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日本が居心地悪いと感じる時

 海外から帰ってきて、快適な日本の生活に満足している。ただ、たまに居心地悪いなと感じる時がある。
 帰国後、高速バスに乗る時のこと。乗客が持っている荷物に運転手が番号札をつけて、同じ番号の札を渡される。バスの荷物入れを見てみると、大きなバックパックは自分だけ。あとは、スーツケースか形の違うバックが置いてある。
 なので、自分は「自分のバックだとわかるので、番号札つけなくて大丈夫ですよ。」と運転手に伝えた。そうすると、運転手は少し苛立ちの表情を見せて、「いえ、決まりなので番号つけますよ。」と言ってきた。柔軟性ゼロ。
 ニュージーランドだと、番号札なんてなくて、なんなら自分で荷物を入れることもある。また、高速バスの途中で降りる時は、運転手が勝手に荷物を出入り口付近に置いていたことも。
 タイでも番号札なんて概念はなく、乗り降りする時は、自分で荷物をバスのトランクに出し入れした。自分でなんとかしろと言わんばかりに。
 日本は丁重なサービスであるけれど、柔軟性がなく、きっちり進めようとするサービスだと思う。もう少し柔軟に対応してくれてもいいのに。
 また、今働いている旅館でたまに台湾人のツアー客がいる。日本の団体との違いがおもしろい。日本の団体だと、添乗員はツアーの資料なんかを持って、誰が宴会場に来ていてちゃんと番号通りの席に着席しているかを確認する。全て確認し終えた後、添乗員は別の部屋に移動して1人でご飯を食べる。
 一方、台湾の添乗員は何も数えることなく、お客さんと同じように宴会場で席に座って、ご飯を食べる。さらには、お酒を注文して添乗員が各席にお酒を持って挨拶に行く。そして、添乗員が1番酔っ払うっていう(笑)。
日本だと、リスクをできるだけ排除して、安全に慎重に物事を進めるんだなと思った。また、仕事としてきちっと仕事をこなす。クレームが来ないように。台湾の団体は添乗員もお客さんと一緒にご飯を食べて楽しんでいる。実際、そっちのほうがお客さんと別でご飯を食べるよりも、お客さんの様子がわかるし、仲良くなれるしいいんじゃないかなと思う。
 俺が添乗員になるんだったら、台湾のほうがいい。そのほうが気が楽でいられるし、絶対楽しい。 
 高速バスとツアーの添乗員の比較で少しわかった。日本はゆるさ、遊びがない。全てをきちっと進めようとすることで、働く側は過度に気をつかい、精神を消耗する。そうした無駄で変な真面目さが減っていけばいいのになと思う。
 柔軟に物事を動かして、お客さんにもある程度任せて、働いている側もお客さんと関わるように楽しむ。正直、もっとゆるくててきとうでも社会は回る。海外から帰ってきて、こうした日本の居心地の悪さをたまに感じる。ロボットのようにならず、もっと柔軟に楽しく働いて生活していきたいな

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