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仲人の仕事 幸せの条件

ある飲み会での話です。やっと神戸も以前の賑わいを取り戻して、南京町も多くの人で賑やかです。

初めての人もいて最初は少し遠慮もありましたがやはりほろ酔い加減となるとぼつぼつ話の花が咲き始めました。

初参加の一人のシニアの女性がいます。背中を丸めて地味なスーツを着ています。話しかけると口からあふれんばかりの言葉が吐き出されます。こんなに早くしゃべるのですから人の話を聞いてと言っても無理だとわかるほどの勢いです。

その彼女が予想もしなかったというと失礼ですが、毎月婚活パーティーに参加して相手を探しているというのです。それももう10年以上も。

離婚をして元夫はすでに再婚し、彼女は働けど楽な生活が出来ず婚活に励むようになったとか!「それって後妻業⁈」と一斉におばさんたちが声を上げました。

そんなことを言われようがお構いなしで彼女はイキイキとそのクラブに入るにはとか、どんな人がいてと同じシングルのシニアを誘います。

みんな右手を左右に大きく振って、「一人ほど自由な暮らしはないよ!もう主婦には戻りたくないわー!」と笑いますが、彼女は真剣に話を続けます。

どんな人を探しているのか聞いてい見ると年金がちゃんとある人と単刀直入。条件はそれでいいそうです。ところがこんなにながく在籍していても見つからない。難しいものです。

婚活している男女は何も言わなくても背伸びして少しでもかっこよくとかきれいに見せたがります。彼女はどうでしょう。お化粧もしなければ服装に気を使うわけでもなく主婦⁈より…。

相手もきちっとしている人よりポロシャツを着てくるようなラフな人がいいのでそれに合わせているそうですが、相手はどうでしょう…。その婚活クラブにアドバイスする人はいないらしく自由と言えばそうですが、会員の引き合わせ場所のお世話をしているだけのようです。

「ほかに方法はないのかなあ!」とは最近新しいパートナーを職場で見つけた60歳の女性が言うと「素の私を見てほしいからお化粧はしません!」と答えます。

若い人と違って歳を重ねるとなかなか人の意見や助言を聞く耳持たずであともう少しのところでチャンスを逃すこともあります。

惜しい!しばらく話していると眼鏡をはずした彼女はなかなか美人さんです。最初の結婚生活は何も心配しなくていいほど豊かな生活をしていたそうです。それとどう繋がるのか、はたまたそのギャップなのか今の彼女の外見や心の中は見ることはできません。

以前の贅沢な生活では得られなかったお金では買えない幸せを願っている上の考えであるのもわかる気もしますが、それを理解できる男性が現れるかどうか、そんな心配は無用というように彼女は早くももう一人の独身シニアに会の話をしています。婚活も様々です。

今日もいい日にしましょう!





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