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rootのフィロソフィーを刷新、デザインパートナーとして新たなスタートへ

今回、サービスデザイン会社である root は、CIの刷新を行い、改めて企業としてのフィロソフィーを見つめ直しました。
この記事では、root が取り組んできたCIリニューアルの流れとともに、今後、私たちがどのようにサービスデザインと向き合い何を目指そうとしているかをご紹介させていただきます。

事業開発に特化したデザインファーム rootとは

これまでわたしたちは、事業戦略に応じたプロダクトデザイン戦略策定からUXデザイン、人間中心設計に基づいたデザイン手法を実行することで事業の立ち上がりから成長までの過程をデザインで支援してきました。
主にスタートアップの立ち上げや、大企業の新規事業開発を中心に支援をしており、事業アイデアしかないフェーズからプロダクトを具体化しローンチ後プロダクトマーケットフィットを通過しグロースするまでのフェーズに持続的に関わりながら成長支援をすることを特徴としています。

過去関わってきた代表的な実績は下記からご覧ください。

なぜ今フィロソフィーの刷新を行ったのか?

rootは創業してから9年を迎えます。これまで取り組んできた成長ステージに合わせたデザイン支援の取り組みは代表である西村個人から、組織として活動するステージへシフトしはじめています。
root自身も拡大していくステージへ入り、より強固なフィロソフィーの構築が求められるタイミングでした。

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rootにおけるフィロソフィーとは、Missionを通して、個人それぞれのビジョン実現となること。
また大切にしている価値観や判断軸がValueと重なることで、会社、個人それぞれが成長するチームとなることを重視しています。

今回は、rootの今と、これからを見通すため客観的な視点を交えフィロソフィーを構築する必要があると考え、パートナーとして信頼のおけるOH の わりえもん (@wariemon) さんに入っていただきました。

新たなrootのロゴには、“r”の一部に、事業の成長を表す新芽、瑞々しい葉に見たて、rootが成長に寄り添うデザインパートナーであることを表す他に、ミッションにまつわる複数の意味が込められております。

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このCIリニューアルの過程に触れた対談記事は後日公開します。お楽しみに。

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フィロソフィーを構築する中で考えたrootのミッション

これまで掲げていた「デザインを通じて事業成長に貢献する」というミッションは、設定当時では業界内でも新しいものでしたが、今ではビジネスとデザインの接続は当たり前のものとなりつつあり、今回刷新をしていく中でより未来を描いたミッションの定義が求められていました。

ただ、将来的な構想も含めビジョンやミッションを描こうとすると、どうしても抽象度の高いものとなり、手触り感のない言葉ができあがってしまう。何度も言葉を作っては固めて壊しを繰り返し、「改めて今注力すべきことは何か?」 を考えたとき、成長への貢献という軸はぶらさず、そのために私たちがしていること、最も重要視していることが「芯を問う」ということでした。

この「芯を問う」とは、root創業以来デザインをする中で常に意識し続けてきたもので、創業者や事業責任者が事業を通じて本来届けたかった価値を問う行為でもあります。
事業の成長過程においては、事実よりも想いや主観が勝ってしまったり、事業が進展し関係者が増えるに連れ、意見が交錯したり方向性のズレが生じてしまうなど様々な要因によって本来あるべき姿を見失う場面があります。

rootでは、常にその根源にある芯をクライアントと共に見出すことを大切にしています。

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「芯を問い、成長に貢献する」

事業の芯を共に見出し、その価値をユーザーに届く形へデザインします。 今後取り組んでいく中でその価値をどう広げたいかフィロソフィーの構築と共に今後は組織としてその活動を行える体制をつくり、より多くの事業に対してデザイン支援を広げていきたいと考えています。

ミッションを実現するために

我々は、事業の立ち上がりから成長の過程を支援することに注力しています。
大きな組織に対して大きな変化を起こすアプローチではなく、新たに立ち上がる事業を通じてデザインを活用できる土壌を作り広げていくことが結果的に大きな組織を変え、社会に貢献することにつながると考えています。

具体的にrootではどのようなアプローチでそれを取り組んでいるかというと、

1. 事業の立ち上げを切り口に、デザインを活用できる組織の土壌を作る

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新規事業という小さな可能性の種を育て、伸ばす活動に注力。
立ち上げにおいて、どの事業でも最初は創業者・事業責任者を中心に少数のチームで開発を行い、成長とともにそのチームは組織となり規模を拡大していくことになります。
その基盤となる創業チームに対して、デザイン知識や、デザインプロセスを活用し、プロダクト開発を支援することで、デザインを活用できる土壌を構築し、成長と共に、その関係者やプロセスを広げていきます。

この輪を広げ、成功モデルをつくることで、次に立ち上がる組織や、2つ目、3つ目の新規事業の立ち上げと拡大に対して、デザインプロセスを浸透させることで、事業戦略からデザインを活用できる組織への転換を起こすことが可能であると考えています。

2. 事業戦略に紐付いたデザイン活動を行える組織づくりを行う

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多くの組織ではデザインは表層的な課題に対して扱われやすい。
これはデザインを適切に判断し活用できる人材の不足が招いている結果でもあります。
我々は事業戦略にも密に関わり、事業が本来届けるべき価値を、適切にサービスや製品として届けられるように、デザイン戦略の策定を行い、事業計画と連動したデザイン施策を実行することを支援しています。そうすることにより、事業成長に連動したデザイン活動を行うことが可能となり、事業とデザインを対にしながら協働することができるのではないかと考えています。

こちらも事業の立ち上がりから支援を行うことで、組織が出来上がる前のステージにアプローチし、事業に接続したデザイン活動を行えるよう、支援していく取り組みです。

3. 立ち上がりから成長のステージに再現性を持たせる

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これまで歩んできた道のりから成長のステージには、一定の再現性があることがわかっています。
今後、より支援を強化していくにはゼロから立ち上がるスタートアップや新規事業の成長を支援しデザインを適切に活用できる組織の数を増やしていくことが必要と考えています。

rootはこの取組に組織として再現性を持ち、多くの事業の立ち上げを支援していくことがroot独自の強みとなり、今後、支援する事業を通して本来あるべき価値を社会へ届けることにつながると考えています。

次の10年でrootが目指す世界

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国内にある企業において、事業構造にデザイン工程が組み込まれている組織はまだまだ少なく、利用者、顧客視点を元に、事業づくりを持続できる仕組みが欠けていると捉えています。これからの経済活動において、事業は資本や規模だけを追うのでなく、人に向けた活動がより重要になりつつあります。
それは、事業そのもののビジョンやミッションを体現し、より高い精度で顧客やステークホルダーへ価値を届けることを指します。

そのような社会の変化に対して、我々は、ミッションにもある「芯を問う」活動を通して、本来あるべき価値を適切な形で表現し、社会へ届ける支援をしています。

それを体現するための手段が、rootが考える成長ステージに応じたデザイン。
我々は、世の中により本質的な価値を届けられる事業を増やすことで、事業活動に関わる人々とそれを享受する人々をより豊かにしていきたいと考えています。

まずこの1年、rootは何に注力するか

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これまでの取り組みの中でプロダクトマーケットフィット前後の1 → 10のステージは、再現性を一定持ちながらデザイン活動を進めていくことが可能となってきており、2つ、3つと事業立ち上げを拡大させ組織内に再現性を持った取り組みを行う活動を強化しています。

次の挑戦として 0 → 1 ステージ、事業構想以外に何もないステージから、事業の種を育て、芽を開かせる活動に注力していきます。

結果的に、立ち上げから成長ステージに再現性を持つ支援体制を構築することで、事業拡大と共に、組織としてデザインを活用できる事業の数を増やすことに繋がり、本来あるべき価値を適切に社会に届けられる事業の数を増やすことに繋がります。

最後に

最初にこのご相談をしてから2年が経過しようとしています。これまで紆余曲折ありながらも、粘り強くここまで共に歩んできてくれた わりえもんさん には感謝しかありません。

root もこのCIを元に新たなスタートを切れる状態に立ったと実感しています。

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また、ライティングにおいてサポートいただいている inquire の皆様、サイト構築からWebデザイン・実装まで、素晴らしいアウトプットを生み出してくださった Quoitworks の皆様、議論にも積極的に参加し、ともにフィロソフィーをつくりあげてくれた rootメンバーなど、多くの関係者のおかげでこの日を迎えることができました。

サービスデザインパートナーとして、新たなスタートラインに立った root をどうぞ、これからもよろしくお願いいたします。

ミッションの実現に向け仲間を募集しています

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今後、より活動を強化してくにあたりrootの成長を共に支える仲間を募集しています。まだまだ規模も小さくこれから組織をつくっていくフェーズです。共に社会にデザインを広げる活動、組織を成長させる取り組みを通じて個としても成長できる環境があります。少しでも興味を持たれた方はお気軽にエントリーください。




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