女性の働きやすさと男の労働

これ、国際女性デーで、フェミニストの皆さんが「キーっ日本男を成敗せよ!」って叫び出しそうな記事であるが、ここに書いてある働きにくさの理由は「女性がいまだに家庭と仕事のどちらかを選ばなければならない」ということなのだけれど、男については事実上仕事しか選べないということについては誰も議論しないのである。

つまり、仕事を捨てて家庭を選ぶなどということは余程のことがないと口に出せないのである。今一般的に求められているのは男は「仕事は目一杯やって家族を養い、その上で家庭で勤労奉仕せよ」ということになる。まあ無理である。

女性にしてみれば「そんなの無理でも何でもない。私は時短で働いているよ」と言いたいであろう。その結果が男との収入格差である。男が残業代を捨て、将来の出世を捨てて時短で働いていいのであれば男の給与が減って給与格差は少なくなるが、その代わり、女性は仕事を辞められなくなる。収入の減った男は十分に家族を養えなくなるからである。

こういう点は都合の悪い事実になるのでマスコミも女性も知らん顔である。

以前、どこかでこういう話題をしたら「でも、男だって残業を目一杯やってちょっと早く帰るようにしたら子供の保育園のお迎えくらい行けるはず」という反論をいただいた訳である。

私の子供が通っていた保育園のお迎え期限は18時であった。大体、職場への通勤時間は1時間弱である。つまり、17時に終業してダッシュで帰らなければ保育園のお迎えには間に合わないのである。残業どころではないのである。多分、16時に時短で終業する人たちは家に帰って夕食の用意くらいをして保育園に迎えに行けるのかもしれない。そういう時点で認識のずれは隠すことはできないのである。

上野千鶴子氏のいう夫婦でそれぞれ300万円でという生活は女性も時短をやめて交互に子供を保育園に迎えにゆくというギリギリの生活になるということではないか。

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