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【ゲームの話】ゲームマーケット2022秋の感想

はじめに

 タイトルの通り、10/29(土)に「ゲームマーケット2022秋」に行ってきました。
 詳しいレポートを書くつもりはないので、どのブースでどんなゲームを展示していたなどの個別の紹介はしません。
 ただし大体の傾向は押さえたつもりですので、トレンドを知る参考にして頂ければ幸いです。

全体の感想

 とても驚きました。以前(8年前くらい?)に行ったときの記憶と比べると、とにかく規模の拡大が目立ちました。
 筆者の肌感覚として、会場の広さでは3~4倍、入場者では10倍以上になったのではないかと感じます。

開場前の入場整理のようす。こんなに長い行列になるとは予想せず・・・
熱中症になるのではないかと心配しました。

アナログゲーム界のトレンド

 前回来場時は安倍政権の影響か、「艦これ」「ガルパン」などのミリタリーものや、都市開発や企業経営などの経済がテーマのものが目につきました。
(確か、故鈴木銀一郎大先生がお元気で、「ガルパン」のボードゲームの試遊をされていたのを見た記憶があります)

今回は、以下の三つが特徴的だったと思います。

謎解き系

 空前の謎解きブームにあやかろうというもの。
 犯人を推理するマーダーミステリーものや、「ゲームというよりほぼクイズやパズルだが、あくまでゲームと名乗るもの」が目立ちました。

大喜利系

 こちらはお笑い人気の影響ですね。
 「うまいワードを作った人が勝つ」タイプと、「ありえないワードを作って笑い飛ばす」タイプに分かれるように思います。

正体隠匿系

 これはもちろん人狼の影響と、数年前に「超人ロック」がリバイバルブームになったという噂も聞きましたので、その派生で"他者の正体を見破る要素がある"ゲームをいくつか見たように思います。

カードゲームについて

そもそも論

 デッキ構築系やトリックテイキング系、ワーカープレースメント系のカードゲームには、安定の人気があります。
 ゲームの部品としてユニットではなくカードを使うメリットはもちろん、部品1個に記載できる情報量が多いことです。(手持ちにして情報を隠せるという点は、ユニットも裏返せば隠せるので有意な差ではない)

 しかし最近は、そのメリットを超えるほど、カードに記載される情報量が多くなったと感じます。
 筆者の考察記事「信長の野望は何のシミュレーションなのか?」(前編)(後編)でも触れていますが、アナログゲームであるカードゲームは、情報量ではデジタルゲームには太刀打ちできません。

 アナログのカードゲームではもっとシンプルなカードデザイン、例えばUNO花札を理想とすべきではないかと、個人的には思います。

 今回、実際に何種類もの数字や色分けがあるカードゲームの紹介を依頼したのですが、「慣れたら1ゲーム20分で終わりますよ」と説明されました。
 しかし、それはどうでしょうか。ぱっと見た感じでは、初めて触る人たちなら2時間はかかりそうに思いました。
 「慣れたら」イコール「開発者たちのテストプレイで、完全にルールや基本戦略が頭に入った状態」という前提なのではないでしょうか。

マドリイズム(ゼロハウス)

 そんな中で、今回筆者が興味を持って購入した作品が、「マドリイズム」です。

ゲームマーケット2022秋で購入した「マドリイズム」

 直感的なデザインのカードに、シンプルなルールで、「これなら本当に1ゲーム20分で終わるだろうな」と感じました。

タイパ?

 最近の若い世代はタイパTime Performanceを重視して、「映画やドラマを倍速で視聴する」とか「あらすじを頭に入れてから読書する」と聞いています。
 それなら、「複雑なカードを使ったゲームの複雑なルールを覚える時間」はもったいなくないの?」と疑問に思います。

 もしかしたら、ベースになる定番ゲームのルールを「あらすじ」として理解していて、そこからの派生品ばかりをプレイするのであれば、ルールの「差分」だけ覚えればいい、ということかもしれません。

おまけ

 個人的に興味深かったのは、昭和レトロブームがアナログゲームの分野にまで広がっているらしいことです。
 最近に限った話ではないのかもしれませんが、今回「カー消しことスーパーカー消しゴムを飛ばして遊ぶコーナー」がありましたし、ゲームブックも復権しつつあるように感じます。

 また、超がつくロングセラーシリーズの「いま」も知ることができました。
 「ダンジョンズ&ドラゴンズ(D&D)」に「クトゥルフの呼び声」といえば、1980年代が全盛期だったと記憶しています。
 40年近くずっと続けているTRPGゲーマーにとっては「何を今さら」ということでしょうが、筆者にとっては、久しぶりに見たタイトルでした。

 両方のブースで「これは当時からずっと続いているの?」と尋ねたら、どちらも、当時まだ生まれていないであろう若いスタッフが「そうです」と教えてくれました。
 名作が若い世代にも受け継がれるということは、素晴らしいことですね。

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貴重なお時間を使ってお読みいただき、ありがとうございました。有意義な時間と感じて頂けたら嬉しいです。また別の記事を用意してお待ちしたいと思います。