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【なかがわよしのの61曲カヴァー企画】「祝日」カネコアヤノ

試合の大事な局面でミスったことを引きずって、練習のコートに戻ってこない灰治を部員のみんなが心配。灰治はチームの大黒柱。

ある祝日の前夜に大会の《残念でした飲み会》をマネージャーが企画し、彼女は灰治を誘った。でもLINEの返事が全然返って来ず、飲み会の直前に灰治の下宿先に行く。

「ほっといてくれ」と灰治がドアー越しに。イラっとしたマネージャーは「いつまでひとりでバレーするつもりですか!」と大きな声で叫ぶ。でもドアーはビクともしない。「みんな灰治さんのことが好きなんです!」とマネージャーはさらに大きい声で。するとドアーが開いて「うるさいんだよ」とぼそっと言った灰治は泣いていた。敗戦以来剃っていない髭に黄色い鼻水が絡んで汚い。試合の泥臭いプレーとは違う不潔さを感じてしまいマネージャーは黙り込む。

体感で9秒間、無言で見つめ合うふたり。灰治は美人マネージャーの恋心の火を消したことを知らない。彼女は諦めて帰った。

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https://open.spotify.com/playlist/5rB5QR6w01DrYgGc8klsln?si=LIeuWnfoTW2zE-il6s7jDQ

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