今年の音楽

Spotifyが今年の曲をまとめてくれた。毎年の楽しみになっている。

今年聴いたアーティスト、トップ5のうちの4つが、純粋に音楽を楽しんだというより新ネタライブの準備のためにリピートしまくったものだった。新しい考えごとをするためにたくさんSpotifyにお世話になった。ネタ終わりに流れたらかっこいいだろうな、コント冒頭で流れたらワクワクするな、という曲を片っ端からリストに入れ込み、定期的にガンガン聞き直した。

去年はただただ散歩のお供になった曲とかアーティストがランキングになっていただけだった。毛皮のマリーズのおっさんon the cornerが1位だった気がする。
ランキングの意味合いがこれまでと今年で変わってしまったなあと思いつつ、新しいことに取り組んだ象徴という感じがしてそれはそれで嬉しい。


そんな中でthe pillowsが変わらず1位であり続けてくれているのかなんとなくむず痒くてやっぱり嬉しい。どれだけ好きかというのは他の人と比べるものではなくて、自分のランキングの中で1位を占めているというのが何よりの証拠であると、自分に言い聞かせる材料があって良い。1位だからなんなんだ、とは思う。でも気分が良い。

勝負事の前には、なにか気分をあげたいと思って音楽を探すけれども、結局pillowsに戻ってくる。ちゃんとルーティンとして決めてはない。いつかなにか、どでかいことを成し遂げた時に聴いていた曲を、そのままジンクスとして採用させてもらおうと思う。



人が書く音楽の話って、本当に興味が湧かないよな、と思う。
どれだけ僕に興味を持ってくれてる人だとしても、音楽というジャンルにどこかグッと高いハードルがある気がしてる。
「入ってきませんよね?」と思いながら書いてる。それで良いと思って書いてる。

人が書く音楽の話に興味が湧かない理由の一つとして、アーティスト名とか曲名が自分の知らない横文字で読みづらかったりするとそれだけで若干の興が削がれるということがあると思う。横文字じゃないにしても、日本人のフルネームだったらそれはそれで「知らない人だな」という印象を受けやすい気がする。
名前のハードルをなんとか越え、実際に調べて聴いてみたとして、人のお気に入りの曲が自分に響くことはあんまりない。僕がそうなんじゃなくて、みんなわりとそうだと思う。

オススメされるとかじゃなくて、カラオケで細田が思いっきり歌う知らない歌がガンガンに響くことはある。でもそれは、その曲が響くより先に、まず細田の歌う歌に食らってる。元の曲を聴きにいってめちゃめちゃ良い時もあればそうでもない時もある。まず細田の歌う歌に食らっているからである。
オススメされるとかじゃなくて、有線とかランダム再生で飛び込んでくる方がよほど刺さってくる確率が高い気がする。母集団?とか統計学的なことを考えると結構とんちんかん言ってるかもしれない。それでも、よほど相手のことを思って伝えるオススメより、偶発的な出会いの方がビビッと来ることが多い。気がする。

オススメというアクションが、音楽というものにあまり向いてないんじゃないかと思う(むちゃくちゃ言ってるかもしれない)。




自分に落ちたような稲妻が人に落ちることはあんまりない。他の人がめちゃめちゃ鼻息荒く勧めてくれた曲がその温度そのままに自分に響くこともあんまりない。

だからこそ、好きな曲が自分にとっての宝物になるんじゃないかという気もしてる。人に分かってもらう必要はあんまりないと本当に思う。オススメを聞かれた時は諦めながら一生懸命伝える。オススメされた時は諦めながら聴く(もしくは聴くことを諦める)。時々ハイパーラッキーで嬉しい出会いがある。それくらいで良い気がする。

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