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1992 燃え尽きて気が抜ける

Eric Clapton の Across 24 Nightsを観ました。男40代の厄年というか、ロックミュージシャン40代カッコ悪い説をクラプトンは44歳にして撥ね除けた名演。まさに神。

オーケストラをバックにしてやってのけた非の打ち所がないLaylaには思わずスクリーンの前で起立して拍手を贈らねばならないほど。

1991年、ジョージ&エリック来日直前にリリースされた24 Nights。先日、友人とパティのトークショーのあとノンアルビールを飲みながら、 Journeymanについて語り合いましたが(ロン毛のクラプトンにはちょっと好きじゃないんですが)、そう思うと1989年にクラプトンは狼煙を上げていたんですね。

で、私は、オーケストラナイトを期待して1992年2月28日、ロイヤルアルバートホール最終公演を観に行きました。結局、バンドセットだったんですが、(3ヶ月前のジョージと一緒に来た時と比べちゃいけませんが、)すごくタイトでカッコよかったです。そして新曲Tears In Heavenをライブで初めて聴くという至福の時でした。まだ公開されていませんでしたが、すでにアンプラグドも収録された後だったので、ちょこっとその再現コーナーもあったりと中々思い出深いライブでした。

でもですよ、24 Nightsと比べると、髪の毛も短くしちゃって、スーツも少しラフでヨレていて、なんだか気の抜けた感があったのも事実。やっぱり24 Nightsが最強な気がします。

そうそう、私も1992年は気が抜けていました。色々やり遂げ、大きな挫折もし、それでバイトも何もかもやめて、夏以降は目白の教会に付設されていた障害者施設でボランティアに打ち込みました。ちょうどその頃、赤いプレリュードを購入し、ニュージーランドに遊びに行ったりと。でも、たっぷり寝て、たっぷり遊ぶっていう感じではなく、タバコを吸いながら部屋でゴロゴロしていた時間も長かった印象。ああ、これが燃え尽きて気が抜けるっていうことなんでしょうね。

ロン毛でバブリーなスーツ姿で非の打ち所のないクラプトンもカッコいいですが、私はどちらかというと「ポしょんとしたメガネでヨレたスーツ」のオーラの感じないクラプトンとタバコもカッコよさを感じちゃうんです。

え?1992年のRAHの録音ですか?
初めての会場でして、コートにジャラジャラ機材を仕込んで行ったんですが、コートをクロークに預けることになりまして。なので、カムデンロックのブートカセット屋さんで、2月12日公演のカセットを買って日本に帰りました。西の人にコピーしてあげたので、CDになっているかと思います(笑)
で、今、カセットを聴いたらテープがヨレヨレ。1992年とは私にとってもそんなヨレたテープというか、気の抜けたコーラのような年でした。ピースライトの煙のゆくえを目で追いながらゴロンとするダメ大学生でした。

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