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自分が輝ける場所


Hola! スペイン、ビルバオでサッカーのトライアウトをしている中川海です。

前回のnoteでは、トライアウトの難しさについて書きましたが、
今回は現時点での監督からの評価とともに感じたことを書きたいと思います。

”日本で評価されなかったことが評価される”


まず初めに自分がどういう選手か軽く説明すると、

僕はトップ下、インテリオール、インサイドハーフなどと呼ばれるところが一番得意なポジションで、

いわゆる10番と呼ばれる場所です。

10番タイプの選手に多いのは、ボール扱いが上手く、とにかく自分がボールを持ちたい。
ボールを触ることでリズムが掴める。誰よりも目立ちたい。

そんな感じだと思います。

僕自身も小学生の頃はそういうタイプでした。

しかし、レベルが上がっていくに連れ自分よりボール扱いが上手い選手は沢山いることを知り、

また、そんな選手と同じことをしていたら試合に出れなくなっていきました。


ボール扱いは何歳になっても伸びないことはないですが、
よく言われるゴールデンエイジというのは確かにあって、
年齢を重ねるごとにそういうところの伸びは緩やかになっていきます。


なので、僕はボール扱いでは勝てないと考え、

他の部分で勝負するしかないなと思いました。


そこで、まずはサッカーで一番大事な点を決めれる選手になるということを考えました。

それについては大学一年の時のブログに書いてあるので、ぜひ読んでいただけると嬉しいです。



しかし、点を決めれる選手も沢山いますし、
いくらシュートが上手くてもそこまでの過程が大事だということは

大学に入ってから身に染みて感じました。




立ち位置や動き出すタイミングと場所


ボール扱いでも勝てないし、
僕はスピードや高さなどフィジカルが優れているわけでもない。

じゃあどうする。

考えに考えた結果、辿り着いたのが、サッカーを理解することです。

相手にとって嫌な立ち位置はどこ。

どのタイミングで動き出したらいい。

自分がここに走ることによって味方が使えるスペースを作る。

これらはボール扱いが下手でもできるプレーです。

さらに、自分がボールに触れることなくチャンスを作り出すことも可能です。


これを読んで、そのプレーの何が楽しいと思う方もいるかもしれません。

実際、僕の身内が試合を観にくると毎回、もっとドリブルが見たい。
もっと積極的にやってほしい。

昔はドリブル沢山してた。など言われます。

正直、自分の試合の動画を客観的に見たら、凄さとかは伝わらないのは重々承知です。


でも、イメージで言うとドイツの
トーマス・ミュラーみたいな選手に憧れます。

もちろんあの選手は技術もあるけど、一番凄いところは、サッカーIQの高さによる、
スペースへの走り込みで点を決めてしまうところ。

自分が真似すべき選手だと思っています。


そして、日本でプレーしてた時は、
このプレースタイルを評価されることはなく、

とにかくボールを受けろ。
何でそこに立っている。

など、言われることが多くありました。

試合に出たい自分は、自分が受けたいタイミングじゃないのにボールを受けに下がってきたり、

こうしないとまた言われるだろうなと思いながらプレーするようになっていました。

頭の中では、いつも "違うのになー" とか
ビルドアップすることが目的になってゴール取ること考えてないじゃん。とか思っていました笑

でも、だからと言ってどうしたらいいのか、
それを言えるほどの自信はなく。

言われるからこうする。みたいな本当につまらないプレーヤーになっていました。


スペインのサッカー文化


そんな感じで、不完全燃焼で大学サッカーを引退した僕は

プロになるという夢を諦めることができず、

サッカー大国スペインで、

自分の実力を試したい。

サッカーを学びたい。

そして、スペインでプロになりたい。

と思い、スペインへの渡航を決めました。



こちらもnoteで書いているので、
まだ読んでいない方はぜひ読んでみてください!


スペインに来て、
最初に感じたのは日本が到底追いつくことのできないほどのサッカー文化でした。

娯楽が少ないこともあり、選手たちは常にサッカーの話をしています。

昨日の試合がどうだった。
あのプレーはこうだった。

恐らくそんなことを言っていた。

とにかく全員が自信満々にサッカーを語っているのが印象的です。


そして、僕の住むビルバオという街には

アスレティック・ビルバオという
スペイン1部リーグのBIGクラブがあります。


ビルバオにあるサッカーチームは全て、そのアスレティック・ビルバオのサッカーを軸にしているので、

戦術の共通認識がしっかりしています。


大体の日本人がそこで戦術の理解に苦しむそうですが、

僕の場合は、スペイン人が思う日本人とは少し違うということを言われ、

立ち位置や、スペースへのランニングの質、タイミングが抜群に良いという風に言われました。


日本にいる時には評価されなかったことが、


サッカー大国スペインで評価されたのです。


僕がトライアウトしているチームの監督は
サッカーライセンスの先生をしているくらいすごい人らしいので

その人からその評価をされるのはとても嬉しいし、自信にもなります。


このnoteをどれだけの人が読むか分かりませんが、

日本で評価されなくても

海外で評価される可能性があるということを知ってもらいたいです。

自分が輝ける場所が日本以外にあるかもしれません。


そして、サッカーが大好きな人であれば、

一度はこのスペインのサッカー文化に触れてほしいです。


毎日が刺激的で、日常の中に学びがあり、
新たなサッカー感を得られると思います。

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