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他職種連携

先日、noteをきっかけにご縁ができた関西の理学療法士さんのzoom勉強会に参加しました。
テーマは「他職種連携」
病院という箱の中に様々な職種の人が働いているのだと改めて思いました。

病院という不思議な場所

くも膜下出血後、入院や通院を通して感じるのは
"病院とは一般の企業とは全く別のところなのだ"
ということです。
言い方は悪いですが、"一般常識が通じない"そんな印象を受けます。

私はICUで1人の看護師さんからひどい対応をされたことがあります。他の看護師さんに訴えたところ「私がやったことではないので」と言われ、医師には「あいつはアカンやつなんで」と言われました。

医師も看護師も同じ病院の同じ科で働いているのにも関わらず"他人がやったことだから"として処理しまったのです。

企業であれば、たとえ自分がやったことでなくても同じ社の人間として謝罪をするのが普通では無いかと思います。

けれども、病院という場においては、まずはその職種において分断され、さらには同じ職種であっても個人で分断されているところがあるように感じます。

他職種の前に

私がいた回復期では良くわからない上下関係がありました。
理学療法士がトップにいてその下に作業療法士・言語聴覚士がいるようなそんな感じでした。

担当の理学療法士は年上ということもあってか他の2人の担当療法士を呼び捨てにし、お前やアイツと呼んでいました。

その態度に、もしも作業療法士や言語聴覚士の側から気付いたことがあっても話し合うことも出来なかったのではないかと思います。

同じ療法士の中でさえ連携といえるものが取れていない現場もあるように感じます。

1人の患者を俯瞰してみる必要性

私は残念ながら、入院中に高次脳機能障害について気がついてもらえませんでした。それには急性期で目が見えなかったり、簡単なスクリーニングテストはすり抜けてしまったりと様々な要素が絡まりあってのことだったと思います。

ただ思い返すと、病棟で迷子になったり、院内や院外歩行で道がわからなくなり、「ほんと方向音痴ですよね」と言われたり、リハビリ中にラジオの音や他の人の話し声に気を取られ「みどりさん聞いてる?」などと声をかけられていました。

このようなことがカルテに記載されるのかは分かりませんが、もしも書かれていたとしても、医師や看護師・療法士などがそれぞれ記入するだけになっていたらバラバラな情報のままとなり、もしかして高次脳機能障害かもと疑問を持たれることなく終わってしまうのではないでしょうか?

情報を共有する為にも他職種連携は大事だと思うと同時に、"みどり"という1人の患者に対する様々な職種からの情報を統合的に見てくれる人がいてくれたら、見逃される病気や後遺症も減るのではないかと思います。

他職種連携をとる上で大事なこと

回復期でバリバリの体育会系の理学療法士さんにひたすら筋トレをやらされたおかげで私の頭には「理学療法士=体育会」という図式が根付いていました。

だから退院後、自費リハビリに通い始めた時に担当理学療法士さんに「やっばりスポーツやってました?」と聞いた気がします。

実際に色んなスポーツを経験されていたようではありますが、関わるうちにに私の恐れていた"ザ・体育会"という療法士さんではなくほっとしたのを覚えています。

おかげで今では理学療法士だから体育会だと決めつけてかかることは無くなり、当たり前ですが個々の個性なのだと思う様になりました。

そんな風に、他職種で連携をとる場合にも職種で決めつけてしまってはいけないと思うのです。

私たち患者も、医師にはものが言いにくいから看護師さんに言おう等と思いがちです。

でも実際には言いやすい医師もいれば言いにくい看護師さんもいる訳で、たまたまその先生にものを言い難いだけなのです。

他職種で連携をとるときにも、医師にはものが言いにくいからと一括りにするのではなく、
"医師の〇〇さんは言いにくかったけれど、医師の△△さんはどうだろう?"
そういう意識でいかないと、連携をとっていくことは難しいのではないかと思います。

もちろん職種による傾向というのはあるのかもしれません。そういう意味では私がいた回復期では理学療法士さんは圧倒的に体育会系の人が多く、部活動のような上下関係があったように見えました。

だからといって全ての理学療法士さんがそうであった訳ではないと思いますし、そういう色眼鏡でみることには害でしかない気がします。

他職種連携といっても、結局は"違う職種の個人と連携をとるのだ"という意識が大事ではないかと思います。

そしてそれは他職種で連携を取る際だけでなく、患者対医療従事者であっても大切なことであり、もっと言えば誰かとコミュニケーションを取る際には職業等で判断せず、一個人として接することが必要なのだと思いました。