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『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』はプリティーリズムここにありと示すとんでもねぇ映画だった

サムネはついに明かされし氷室聖による元祖スターライトエクスプレスより。……ヒロの在来線と違ってちゃんと特急列車なんだけど悪趣味なくらい電光装飾ゴテゴテで俺も黒川冷みたいな顔になった。な…なんじゃこりゃ〜!


・田中です。(前回からの続き)

新作が絶賛放送中のプリティーシリーズの一作品であるプリティーリズム・レインボーライブ、その続編である『KING OF PRISM by PrettyRhythm』が(シリーズ再始動もあってか)YouTubeにて無料配信された。自分はそれを見て、またしても感想をここnoteに書いた。

レインボーライブから出てたオバレ3人の活躍そして困難、新たなるキャラの登場、様々な展開を見せてくれたがどうしても気になる部分があった……これ続編ありきの作りだわ。改めて確認するが下手したら(というか応援上映ブーム来なかったら)これから話すキンプラ作れず打ち切りだったんですよね……?いやなんか考えられへんわ……自分はレインボーライブ視聴時に「なんで当時こんな面白いの教えてくれなかったんだ〜!」とか言ってたが、それに対してかのように「本当だよキンプリの頃はマジで危なかったんだぞ」という声あったのが今ならその理由が分かる。なんかすいやせん……

それはともかくそんなキンプリの次回作である『KING OF PRISM -PRIDE the HERO-』も無料配信されたのだ、今度は4月4日の西園寺レオの誕生日記念として。なんかこのままだと次は5月4日の香賀美タイガか5月5日の仁科カヅキの誕生日記念でテレビシリーズになった続編SSS配信する気がするんですが……(流石になかった)

そんな西園寺レオ君。彩瀬なるがよくやってた泣き顔してるけどピーマンもちゃんと食えよ〜

ということで今回も始めていこうと思う、前回においていろいろ大変なことが起こりそうな予告からいったいどんな話が出てきたのか……


……なぜ裸なんだ?(OPのあれ。センシティブなので画像は貼らない)


・まず始めに〜みんながいたよ〜

まず今作キンプラにおいて真っ先に触れたいことがある………みんなが、いる。6人が。あくまで男子メインの展開だからで写真とかで済まされていた過去メンが…コウジやユウと密接に関わるいとちゃんは勿論のこと、なるちゃん達もちゃんと出てきた。台詞は一言のみとはいえ、それだけでもキングオブプリズムはレインボーライブの延長線に存在するんだという嬉しさを感じた……ありがとう続編…ありがとう応援上映とかで劇場で何度も見てくれた当時のファンの皆さん…ありがとう期待を込め続編ありきで制作したスタッフの皆さん…

前回からユウやコウジの隣にと影がかかっていたながらも確かに出てた涼野いとが喋ってる。MOVIE大戦Foreverの佐藤健みたいだぁ…(イマジン憑依した際のエクステをデフォルトで生やしてるし)
いとちゃんだけで終わりと思ってたらカヅキ先輩の特訓にチェリピキ幼馴染コンビが駆けつけてたので感涙してしまった。
幻想ユメじゃねぇよな……!


・プリズムキングカップ、開幕!

さて前回バイプリからの続きである今作、メインの話はレインボーライブでのプリズムクイーンを決める大会の男子バージョン、4年に1度のプリズムキングカップに出場するという話である。予告の時点でシュワルツローズがPRIDEの権利差し押さえするわ仁がジュネを略奪するわと波乱起こりまくりを予期しいたがその実態は……まさに「今作はレインボーライブの正当続編ですよ」といわんばかりの内容だった。過酷な展開!多数の人間ドラマの同時進行!確かに存在する絆!そして心震わすプリズムショー!最後は清々しい感動!!いくら前回である程度やったとはいえ、これを70分程の尺に収めたのは恐ろしさすら感じる……さすがレインボーライブ時代から群像劇を描き綺麗にまとめただけはある……

ということでそんな話の中で特に動きが多かった4人を中心に語っていこうと思う。まずは法月仁だ。いきなり濃い奴から来たな

・法月仁編


「(PRIDEを作曲したのは)Lucky Star・JOの忘れ形見とは…ハッ、確かに前々から彼には格があるとは思っていました……」
(ウソつけRL時代に暗いとか言ってたじゃねえか)


ヒャアハァ!!ざまぁ〜見やがれ!!!

聖ィ!PRIDEを使いたければクぁネ(金)を返せェ!

ひゃくお〜くぅぅ!!wwwwwww

開始早々いきなりコレだぞコレ

もうお腹いっぱいになりそうかつてはエーデルローズ主宰として生徒を徹底的に厳しく教育し非道を散々していたのだが、そんな中で速水ヒロに悪行をバラされプリズムショー界から追放された筈だった法月仁……しかし奴は全然諦めてなかった!父・法月皇の死を機にエーデルローズ財団を掌握し新組織・シュワルツローズ(ドイツ語ならSchwarzはシュバルツでは?)を立ち上げ日本男子アイドル産業の殆どを牛耳るトンデモ大復活を遂げてきた!

しかもそれだけでない……この法月仁はやられたら徹底的にやりかえす。後述する理由で憎み続ける聖に対して相続税だので130億の損失を押し付けるわ、刃を向けてきたヒロに対して持ち歌『PRIDE』の権利を(コウジをハリウッド送りにしても全然足りない借金100億による差し押さえという形で)奪い両親の名誉を傷つけるようなスキャンダルを流す容赦の無さ!でもなんかここまでやると「あぁ彼もちゃんと人間らしく恨み続けて復讐したいという気持ちがあるんだな」と妙な共感を生むから不思議なものである。あと慇懃無礼さを隠しきれずにヒステリックじみて本性をよく見せるようになった所とかも見てる分には面白いし(鞭で引っ叩かれるTheシャッフル一同には申し訳ないけど)。

前キングの山田リョウもかつて反抗的な態度を取ったのででっちあげで叩き落とす。執念深すぎる

そんな仁だがレインボーライブ時代からあった裏設定が公式化される……氷室聖の父はなんと法月皇、つまり仁と聖は異母兄弟という衝撃的な設定だ。聖はいわば母・氷室マリアと皇の不倫の子ということに……なんかRL当時だと「アレな息子に比べて意外にもしっかりした人格者」なイメージあった皇さんだが、まさかそんなことをしていたなんて……

レインボーライブ49話「命燃え尽きるまで…」にてジュネの『愛の炎 ラ・フラム・ダムール』を見てマリアの面影がよぎってしまう在りし日の皇。彼女もそのプリズムジャンプを飛び、そして…

不倫行為とあってそれだけで拒絶反応が出る人も多いだろうがちょっと待ってほしい、そもそも皇と法月母は政略結婚に充てがわれ二人の関係に愛など微塵も無かったそうな。そこで偶然にも出会ってしまったマリアと不貞ながらも相思相愛になり……というバックボーンがあるのだが、自分はこの設定を聞いてふと頭によぎったことがある……「これレインボーライブで書き続けてきた『愛』そのものじゃん」と。
 
レインボーライブではそりゃもうこれでもかとばかりに様々な家族問題が頻出し乗り越える話ばかりだったが、そこでの解決の糸口というのは得てして「家族ではない別の繋がり」であった。目的の為に望まぬ結婚を強いられ愛なきしがらみに囚われた者が別世界にて見出してしまった心の救い……ある意味で皇の不倫行為は「仮にリアルでだったら正直こういうのも含まれるよね」という女児向けアニメ枠内では決して書けないだろう、目を背けたくも根本から否定するのは難しい本質の側面だと思ってしまう……


マリア亡くなりし後に法月家に引き取られた聖。認知すれば責任持って面倒見る所は皇の誠実たる部分であり、これを正妻に呑ませたと思うと夫婦間がどのようなものだったのか察してしまう…

かたや不貞ながらも相思相愛の元に生まれた子・聖、かたや…なにも疚しいことはないが政略結婚という愛なき関係の間に生まれてしまった子・仁。……あまりにも酷な対比だろ!RLの感想でちょいとばかし触れたように「今作におけるテーマに自身の存在を否定され続けた最大の被害者では?」と思ってしまったのはこういうことである。そりゃあそこまで地位や名誉に固執するようになるし、他に男作ってた頃もあるヒロの母親を貶したりするわ…でなきゃ自分がなぜ此の世に生まれたのか分からなくなるから。さらにそんな聖は根の純真さも相まってプリズムの煌きをより輝かせる素質を持っていた……自分以上に。だからこそ彼は弟を二度と壇上に立たせぬようにした。超えてはならぬ一線を超えてしまったのだ……

かつては仁も純粋に飛べた筈だった、しかしもうそうはなれなくなった……弟・聖はあの頃の輝いてた兄を知っているから彼にどれだけの仕打ちをされても再び輝きを思い出してほしいと今でも願っている。……その純真さが彼を苦しめた要因のひとつとも知らずに

そんな怪人へと成り果ててしまった男・仁だが、聖からエーデルローズだけでなく最愛の人も…天羽ジュネすらも奪い取る。そういやレインボーライブ時点でカマかけてたけど当時はクイーンという称号に目が眩んだトロフィーワイフ的なものだと思っていたのだが……もう舞うことすらできぬただの修道女に執着していると仁なりに本気で彼女を愛そうとしていたんじゃと思えてくる。その「人を愛する」という方法を知らないだけで…

ジュネは聖の母マリアの面影に似せて顕現し、そのマリアを愛した皇の息子も愛を向ける…こういう所で親子なんだなと思ってしまう皮肉よ


「大丈夫よ…きっとあなたを愛する人は現れる…」
過程を飛ばし結果だけ求める空虚な愛など敗れるもの、なぜなら彼女は真の愛を知っているのだから…

ただの慇懃無礼な純粋悪からこうなってしまった背景が語られ虚しさも感じるようになった法月仁、今回はヒロ達エデロの皆さんに敗北してしまったがどうせまた一悶着起こすに決まってる。そんな彼はどのような結末へと辿り着くのだろうか……自分としては正直けっこう気になる所である。

・仁科カヅキと速水ヒロ、彼らが魅せるプリズムショーという到達点

続いてはやはりこの二人…今作で共に大きな壁にブチ当たった仁科カヅキに速水ヒロだ。Over the Rainbowのふたりが困難を乗り越え見せるプリズムショーとは……

・仁科カヅキ編

ということでまずは仁科カヅキから。前回のバイプリ感想でも言ったように、RL時代に唯一これといった苦難が無かったカヅキ先輩にもついに試練が訪れた……自分のプリズムショーについてだ。高架下で自由に踊っていた頃と違い大勢のファンの為に顔が近いだの夢女シチュだのして黄色い声を浴びせられる日々に快く思わない者も……彼の根本にあるストリート系に影響受けた者達からの声や実力を見せられ彼なりに悩んでいたのだ。

「最近“生ヌルい”って言ってんスよ!カヅキ先輩!!」
前回バイプリより尊敬しているからこそ最近のカヅキ先輩に物申す香賀美タイガ。話の流れでキンプラでは彼が他の若手たちより先に活躍したのはファンには嬉しいサプライズだったのでは?
「ストリート系の地位をどこまで落とせば気が済むんだ!?」
同じくバイプリで情けねえからバラバラにしてやると勝負を挑んできた大和アレクサンダー。ストリート系を尊んでるから昨今のチャラチャラしたプリズムショーを憎み本当にステージを破壊する。1200億円の損害を出す高校生!

とまぁ敵も味方からも言われてしまうカヅキ先輩。コウジ脱退によるオバレ休止もあって彼なりに自分のプリズムショーを悩んでおり、その為にストリート系のカリスマである黒川冷に相談するのだが……

カヅキくん、君は『黒川冷』になりたいのかい?

プリズムショーは心の煌き、つまりは自己表現……この言葉で気付いた。自分は仁科カヅキであり、それ以外の何者でもない。ストリート系としての強さも勿論大切だ、しかしそれだけじゃない………彼は優しさも併せ持っている。それは決して生ヌルいだのチャラチャラしただの言わせない、確かなものであるのはレインボーライブにて証明済みではないか…


レインボーライブ36話「お泊まり会でふたりはめちゃウマ!?」にてせっかく再会したのにまた別れてしまうことを告げるわかなをも受け止めるカヅキ先輩。これを媚びただなんて絶対に言わせねぇぜ。でも告白にまだ結論出してないのは流石に…

だからこそ彼が舞うプリズムショーは……まさしく彼の集大成……ストリート系も、アカデミー系も、プリズムショーも、それを見てくれる観客の皆さま方も肯定し全て受け入れる大樹のような大きな器を持ち、人々を自由であれと導く、彼の持ち歌『FREEDOM』に相応しい“勇者”としての煌きだった。

ストリート系の聖地ネストオブドラゴンにてダンスバトル(物理)で勝ち上がる先輩。迷いなき狼の目だ

フリーダムスプラッシュ!心を自由に解き放て!

「あの時、黒川冷の体は浮いていたんだ」
冷よ、お前が見せたウインドミル・レビテーションが観客すらも浮かせるというさらなるフリーダムに進化したぜ。これぞ守破離そのもの(そうか?)

俺たちの戦いは終わらない!『プリズムスタァ英雄伝!勇者たちのスタジアム』ッ!

「プリズムショーは超おもしろカッコいいぜ!」
再建という形で1200億のスタジアム復興費を浮かせる仁科カヅキ先輩。レインボーライブのシナリオを手掛けた井内秀治氏に捧げる…

メインプリズムショー、グレートアゲイン!全てのプリズムショーはフリーダムである!『プリズムショー ファン解放宣言』!

虎(タイガ)も龍(アレク)も肯定するカヅキ先輩真実マジ偉大パネェっす
アレクの圧政により奴隷扱いされたファンの皆さまを救うカヅキ先輩が記念として10億円札になる名シーン。……名シーン???
苦言こぼしてた二人も決して揺るがない仁科カヅキの実力を見せられたらもう魅入るしかないのだ。

前回で感じてしまっていた彼のイメージを完全に払拭した、まさしく仁科カヅキここにありと勇者として君臨するプリズムショーだった。ストリート系を蔑む仁の睨みもあって点数無効になったが構わない、なぜなら自分は勝者でなく勇者、そして必ず勝ってくれると信じてる友達ダチがいるから…

・速水ヒロ編

そして皆さんお待たせしました、今回「PRIDE the HERO」を冠するだけあって欠かしてはならない速水ヒロについて。予告どおり借金のカタに『PRIDE』を差し押さえ&コウジのハリウッド契約で新規曲作成も禁止とかなりプリズムキングカップにだいぶ支障が出る状況に。そんなヒロが行ったことは………




……来ちゃった♪

思わず「うお……」と声が出ちゃった。コウジに会う為にハリウッドまで単身で行ってるのは流石に……アレだろ!前回の感想でヒロすっかり毒抜けちゃったな〜と書いてたら「この人がキンプラのヒロ見たらどう思うんだろ…」という反応あったのは見かけてたけど……こういうのかよ!?そうだった、いつもはマトモなのにアレとかコレとかソレもそうだけどコウジが絡むとめちゃくちゃキモくなるんだった。よくキンプリからコウジがキモくなった(事実そう)のは言われてるけど、個人的にはそのコウジ相手に見せるヒロの瞬間最大風速すさまじい執着の方がキツいわ!べるやなるちゃんに見せてた方のヒロ様で頼むよ〜!!


「立てぇヒロ!」
「そんな腑抜けでKINGにでもなれると思っていたのか!?お前は所詮氷上のプリンス止まり、絶対にキングになんかなれない!」

自分がいなくなってすっかりかつての甘ったれたグズになってしまった親友を恋人のプリズムジャンプ技ではっ倒すコウジ。いとちゃんは知らない方がいいかもしれない
かつてべるに「厳しい冬を乗り越え再び春に〜」と最後の後押しした彼だが、今のこの状況じゃこのまま雪に埋もれ二度と立ち上がれぬだろう…とてもじゃないがHERO勇者と呼べぬ、ただの情けないCOWARD臆病者

思えば速水ヒロという存在は神浜コウジありきだった…法月時代のエーデルローズ学内にて見下されていた彼の曲に心底惚れ、共に絆を培い、断れぬ選択を提示され裏切ってしまうもののそれでも執着は捨てきれず、その際の衝突でHEROとしての心を思い出しこれまでの過ちを謝罪し、そしてオバレとして彼と共に歩むことが出来た。そのままキングとして君臨できると思い込んでいた……それが不可能になってしまい、また昔みたいな愚行をしてしまった。今の自分にはそんなことせずとも培った絆が確かに存在するのに……


コウジのレシピでのカレー(直接ミナトじゃなくカヅキを経由して教えてるのが幼馴染ポイント高い)を涙流しつつ食べるヒロ。自分の「情熱熱風スターライトキス」のリンゴ、コウジの「ハチミツキッス」のハチミツ…ふたりのプリズムジャンプが味の決め手

聖から、母から、そして一番はコウジからの本当の気持ちを受けヒロは再び立ち上がる。そしてプリズムキングカップ当日、彼の番の直前にて「ある出来事」もあってヒロが選ぶ曲は……まさかの『PRIDE』だった。裏で一男が100億の借金返済したから権利上問題は解決済みだったものの、恐らく彼はそんな事情なぞ知らないだろう………それでも速水ヒロは頂点へと立つ為の舞台に『PRIDE』を選んだ。それこそが自分自身を最高に輝かせてくれる、親友の神浜コウジが頂点に立とうとも決してPRIDE誇りを忘れないでほしいと願い授けた曲だから


みんなの心を最も輝かせることができるのは……俺だぁ!

この後かつてなるちゃんがプリズムの煌きを取り戻した時みたいに女神のモニュメントが光り、さらにセイントスプラッシュでみんな裸にする。VIP席のなるちゃん達もたぶん裸


絶対に君を幸せにしてみせる!『太陽の沈まぬ王国・ヒロイックキングダム』!

The Earth was YELLOW!

「みんなも地球の色が何色だったか確認するべき」何年か前によく見かけた文言だったがまさかキンプラだったし、まさかこれがオチではなく中継ぎに過ぎなかったとは……全世界どころか地球まで黄色い薔薇で埋め尽くすこのプリズムジャンプは、かつて山々を赤き薔薇で染め上げたクイーンの「宣誓・永遠のワルキューレハート」を確かに感じるわい……

太陽系の新たな平和と秩序は俺が作る!『銀河ブレイクショット伝説 絶対王政!パックス・ヒローナ』!

パクス・ロマーナならぬヒローナ。こちらはコウジから直接味わうことになった「燃える!グランドクロススピン」から着想を得たのだろうか


みんなの支持を受け、我は地球へ降り立つ!

べるが見る夢を僕は見てみたいな」その真なる言葉が彼女を前人未到の7連続ジャンプへと導き、彼女はクイーンに君臨した。そして今…彼が王に立つべき舞台にて共にいる。
仁科カヅキが創りし舞台で、神浜コウジが作りし曲で、Over the Rainbowの二人の後押しを受け、速水ヒロは王の壇上へと登る……
プリズムの女神直々から王冠を戴くヒロ。どうやらオーロラドリームが元になっているそうなのでいつか見なければならぬ…

朕はプリズムショーなり!

『王位戴冠 THE KING OF PRISM』!

ルヰが既に満点出してどう逆転するねんと思ったら「どう見てもこっちの方がキングやろがい!」とこれでもかと見せつける!(かつて賄賂もらってバレた筈なのになぜかいる)プリズムショーに保守的な審査員も、法月仁も、こんなん見せられたら平伏せざるをえない!

まさに「速水ヒロ」がキングへと君臨するプリズムショー…これこそが『KING OF PRISM』であった。正直PRIDEが流れ始めた際は「おいおいおいせっかくいとちゃんユウ君が書いた曲を使わないとかRL18話の再来かよ〜」と思ったりもしたけど、こんなん見せられたら「いややっぱ『PRIDE』じゃなきゃダメだわ…」と誰だって納得するわ。自分を愛するファンの声を受け、そのうえで頂点に立つ高潔なる誇りを携え王に君臨する。ヒロといえばレインボーライブ45話「薔薇の革命」だがあれは彼にとっての25話「さよなら、べる」であり、このキンプラでのヒロのプリズムショーは48話「私らしく、人間らしく」後半パートだった。あの時なんか自分には手の届かない高みへと登ってしまったとかで一方的かつ勝手に失恋してたけど、たぶんもう大丈夫だと思う。とにかくおめでとう、ヒロ……


彼は彼なりの理由でPRIDEではなく『ルナティックDEStiNy』を歌った。ただ、それだけ。

……そういえば「ある出来事」があったからこそヒロは『PRIDE』を選んだと言った。差し押さえによって本来シュワルツローズの手に渡っていたこの曲、そしてそのシュワルツローズ主宰の法月仁が敬愛する如月ルヰが歌う筈だったのだが彼は違う曲を選び満点を叩き出した。なぜPRIDEを歌わなかったとヒロは聞いたら……「僕ができる、最高のプリズムショーがしたかったから。」と。だから自分もできる最高のプリズムショーをするならばこれしかないと『PRIDE』にした。ヒロと同じように、それほどまでに譲れない想いがルヰにもあるようだが…?


・再び動き出すプリズムの使者の願い〜如月ルヰ、そして…〜

キンプラの話を書く際にトリがヒロじゃないのはちょいとばかし申し訳ない気持ちもある。しかしどうしてもこっちの衝撃も凄まじく、かつ後の展開に影響を与えるだろうから最後にこちらを触れることにした。レインボーライブあるところプリズムの使者あり…なぜかシュワルツローズのトップに立つ如月ルヰくんについてだ。

『絶対アイドル 愛・LOVE・YOU』の文字ポーズをするルヰ。Oのポーズが人間離れしてる(人間じゃない)

一条シンに世界のプリズムの煌きをより輝かせる素質を見出し彼をプリズムショーに導いた…今作を見る前に自分は素直にそう捉えてた。互いに敵対する組織ながらも久々に再会した彼らは『Crazy gonna Crazy』を踊る。それはまるで恋人同士のような素敵な時間で……


腕に手を絡ませればゴキゲン♪


プリズムの使者なのでレジェンド級のプリズムジャンプも標準装備。なる店長の「100%ピュアピュアアロー」も使えてすっかり彼女も伝説の一部になったのだなぁと感慨深くなったり
すっかりいちゃついておる。


一方こちらはオーロラドリーム主人公・春音あいらが用いたという「ひらひら開く恋の花」。前回のはちみつキッスもそうだが所々オーロラドリーム意識してるんだn……


!?

な なにーっ!!これは……!?今まで見てたあまあま展開は!?いきなり禍々しい儀式の場になったんだけど!?しかもそこからさらなる衝撃発言がルヰから飛び出る!

忘れたのかい?君はこの世を滅ぼしかけた“悪魔”なんだよ。

せめて…一目会いたかった。もう一度、あなたのプリズムショーを見たかった…

当然のようにふたりとも全裸、なにも起きない筈がなく……

好きだよ…。
『囁きのルナミスティックヘブン』…

女児向けアニメの玩具みたいな剣で首元ブスリ。これはもしかして〇〇の暗喩な…?

俺は………俺はなにを見せられたんだ……?(恐怖)
このダンスパートではルヰだけでなく上述した3キャラのドラマが同時進行するのだが、どれもこれも衝撃的で目が離せないばかりの中で一番やべぇと思ったのは間違いなくこれだった。この行為は、この台詞の意味は、そしてルヰくん君はいったい……?

この一件でプリズムフェザーをもがれ一時的にプリズムジャンプができなくなったシンだが、そもそも彼がプリズムショーを初めて見る際にルヰから「“彼”にも見せてほしい」ペンダントを託されていた。それはロケットにもなっており、中には謎の男性写真がひとつ…自分は当初「遠い昔にルヰ(りんねちゃん)がある男性を導こうとしたものの失敗して、その男性が生まれ変わったのが一条シンなので今度こそはと彼を導くために時空を超えて来たのかな」と推測していた。しかしそれは間違っていた……

ロケットの中に写る彼。写真として残っているしそんな大昔という訳でもなさそうだが…


君も好きなんだろ?ボクのことが……

白黒写真とはいえ車道もあるし昭和くらいだろうか
かつて自分も飛んだルヰの「無限ハグ・エターナル」を見て、消えてた筈のプリズムの使者の記憶が蘇ってしまったジュネ。なおこれもあって聖さんの元に戻っていった。仁、哀れ…

ルヰの言う“彼”もまた「プリズムの使者」だった。かつて使命なぞ無視して自分自身が人々を魅了したいとプリズムの使者の禁忌を犯しそうになり処分された存在だろう……その処刑を担当したのが後にジュネになるりんねちゃんであり、皮肉にも彼女もまた利己的な愛によって世界を滅ぼしそうになった……まるで蠱惑的と言える“彼”に禁断の愛を唆されたかのごとく。それは恐らく後に如月ルヰになる別個体のりんねちゃんすらも虜にしていただろう。そして……ルヰくん、君は本当に「一条シン」を見ているのかい?

「これで……“君”と同じになれたね。」

刃で刳り貫かれた首筋に写る月の紋、これが意味するのは……

翼をもがれプリズムジャンプが飛べなくなった筈のシンは仲間やファンの応援もあって見事に乗り越え心を飛躍させた。それを見たルヰは同じように自ら翼をもぎとった…使者の使命を放棄したのだ。あの頃のジュネのように。まるで“彼”のように。

今作はまだまだ物語の途中、どんな結末を迎えるかは分からない。しかし相変わらずプリズムの使者が抱いてしまった「愛」が世界を揺るがす騒動を起こすのは確実と言えよう。ここからどうなってしまうのか……けれどもひとつだけ言えることがある。それは…、


シャイン:斎賀みつき


……勝てる気がしないんですがこの配役?(てか話に聞いてたやべー奴がコイツなのかい)


・おわりに〜虹の先に待つは星の輝き〜

あれからの続きがこんな最高な形で出されて本当によかったね…心からそう思えた傑作だった。なるちゃん達6人が出れたのも勿論あるし、カヅキとヒロが彼らだからこそな最高のプリズムショーをしてくれたのも素晴らしい。そしてさらなる物語への期待も……

そう、次の話。ヒロがキングに君臨したこともあるしオバレとしての物語は一旦は区切りがついたことだろう(まだヒロの父の謎が残されてるけど)となれば次はついにエーデルローズの若き星々……一条シンだけでなく他の6人のプリズムショーがついに見れる続編『Shiny Seven Stars』通称スッスッスにも期待がかかるものだ。

みなさんのCGモデルが完成するまでに3年かかりました。
あと新キャラである高田馬場ジョージにも期待がかかる。歌が本人歌唱じゃないと色々怪しい所もあるが……

というわけで今回はここまで!また次回!

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