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闘病記No.2: 希望と不安の間で

突然の変更: 格闘技からの一時撤退


帰宅しても、いつものようにシャワーを浴びてジムへ向かうことは許されませんでした。
診療所の医師から格闘技禁止の命令が出ていたからです。
さらに、楽しみにしていた試合も危険な状態のためドクターストップ、ジムの代表に連絡を取り、キャンセルしてもらいました。
肝臓に見つかった謎の大きな腫瘍の恐怖と、これまでの練習が水の泡になったような虚無感が心をかき乱しました。

決まっていた試合

帰省: 家族の支え


気持ちがおかしくなりそうだったので、少しでも安心できる場所、実家へと向かうことにしました。
母は玄関で待っていて、私を見るなり「大丈夫、大丈夫」と何度も繰り返し、温かく迎えてくれました。
その言葉がどれほど心に響いたか、今でもはっきりと覚えています。
翌日は父が一緒に病院へと行ってくれることになり、父の運転で向かいました。

緊迫の病院での待ち時間と診断


病院では紹介状を提出し、血液検査や造影CTなど、何種類かの検査を受けました。
診察の順番を待つ間、長い待ち時間が不安をさらに大きくしました。
いざ名前が呼ばれたとき、医師から呼ばれたのは父だけ。
まるでドラマの一場面のような状況に、「終わった」と絶望しました。

後から私も診察室に呼ばれ、医師は私の肝臓に10センチメートルを超える腫瘍があること、その状態が非常に危険で、悪性の可能性が高いことを告げました。
手術が必要であるとの説明を受け、頭は真っ白になりました。
手術の日程はすでに2週間後に設定されていました。
父親は「手術すれば大丈夫」と私に言い聞かせてくれました。

入院前夜: 家族とのひととき


入院前夜、家族や兄姉家族が集まり、一緒に食事を楽しみました。
姪っ子は私のために手作りのお守りを作ってくれて、それを見て手術の重大さがぐっと身近に感じられましたが、家族の存在が心強く、頑張ろうと強く思いました。

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