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リーダーの最大の役割はファイヤーウォールに似ている

リーダー(もしくはマネジメントする立場)をやる事があるようになってから、その立場で仕事するときに最低限これだけは絶対守ろうと考えていること。なんとなくファイヤーウォール(の機能の一部)に役割が似ていると思ったので自分の中でそう呼んでいる。その内訳は以下の通り。

外部からの不必要なパケットを遮断

誹謗中傷、有害な介入や妨害の類い、その他多くの不要な情報

ある程度の組織規模になってくると何故か皆社内政治をせっせとはじめたりする。健全に争っているうちはまだマシなのだが、大体において足の引っ張り合いが起きる。その結果上手く回っているチームがやっかまれて、謂れ無い誹謗中傷が飛んできたりする。あと他部署の頭からチームメンバーに対する筋の通らない難癖とか。こういったものは百害あって一利なしなので全て遮断する。あまりに酷い場合は元を潰すことも辞さない。

またこれも良くあることだが、営業や偉い人からリーダーの頭を飛び越えて何か依頼が飛び込んできたりする。これも絶対に一旦シャットアウト。そのタスクを絶対やらないと言っているのでは無く指示ルートを守らないとリソース管理が出来なくなってしまうからだ。メンバーにはこういったものが発生したら即時に報告してくれるようにお願いしておく。実際に発生したら発生元まで自分が言ってリソース状況と照らし合わせながら実施の可否は時期を決める。

その他よく分からない不要で有害な情報も極力シャットアウトしていく。上記のようなものを含めてチームのパフォーマンスを落とすような情報や事象のシャットアウトに最大限の労力を払っていく。

必要な内部からのパケットを外部に伝達

必要なリソースの要求と確保、状況報告

次は内部からのアウトバウンド。外部、特に上席へのチームの状態や抱えているプロジェクトの状況報告はしっかりと行っていく。基本はメールでレポート+随時口頭(短時間)という形で、良い情報も悪い情報もきっちりと伝えていく。同じラインにチームメンバーからの情報も必要なものを(あくまで自分が代表する形として)選択して伝えておく。これを随時行っておくだけで、いざという時の上からの反応は随分違ってくる。また上席への周りからの自チームへの誹謗中傷の類いにいちいち呼びつけられたり勘ぐられたりする度合いが格段に低くなる。

状況を報告しながら、必要なリソースがあればそれの要求もしれっと(事前に)伝えるようにしておく。きちんと「何故必要なのか」「どういう(数字の)根拠で捻出するのか」を簡単に添えることも忘れずに。
規模がある程度のものや、調達に時間がかかりそうなものなどあれば優先的に。もしその場でもしOKが出れば、即座に手配をはじめてしまうようにする。

必要な外部からのパケットを内部に伝達

必要な情報、賞賛、リソース、予算

最後にインバウンドの取込。必要な情報は積極的に取りに行くし、外部から言われた賞賛の類もメンバーにしっかりと伝達していく。必要な情報をきちんとオープンに伝達していくことで仕事はやりやすくなるし、賞賛をきちんと伝えればやる気も出ると言うものだ。

また業務の遂行に必要なリソースを積極的に獲得に行く事も忘れてはいけない。ここでいうリソースとは人やモノ(例えばより良いPC環境、便利になるソフトウェアやサービス、書籍)、あと当然お金も含まれる。毎日使用するような道具は定期的に更新の予算を獲得しに行くようにするし、定期的な飲み会の予算も同様に獲得しておく。プロジェクトの中の予算も同様に獲得する。

ここで重要なのは「明示的に」「きちんと金額ベースで」「上席と同意する形で」獲得しておくという事。ここをきっちり行っておかないと口約束になってしまい、いざ調達をしようとしたときに渋られたり先延ばしにされてうんざりする気分を味わう羽目になる(こういった目にあったことが無い人は幸せである)。

プロジェクトの打ち上げ予算や期締めの打ち上げ予算などはきちんと利益ベースから算出して予算を獲得するようにしておく(初期の計画段階で項目に入れておくのが望ましい)。またチームメンバーへの昇給やボーナスなども同様に(その会社の制度の許す範囲内で)獲得していく。

と多少極端な部分はあると思うけれども、自分がリーダーやマネジメントを行っている場合に最低限守ろうと考えている事はこんな内容である。他にも場面により色々あるが、それらはまたの機会に。

これらが多少なりとも同職位の方の参考になれば幸いである。

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