見出し画像

眠れない夜にⅥ

こんばんは、のです
今回は、不定期でnoteに投稿している"眠れない夜に"シリーズの第6回になります

"猫の日スペシャル"として、猫をイメージした詞で構成された第5回を、2月22日に投稿してから約3ヶ月ぶりの続編になりますね

今回は、新作を1つ含めた9篇の詞と、日記も1つ収録しています!

眠れない夜のお供になれたらうれしいです^ ^




さよなら蒼い鳥


窓辺から見えるずっと空は
まだ足りない、満ち足りないと漠然と歩く言葉の
表をつつむように、そこにつつむように
あの雪を下るからすを映していた

構わないで、もう独りでいるから
凍りついた嘘だって、やがては夢に変わるから
ここからいつまでも、遠いだけの笑い声
対比する交差点、スクリーンの上から


さよなら蒼い鳥ヒューヒューと
風の隙間ふと急ぐ
いつしか街を谷に見立て
可憐な羽を潤わせ

さよなら蒼い鳥ヒューヒューと
風の隙間ふと急ぐ
いつしか氷の中に消える
あの蒼い鳥


何も言わなくなるとき
そこで居場所を見つけたらしい
仄かな風の旋律に
留まるこの記憶の上から


さよなら蒼い鳥ヒューヒューと
風の隙間気が付けば
いつしか街を谷に見立て
可憐な羽を輝かせ

さよなら蒼い鳥ヒューヒューと
風の隙間気が付けば
いつしか暮れの樹洞に消える
あの蒼い鳥



シーグラス


針の穴に糸を通すような一瞬で
路次の水平は、ナノ的な
舟をルラルラ運びつつ
魚の紡いだ、文字の入るグラスが
ルラルラ水面に現れゆく
事柄の到達点は
瑠璃色のシーグラス、さざめく汽笛を
横目にゆらめく海の魔法陣


鯨に似た日射し口を開けたら
屋根裏の銀河は、ログ的な
星をルリルラ運びつつ
波の紡いだ、記憶の入るグラスが
ルリルラ水面に現れ来る
事柄の着眼点は
彼は誰時のシーグラス、漣に紛れ
かつての言葉の泥を洗う


何でも何でもない軒下で
変わり映えのない話に
滑るシーグラス
ルラルラ水面に現れゆく
事柄の到達点は、さざめく汽笛を
横目にゆらめく海の魔法陣


ありふれたありふれた夜で
もどかしさを引いた話で
滑るシーグラス
ルリルラ水面に現れ来る
事柄の着眼点は、漣に紛れ
かつての言葉の泥を隠す



砂上の楼閣


砂の惑星 どこからはじめる
憂鬱と投げたルアーで
何を見るの 何を知りたいの
高層ビルの幻ならば
湧き出る風のすみかから
砂の惑星 どこからはじめる
機械じみた夜の園で
何が居るの 心踊りたいの
グラフィックのハートならば
きらめくログのいただきから

ほら

ここからは砂上の楼閣
陽の光 砂に恋をする
そう言ってみて砂上の楼閣
永遠すら掌に
掴んだようでどこにもない
砂にもまるで跡はなく
昼間に下りる幕間に
影だけを見せる楼閣


砂の惑星 どこからはじめる
憂鬱を描くペンシル
ひそむ心の何を描かいてみたいの
メトロポリスは夢を見せる
川の履歴のずっと先から、

ほら

ここからは砂上の楼閣
川底の石に手を伸ばす
そう言い切れば
たちまち砂の集まりから音だけの
汽車が聞こえたようで
踏切のような場所からひたすら待ってみる
昼間を過ぎた声がする
影だけを見せる人の


聞こえたようでここにいない
砂にも足跡はなく
昼間を過ぎる
空想が膨らむほど浮かぶ楼閣



暁闇


扉を閉めたら街は静謐
書く手から踊るよ
文字がとけるよ
何ごとも長く続いた方がいい
望郷。
星は空の水滴のよう

暁闇の通りを
今日も歩くけれど
まだ、あの日の答えを
分からないまま、立ち竦む
比喩の漣が
そのうちきっと聞こえてくる
その手から込めるよ
夜の轍を


車の抜けるトンネルで
空気はゆれるけれど
まだ、この夜の空白を
どこか置いたまま眺めている
比喩の漣が
そのうちきっと聞こえてくると
願った日々、
打ち解けたい雨の轍と

伸びきった髪は草木そうもくみたいに
風に靡いて立ち竦む
風声鶴唳ふうせいかくれいのその刹那が
消える頃、空は明けていく
暁闇の通りを
今日も抜けるけれど
あの日の答えを、それぞれ
持ち寄ったらどこを目指すか



ニャー


月と僕のこと 考えてみたんです
考えてみたんです 頭の中で
言葉の海を滑っていくんです
滑っていくんです 頭の中で
空いた感情に今日も
「ついていないな」と溜め息吐くのです
空いた感情
標識が夢の中を漂うのです


手を繋いでいたはずの未来
どこに消えてしまったかな


そしたらもう次には猫になろう
路地裏の光 ニャ―として
そしたらもう次には何になろう
青い未来が待っている


何かを得ればそれはそれで色々と考えてしまう
次に繋げたい機会を繋げなくても悲しくないさ
笑えぬような表情に今日も
「ついていないな」と言ってみるのです
瞼の裏で いつもの道を
夢の中に見るのです


そしたらもう次には猫になろう
路地裏の希望 ニャ―として
そしたらもう次には何になろう
立ち竦む未来に何を残そう

そしたらもう次には猫になろう
路地裏の光 ニャ―として
そしたらもう次には何になろう
青い未来が待っている


月と僕のこと 考えてみたんです
考えてみたんです 頭の中で
言葉の海を滑っていくんです
滑っていくんです 頭の中で



marine


未来の宿る水をずっと比喩にして伝えていた
夏 何気なく通り過ぎた 路次の石に眠る物
家の上の雲ほどに遠い世界を夢みてた
それは多分 どこまでも想像できる物だろう


夏になれば笑うことをさ
教室の左側 形にして書いていた
夏になるも悲しいことはさ
砂浜から紛らわしたく
海を見ていた

あの話やこの話を話せる距離だけね
昔には戻れないと砂を掴んだ


marine 底のない渦を
いつも巻いているだろ
marine 雲のない夜も
漂う幻だろ

潜れば潜るほど広がっていく海底に
星の履歴を隠している 模る


淡い 泡の静けさの中
不確か 手繰る 糸でいっそ
手にしてみたいミラクル
点線になる 海にとけこむ


夏になれば見えるものをさ
教室の左から 窓の外を指していた
夏になるも見えないものはさ
波際から紛らわしたく
海に来たんだ

あの話やこの話を話せる距離だけね
昔には戻ることない 空を見つめた


marine いつも 雲のない夜も
眺めれば どこまでも
浮かんでいる 模る 淡い
星空の中 走ればいっそ
手にしてみたいパラレル
点で色づく 向けるカーソル
昔には戻ることなく 今を開いた


淡い 泡の静けさの中
不確か 手繰る 糸でいっそ
手にしてみたいミラクル
点線になる 海にとけこむ



チョココロネ(新作)


チョココロネの前か後ろか
どこから食べてみようかな
パンは並ぶよ いい匂い
トングで取ったの チョココロネ
チョコレートの一面の夢を頬張る昼下がり
中はふわふわ 味わうよ
ベンチで食べたの チョココロネ

景色がまだ桜だった頃
雲は魚のかたちをしていて
泳いでいこう 炭酸水
飲んで走った 木漏れ日が
暖かいまま 春風の声を聞いては
ゆらゆらり 思い出したい
パン生地をこねる

チョココロネの前か後ろか
どこから食べてみようかな
パンはラララと パレードで
トングで取ったの チョココロネ
メロンパン カレーパン 餡を頬張る昼下がり
焼いてカリカリ 味わうよ
ランチはいつもの チョココロネ
ベンチに出来た陽だまりに
もう少し思い出したい



茶柱


1年前のことから
つい最近のことまで
すべてを詰め込んだ茶柱は
プカプカ浮いて
またゆらゆら揺れて
何かを思い出すことが出来たらいい


数年前の部屋から
つい最近の掃除まで
飲み干す緑茶 あいだの茶柱
プカプカ浮いて
また生活に笑う
人のことを思い出せればいい


「おはよう」と言えないほど忙せわしい未来
僕をいつか見つけ出す近未来に
変わらないものが一つあればいい
それだけで明日に踏み出して
(ゆらゆら ゆらゆら)
あの花と揺れて
何かを思い出すことが出来たらいい


つい最近の話から
数年前のことへと
移ろう季節の早さに茶柱は
見つめるほどに
いつの日に戻れるだろう


今も過ごす部屋
飲み干す緑茶 街のどこかで
生活に笑う人の流れにとけこめたら
何気なく笑う君のことを思い出せればいい



奇跡


二人は桜
自然に零れる花びら、いつか
僕たちが花や木としたら
僕たちが花や木としたら

偶然が言葉を寄せれば
毎日は音を流した
解けた傘は一途に踊り
密かに夜は別れを作りだす

永久とこしえから去っていく
命の中で目を瞑る
暮らしの土に水を与えて
椅子に腰かけていつも待っている
言葉はいらない
目を閉じたなら海
独りのクラゲが来たら
目を開いた、涙が跳ねる


長い思考に続く奇跡を
言葉の中にハマる奇跡を
知らない奇跡を知る奇跡を
通り抜けていくだろう

長い思考に続く奇跡を
言葉の中にハマる奇跡を
知らない奇跡を知る奇跡を
通り抜けていくだろう


二人は桜
自然に零れる花びら、いつか
僕たちが花や木としたら
僕たちが花や木としたら



日記(2024 4/24)


音楽の他にも別の職業で活躍しているミュージシャンの方をよく見かけます

自分の好きなミュージシャンでは、星野源さんは、音楽と俳優と文筆業をしていますし、
米津玄師さんも、音楽の他にアルバムのジャケットやMVのイラストを自身で手掛けていたり、ハチという名前でボカロPとしても活動していましたね


米津玄師さんのイラストで、印象に残っているのは、「ゴーゴー幽霊船」のMVです

漫画のようにMVが進行していき、機械と人が融合したようなファンタジックなキャラクターが、イラストの中に集まっているシーンもあります

他にも、「STRAY SHEEP」というアルバムのジャケットも、米津さんが手掛けていて、アルバムタイトルに入っている羊の骨のようなものを被った人の横顔が描かれています

米津さんのイラストは、リアリティとファンタジーの要素が混じっていて、とても独創的です



星野源さんも、音楽の他に、俳優としても活動していて、
ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」では、新垣結衣さんとのW主演で、その主題歌である「」が、社会現象になるほどのヒットになりましたね
そのブームの中で、家族が「恋」のCDを購入して、それを聴いたことをきっかけに、自分はファンになりました


星野源さんの出演しているドラマでは、「11人もいる!」が好きで、
源さんは、主人公(神木隆之介さん)の親戚のダメなおじさんを演じていて、オドオドしている役柄が面白いです
ドラマの最後で、源さんが「家族なんです」という歌を弾き語りで歌っていて、歌声がしんみりします
俳優と音楽業を当時からしていたので、その演出が入っているのだと思いました


源さんにハマり始めてしばらくして、源さんがエッセイ本を出していることを知り、地元のブックオフに売られているのを見つけて、購入しました
エッセイ本では、先ほどの「11人もいる!」などのドラマに関する話や、アルバム制作の話が書かれていて、クスッと笑える描写もあり、面白いです


源さんは、「恋」が社会現象になった時期に好きになりましたが、気が付いたら「恋」ってもう8年近く前の曲なんですね…。と…
時の流れが早い!
自分も趣味で創作を行っていますが、源さんがエッセイを書いていることをきっかけに、色々なことをしてみたいと思い、このように日記を書くようになりました


源さんや米津さんなど、様々な分野で活動している方を見ると、すごいと思いますし、見ている自分も色々はじめたくなりますね

サカナクションの山口一郎さんも、最近にYouTubeを開設したのですが、YouTubeをはじめたことで、山口さんの話を聞く機会が増え、たまに歌う配信も行うので、うれしいです



閲覧ありがとうございます!

2022年にはじまった"眠れない夜に"も第6回まで続いていたんですね
noteでは、他にもこうしたシリーズ企画を不定期に行っています、間が空くことがありますが、これからも続けていけたらと思います

あと、記事の編集をしているとき、夕方だったのですが、日が長くなりましたね
もう春なのだと感じます


他のシリーズ企画はこちらから見れます!

この記事が参加している募集

スキしてみて

眠れない夜に

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?