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(和訳)グリーン・デイ Wake Me up When September Ends

●歌詞のくり返しの中に「Seven years ~」と「Twenty years ~」という違いがあります。父上が亡くなって7年後にはビリーは18歳ですので、この時期までに少年期を過ごしたわけです。また、20年後は31歳であり、それは曲が完成した年です。同じ歌詞のくり返しの中に、「成長」による意味の違いを捉えることが必要になりそうです。

●「Falling from the stars (星からこぼれ落ちてきた)」という歌詞は、幼少期の「星は、天幕にあいた "穴" だ」という、子どもらしい発想だと解釈しました。穴から、光や雨が漏れてくるわけです。また、成年期の主人公にとって "星" とは「星条旗」である可能性があります。この曲が、政治性が強いといわれる「American Idiot」に収録され、イラク戦争をモチーフにしたPVが作成されたことで、結果的に "星" は「星条旗」の暗喩になっています。

●「夏」とは「少年期」の全体を指します。9月が終わることは、"無垢な時間" が終わることを意味します。少年期における「9月が終ったら 起こして」という歌詞には、「悲しみの気持ち」と「将来への期待や不安」が含まれている気がします。しかし9月が終わると、主人公は目覚めなければなりません。悲しみと向き合うべき時期になりました。PVの中で、海兵隊に志願した主人公に求められたのは、"社会と向き合う" ことだったのでしょう。曲の後半の、成年期における「9月が終ったら 起こして」は、自分自身に「目覚めよ」と言っているように聞こえます。この曲は、さまざまな悲劇と関連付けられて語られることがありますが、それは「悲しみを癒やし 再起を誓う」という趣旨です。

●「As my memory rests But never forgets what I lost」→ 逃した魚は大きい、というのに似ています。「記憶というものは、薄らいでいくものだ。しかし失ったものは、その悲しみのゆえに長く記憶に残り、失われることはなくなる。」という意味です。

[Verse 1]
Summer has come and passed
The innocent can never last
夏は来たりて 過ぎてゆく
無邪気なままでは いられない

Wake me up when September ends
9月のおわりに 僕を起こして

Like my father's come to pass
Seven years has gone so fast
父が去ったかと思えば
瞬く間に7年が過ぎた

Wake me up when September ends
9月のおわりに 僕を起こして

[Chorus]
Here comes the rain again
Falling from the stars
また雨になりそうだ
雨は 星から降ってくる

Drenched in my pain again
Becoming who we are
痛みで 再びずぶ濡れになって
僕らは 自分になっていく

As my memory rests
But never forgets what I lost
想い出は 眠りについてしまうのに
失くしたものは 忘れることができない

Wake me up when September ends
9月のおわりに 僕を起こして

[Verse 2]
Summer has come and passed
The innocent can never last
夏が来たりて 過ぎてゆく
無邪気なままでは いられない

Wake me up when September ends
9月のおわりに 僕を起こして

Ring out the bells again
Like we did when spring began
また あの鐘を鳴らそう
春が訪れた時のように

Wake me up when September ends
9月のおわりに 僕を起こして

[Chorus]
Here comes the rain again
Falling from the stars
またもや 雨になりそうだ
雨が "星"から降ってくる

Drenched in my pain again
Becoming who we are
痛みで 再びずぶ濡れになって
僕らは 自分になっていく

As my memory rests
But never forgets what I lost
想い出は 眠りについてしまうのに
失くしたものは 忘れることができない

Wake me up when September ends
9月のおわりに 僕を起こして

[Verse 3]
Summer has come and passed
The innocent can never last
夏は来たりて 過ぎ去った
無邪気なままでは いられない

Wake me up when September ends
9月のおわりに 僕を起こして

Like my father's come to pass
Twenty years has gone so fast
父が去ったかと思えば
瞬く間に20年が過ぎた

Wake me up when September ends
9月のおわりに 僕を起こして

Wake me up when September ends
9月のおわりに 僕を起こして

Wake me up when September ends
9月のおわりに 目をさませよ

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