くじらの瞳

自分の為に綴ったノート、投稿することで風の通り道作りたいです。 ゆっくりと置かせて下さ…

くじらの瞳

自分の為に綴ったノート、投稿することで風の通り道作りたいです。 ゆっくりと置かせて下さい。皆さんの記事を読むと世界が広がり楽しみの一つです。

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  • 母恵夢 ポエム

    自由詩を集めました。 愛媛のお菓子ではないのですが、 ご賞味いただけたら嬉しいです。

  • 短歌俳句詰め合わせ

    現代短歌・俳句・川柳をまとめました

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夕焼け色の心映

悲しみを帯びたビロード貼りの夕焼けは 風と共に塩の焦げた匂いを運んでくる 白い能面の凍りついた緊張 万華鏡の様に変わる感情 その裏側 嘆きをはらんだ怒りの前で心を砕かれる 悪夢 あなたという夕焼け色のあたたかなイメージ 風に乗って香り立つ 悪夢も夕焼け色に染まりつつ 深い海に溶けて沈む 遠い海の向こうでは血気盛んな者達が 夕日の海を渡って行く 映る心 映る心 映る波に夕日も揺れて ある空 夕焼けの空 嗚呼雲はなんてのろまに動く のらりくらりゆっくりと 夕焼け色に染まって

    • 詩│机の窓から

      満月の日が晴れたら 魔法の修行に旅立ってみたい 机に向かって紡いでいた言葉 机の窓から見えた月をみている 月もこちらを見てくれている そう思えている 今日もそう思えた 空なら空でとわられず 心の中をたがやし いつも実りを見守りまっていたい 心の中はきっと大地のように 広大で宇宙のように果てしない 大地に根をはり 空を見上げ 心があの月と太陽 宇宙とつながりあう そんな生活がしたい こころの中に築いてみたいもの いつまでも完成しない 揺れ動

      • 詩│青い小舟

        月の御池に葉っぱが落ちた おもて、うら、うら、うら、おもて 湖畔に浮かぶ ひとつ、ふたつの葉っぱが浮かぶ 月も浮かんで揺れました 花占いはもうしてないの 薄暑に木陰を探す 新緑から深い緑に おもてもうらもただ青く あの山という山を あの河という河を 渡ってきた鳥の群れ 梢にとまった 青い小舟を浮かばせて おもて、うら、うら、うら、おもて 好きか嫌いか 嫌い 嫌い 好き 積乱雲を眺めては真昼の汗を風にさらして 光と緑の水槽を泳いできた あなた

        • 詩│丸まる背中

          不器用な雨がしとしとしとしと 降る夜は 猫のように丸まって眠りたい 不器用な雨に打たれている あの人を思って 猫の様に丸まってあの人の ぬくもりを思い出す あの人の泣き言を 背中越しに聞いている あの人の泣き言は 背中ごしでも愛おしい ただ、こんな私が触れていいのか 戸惑う程の清い背中を感じていた どうか あの人の背中が真っ直ぐに伸びて 朝焼けが優しく照らしてくれますように

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        夕焼け色の心映

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        • 母恵夢 ポエム
          101本
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          22本

        記事

          詩│願い事

          願い事 あまたにかがやく詩聖よ あなたにだきしめられて 今宵は眠りたい 言葉たちの 星母子の光が こまやかな粒子の流れとなり ため息まじりな今日でも 明日への 言葉をつづり、織り成して 銀のベールを、やさしくかけて ________________________________ 五月の新緑の光は聖母の輝きを放って 包まれてとても幸せだった。 そのとき届いたポエムを夜に読み返して眠りについた。 良い夢を♪  余談ですが母恵夢(ポエム)という愛媛のお菓子

          詩│願い事

          あの笑顔は│短歌12首

          曇り空 新茶を淹れて茶畑の 風と香りに深呼吸する 朝市に 目に鮮やかな南国の  イエローフルーツ小夏と文旦 竹林 揺れて少しの五月雨を 風が鳴らして夏風呼ぶよ 憧れの 豆からひいて飲むコーヒー 今は一緒に君と飲めたら 大人でも でっかいケーキを笑い合い 無邪気に食べるクリームつけて 満月の 知らせが届くさりげなく 夜風を感じ君を見上げる 君が歌う 希望の歌をあの場所で あの浜辺まで車飛ばして 潮騒が 細かく白い泡を立て 弾けるさまに君が好きだな 生涯で ローマ

          あの笑顔は│短歌12首

          詩│六等星の願い事

          カーネーションの装飾が華やかな 昼間のデパートには 遠のいた君の心を つなぎとめておくロマンチックな 言葉は売ってはいなかった 何処を探しても見つけられない 可愛いキッチン用品 最新のマッサージ器 流行りの多肉植物 私の気持ちを一時軽くしてくれた 私も一時だけでも君の心を 軽く出来たならいいのだけれど 明るすぎる夜の街 少し離れた工場地帯 車のヘッドライトが近づいては遠のいて 静かな路地裏の壁にも大きく映っては 暗闇にのまれて  二人の影を伸

          詩│六等星の願い事

          詩│夢の国

          明日から天気予報は雨 雲が薄墨のように滲み広がっていく 仕事帰りの車、渋滞の向こうの空 夕日が雲間を照らして 薄明の銀色の梯子を降ろしている カーラジオからはゆっくりと流れるはじめて知った歌手の澄んだ歌声 住宅地前の交差点に入ると下校途中の子供らが見える あのこの顔が浮かんで 親しい友人の顔も浮かんだ ゆっくりと帰ろう 薄明と銀色の梯子をみながら あなたをおもった 雲間の光に顔が浮かぶよ きっと笑顔でいる 明日から雨が続くらしいけど この光りを覚えておこう あの銀の梯子の下ま

          詩│夢の国

          息吹の風琴│短歌13首

          木漏れ日の五月緑の坂道を 少年の自転車風となる 花終わり みどりの種、藤見上げれば 残り香の風と五月晴れ クローバーの柔らかで 長く伸びたそよぐ手に包まれ寝転んで 少女らは  シロツメクサの花束片手に 蝶々になって駆け回る 五月の楓 木洩れ日きらきら 小さき青葉の星空まぶしい 風にとかした長い髪 耳まで切って きみを待った日の潮騒聞く 青嵐 花水木をさらりとさらって 新緑を揺らしこいのぼり 春の空も衣替え 飛行機雲に乗ってくる もくもくにわくわく 時間という

          息吹の風琴│短歌13首

          詩│ゆれる

          あなたの好きだった花が 水面にゆれる 雨粒に輪を描き 水玉の涙 広がる あなたの好きだった花が 水面にゆれる 木漏れ日に重なり 微笑みゆれる あなたの好きだった花が 水面にゆれる わたしの心を優しくゆらす

          詩│ゆれる

          詩│五月雨の午後

          夕刻の雨の匂いを風運ぶ 嵐の雨でも優しい歌よ 五月雨が 雨に打たれて雨粒を ゆっくり落として 跳ね返る 五月の木の葉は鍵盤の音 藤の花 川面に映り流れ行く 水鏡に映る心は魅せられて ただ揺れていた 驚いて 吸い込まれるは滝の音 白い光を織り成して いつのまにまに大海原へ 深く豊かな海となれ 白い紙と ペンで作った小舟を浮かばせ あとは風に吹かれて進む それだけでいい 幸せのイメージにつつまれて 月影を踏む 涙の海に溺れそうな夜は 月の光に照らされて青白く光る あなた

          詩│五月雨の午後

          詩│君に届け

          午後五時の チャイムの音は 恋は水色 夕暮れ前の白銀の光が 川の表面を撫でながら キラキラサラサラと流れる 五月の川辺は眩しくて 川の深さを忘れます 青い空には鯉のぼり 青い青い鯉のぼり 少年だった君の笑顔に 光る影 柳の優しい木陰で読書する人 その横を マラソンランナー風を切る 五月の川辺は無口ですが 進んで行きます 木々の緑に日が差して 冴えわたる緑の光明と葉陰 はっきりと映し出された 影絵が風に吹かれて揺れている 「好きだけど嫌

          詩│君に届け

          詩│その手いっぱいの春

          春の植物園 木々や草花笑ってる 閉め切ったままだった 北の窓を開けたかのように 心の中をあたたかな風が吹く 蛇行しながら歩く子供のように 緑深まる芝山を歩いていけば 黄色の蝶々も足にまとわり戯れる (君と楽しくお話したいのよ) タンポポの白いドームが可愛くて フ―っと息を吹きかける 歩けぬ草花も風と共に旅をする 大きなくすのきの下で あの子の帽子は裏返り 木の葉や花びら葉っぱで一杯 何かお話をしながら 帽子に入れては出しをしている 石ころ見つ

          詩│その手いっぱいの春

          白い海原

          時雨、時雨て 夕刻に霧雨が止んだ 子供の鼻詰まりが苦しいというので 耳鼻科にゆく 昨日まで両方の鼻の穴に詰めていた 白いティッシュ 沢山の息吹と鼻水と鼻詰まり 花曇りの街角は くれてゆく ゆっくりとくれてゆく 時雨明けの春宵は 鳥たちと虫の声少しずつ 合わさって くれてゆく  ゆっくりとくれてゆく なめらかな山並みの上を 白い霧が昇る くれてゆく  ゆっくりとくれてゆく 春宵の夕陽は 白い明かりを放ったまま あかくあかくならないように

          詩│シャボン玉の恋を

          何故言えない 自分の拙さ 砂利道歩き 口唇を噛む ラジオから 甘ーいラブソング 真顔で聞いて せんべいの音が 響く夜 心を砕いて恋すればだれもかも 辛いこともあるよね  知ってる なのに この恋心捕らわれ 手放せなくなる それも辛い 心を踊らせてよ私の手を取って 水平線の見える海辺で さざ波の音だけで心を踊らせて 心の言葉はシャボン玉 シャボン玉とばそう シャボン玉とばそう わたしの恋心 シャボン玉みたい あなたの素敵な歌声に 魅せられて返したいけど 私

          詩│シャボン玉の恋を

          七色の雨

          春の雨 燦々と七色に光る 春の雨 サラサラと公園の 滑り台を滑り落ちる 瞬き 消え失せ また流れ 光りの流れを纏わせて 雨にうたれても傘をささなかった あの頃を 思い出す なんどもやり直せるような そんな雨に燦々とうたれて 焦りや悲しみ、自意識さえも 流れて七色に光れ 風に広げる 真っ白な シャツを晴れた日に干し上げたら 春の雨 濡れたまま自転車をこいで 春の夢うつつ 自分事も他人事のように 揺れながら風を切る 目覚めに備えて 真っ直ぐに真