、現在はクリエーションライン株式会社のCHROを拝命しております。 振り返るとうまく行かないこともたくさんありましたし、うまくいかなかったことの方が多かったです。 信頼が得られなかったこと、毎日のように誰かに怒られ続けたこと、辛い日は現実逃避して身を守ろうとしたこともありました。 そんなこともありましたが、僕はやはり人事の仕事には高いや

    • インテグリティについて考える 第1回:インテグリティとは何か?

      最近、「インテグリティ」という言葉をよく聞くようになりました。アメリカの企業では、経営方針や従業員が守るべき行動規範に「インテグリティ」という言葉が頻繁に登場しているようです。日本企業の中にも、人事の考え方に「インテグリティ」を取り入れ、経営方針や行動規範として掲げている例をいくつか見かけるようになりました。 しかし、インテグリティって何?と思っていろいろ調べてみると、はっきりこれという説明が見つかりませんでした。そこで今回は、インテグリティという言葉の持つ意味と、どのよう

      • 賃上げってなに?人事は自社の賃上げをどのように推進していくべきかをまとめてみた

        2024年は年初から賃上げの話題が目白押しです。岸田総理は2024年の年頭所感において、「まずは足元の物価高から国民生活を守り、「物価上昇を上回る賃上げ」を必ず達成しなければなりません。経済界には、今年の春闘で「昨年を上回る賃上げ」をお願いし、賃上げ促進税制を中小企業にも使いやすい形で強化します」と宣言しています。昨年は連合や経団連も相次いで賃金上昇を日本経済の課題と捉えており、それに呼応する形で政府が税制優遇を行う変わりに日本の経済界に対して賃金上昇を訴えた形になります。

        • N000の会ってなに?X(Twitter)交流会 を開いている理由

          X(Twitter)のフォロワーが一定数を超えたタイミングで人事交流会を開いています。そしてフォロワー数に乗じて毎回人数と会費を同じにしています。先日は5000人の会、会費5,000円で開催しました。 最初に始めたのは3,000の会。初回がとても好評だったので4000、5000と3回開催し、回を重ねるごとにメンバーも増え大いに盛り上がりました。参加していただく方も増えてきたので、なぜこの会を開いているかについてまとめました。 そもそもなんで交流会を開こうと思ったのか?Xで

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        人事の仕事のやりがいについて考えてみた

          頭と心のリセットと振り返りにはスーパー銭湯がオススメ 2023年にお世話になったスーパー銭湯6選

          2023年は挑戦の1年でした。振り返れば、多岐にわたる出来事があり、立場や責任が変化し、自身の判断が企業の進路に大きな影響を与える状況が増加しました。これは望んでいた環境であり、期待していたことですが、常に正しい意思決定を下し、信頼に値する行動をとっているかどうかについて悩み続ける1年でした。 そうした中で、自身の心身の調和を保つ一環としてスーパー銭湯を利用していました。今回は、日常生活を送る東京・神奈川と、時折訪れる宮城の3都県から、今年訪れた中で特に素晴らしかった施設を

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          エンジニア採用の推進体制が人事チーム主導からエンジニアチーム主導に変わりつつある背景

          かつての日本企業は人事部門が全部門の採用を担当するのが一般的でした。しかし最近はこの常識が崩れ、採用部門の在り方が多様化しています。人事から採用チームが独立し ” 採用部 " が立ち上がるケースもあれば、採用を現業部門のミッションのひとつに位置付け、部門内に人事担当者(=HRBP)を設置し、その担当者が採用活動を推進するケースもあります。 この変化の背景には、採用獲得難易度が以前よりも格段に高まり、もはや人事部主導では採用活動で成功できなくなったことが挙げられます。特に難易

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          信頼される採用オペレーション担当者が使い分けている3つの意思決定「相談」「自己判断」「提案」

          以前から採用オペレーションについての記事を書いてきました。採用がうまく行っていた時、そこには優れたオペレーションのプロがいました。そこで採用オペレーションのスキル習得に役立つ記事として参考にしていただき、明日からのお仕事を前向きに取り組んでいただければありがたいと思っています。 さて今回は、採用オペレーション担当者が日々使い分けている判断軸を取り上げていきます。 採用オペレーションのプロは、適時適格な判断ができる採用オペレーション業務のひとつひとつは、決して難易度の高いも

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          固定残業代月80時間の是非を人事企画担当として解説してみた

          2023年9月16日、X(Twitter)での次のポストをきっかけに、企業の固定残業代についての議論が飛び交いました。 この原田さん自身のポスト、元々はレバレジーズ社のプレスリリースを取り上げた記事でした。しかしこの記事の論点は思わぬ方向に進み、この中にある固定残業代の月80時間の記載を巡り、様々な視点から様々な意見が飛び交いました。 意見の一部を取り上げると「長時間勤務体質は問題」「若いうちはハードワークをすべき」「新卒初任給が500万円以上はすごい」「レバの競合他社と

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          意思決定者を惹きつけるレポートを作ってみたら、組織サーベイがうまく回り出した時の話

          みなさんの会社では組織診断ツールを使っていますか?きっと多くの会社でWEBツールを用いた組織診断を実施していることでしょう。色々な呼び方があり、組織サーベイ・ES調査・エンゲージメントサーベイetc、或いはGPTWやwevoxなどサービス名をそのまま使う呼び方もあります。これだけ多くの会社が導入している施策なのに用語が統一されていないのも面白いですね。このnoteでは「組織サーベイ」という名称を使って説明します。 さてこの組織サーベイですが、皆さんの会社ではうまく使えている

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          採用がうまく行っていた時、そこには優れたオペレーションのプロがいた

          いくつかの会社で採用を担当しました。そして採用がうまくいっている会社・うまくいかず苦戦している会社、どちらの会社も経験しました。 採用がうまく行っている会社は、平均年収が高い・優秀なプロダクトがある・採用戦略が確立されている、などと言われることが多いです。もちろん採用活動を行う際、これらの要素のおかげで助けられたことはありました。しかし、うまく行っている時でもきれいな戦略があったわけではなく、日々試行錯誤の繰り返しでした。うまくいっているかは後から振り返ってわかることが多く、

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          能力の高い専業主婦経験者が、再び会社員としてのキャリアを築ける社会を作る

          僕のnoteは、“読んでくれた方の新たな気づきに繋がればいいなあ”と思いながら書いてます。なのでできるだけGiveを意識していますが、今回のnoteはちょっと路線を変えて僕が日頃感じていていつか解決に貢献したい社会課題、育児が少し落ち着いた専業主婦経験者の再就職について書きます。 雇用環境を良くする改革が政府主導で行われた結果、この10年〜15年の間で労働環境は大きく変化しました。この変化のスピードには賛否両論ありますが、子育て世代の特に女性の両立支援は大きく前進したと思い

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          人事企画の0→1を丁寧に実現した経験をまとめてみた

          これまで新しい人事施策を実行する人事企画の0→1の仕事を幾度となく経験しました。人事制度の新設・改定・人材育成の新施策導入などが代表的なものです。前職で実際に手掛けた制度が今でも使われていたり、さらにレベルが上がっているのを見ると誇らしく思いますし、経験させて頂いた当時の会社や上司にはとても感謝しています。 人事企画の0→1は難しい仕事です。やるべきことは見えているのに、なかなか思うように進んでいかない、経営者がやる気になってくれない、そんな悩みを持つ人事の方も多いと思いま

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          エンジニア採用を強化したいなら、エンジニアに魅力的な組織を作ることからはじめよう

          いつもお読みいただきありがとうございます。 最近、エンジニア採用強化について相談したい・議論したい、というような相談を複数から受けています。元エンジニアでもありこういう相談を受けること多いですが、どんどん難しくなっていますね。 そこで今日はエンジニア採用について、僕なりの考えをまとめました。 今回は少し長めのnoteなのですが、最後まで読んで頂けると嬉しいです。 本題の前にエンジニア採用の客観的データを紹介します。 レバテック株式会社の調査によると、2022年12月のエ

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          成長って辛い、でも乗り越えたい!辛い気持ちを上司に話したら良いことがあった時の話

          僕は、大企業→メガベンチャー→スタートアップと転職し、成長企業で約10年間人事部のマネジャーや責任者をやっています。周囲からはそのキャリアは羨ましいなんて言われることが多いです。 でも、順調にキャリアを積み上げられたかというと、そんなことはありません。悔しい思いもたくさんしましたし、夜眠れないこともたくさんありました。家で泣いて妻に慰めてもらったことだってありました。 そういう辛い思いも経験しながらも周囲の方に支えて頂き、なんとか社会にぎりぎり食らいついていこうと思ってやっ

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          総論賛成でSTOPしがちな人事制度改定を熱意と巻き込み力で前進させる

          僕は本業の会社では人事責任者、副業では人事制度コンサルをやっています。といっても本業でフルタイムで働いていて忙しいので、副業は知人に頼まれた時に限定してやっています。 限られた時間の中でお受けしているのは大半が人事制度系。特に人事制度改定のサポートをやってきました。人事制度系のプロジェクトをいくつか経験しており、他者の役に立てる機会をいくつか頂いております。 これまでの経験を踏まえても、人事制度改定の難しさを感じています。どこの会社も制度改定を前進させるのに苦労しています。

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          会社と社員が共に成長する人事制度を作り、その軸をブラさない

          人事制度に課題を抱えている、人事制度が形骸化している・・・そんな話をよく聞きます。実際、人事制度に課題が全くないという会社はほとんど存在していないのではと思います。 人事制度は、会社の基盤となる重要な制度のひとつであり、人事部門の重要な年中行事のひとつでもあります。人事制度の運用は機密性の高い業務であり、信頼出来る方が業務を担当しているはずです。そのような人に「御社の人事制度ってなんのために存在していますか?」という問いをすると・・・結構回答に窮することがあります。 人事

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