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スーパーヒーロー、全員救わなければいけないのか問題(救済のジレンマ⑤バットマン:ヒーローが居なくとも、守れるものがある)


part5です。今回でついに最終回。
前回までの記事はこちらから。


今回は、みんな大好き、あのヒーローの紹介だ。

 THE BATMAN/ザ・バットマン

サスィーンインナウェーイ….?ウーーーーウン....

本作では、救済のジレンマに対する一つのアンサーが描かれている。

注目したいのは、犯罪で溢れたゴッサムを描いた冒頭のシーン。

マスクを被って店員に銃を突きつけるコンビニ強盗。落書きと放火を楽しむゴロツキ。電車で居合わせた男性をリンチする顔面白塗り集団・・・。

どれも裁かれるべき"悪"だ。しかし、バットマンが直接手を下したのは、最後の白塗り集団だけ。

何故か。言うまでもなく、バットマンは一人しかいないからだ。同一シーン内で、ブルースも言っていただろう。「大きな街だ。すべては見張れない」と。この記事シリーズで何度も言ってきた通り、1ヒーローが成せる正義には限界があるのだ。唯一、命の危機があった電車の男性を優先したという選択は、決して間違いではない。

では他の悪は容認したのか?否、決してそうではない。
あの一連のシーンを思い出してほしい。"悪"が蔓延る夜に浮かぶ、バットシグナルを。

あれが彼なりの、ゴッサムという街全体を守るための正義なのだ。シグナルを夜空に浮かべることで、悪党達にバットマンという脅威を知らしめ、警告する。それを見た悪党達は、自身の傍に潜む影を恐れるようになる。「すぐそこに、バットマンがいるかもしれない」と。そうやって自分の存在そのものを犯罪の抑止力にすることで、ゴッサムを救おうとしていたのだ。なんと素晴らしい正義の描き方だろうか。ホント好き。

※過去ダークナイトやアーカムシリーズでも似たような描写はあったけど、本作が一番わかりやすく描いていたので、この度取り上げました。


最後に

私のnote歴の中で最長編となってしまいました。やっぱりオタクは、好きなもの語らせると、尺をバリバリに使うね・・・。
普段あんまりヒーローの在り方みたいな話を人とする機会がないので、是非この記事シリーズきっかけで、世のヒーロー好きの意見を聞けたら嬉しいです。・・・まぁこの記事を書いている時点でpart1は公開されているものの、アクセス数終わってるんですけどねー。カナシイ

本当は、今まで触れてきたヒーロー作品を踏まえた、私の正義なんかも書きたかったけど、それを言語化する体力がないので別の機会で。何より全然ヒット作通れてないからさ!ザ・ボーイズとかヒロアカとか・・・。DCとマーベルだけじゃヒーロー好きは名乗れんよなぁ!


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