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おまけ・イーハトーボ。石川啄木と宮沢賢治


創作大賞が始まっています。
載せようかな?と考え中の作品は一応あります。note用に編集するのがちょっと大変だけど。

文字は書くし、三味線も弾くけど、いまいち絵を描こう!という気がしない。私が描く絵はいかんせん人に見せるための絵で、綺麗に描こうとするとひたすら地味な作業で時間が矢のように過ぎ去り、文字を書くときの高揚感や三味線の練習のような没頭感がないことが、最近遠退いている一要因かもしれません。

おまけ・イーハトーボ。石川啄木と宮沢賢治




もしも井上ひさしが石川啄木と宮沢賢治にインタビューをしたら?


二人はすでに故人。座敷童児として降りてきた二人にインタビューするというSF風後書き。


盛岡中学の先輩後輩、同県人、薄命という共通点がありながら、かたや、生涯童貞説があり、かたや知人・友人に借金してまで女遊びに興じるほど奔放。

かたや理想主義、かたやロマン主義、と、真反対の性質も多くある二人。


私は思春期の頃、宮沢賢治が好きだったですけど、同時に夏目漱石も好きでした。


対して、なんだか利己的にみえる逸話の多い、石川啄木や太宰治が嫌いでした。


あと、棒になった男が面白くてはまりかけた安部公房ですが、全集はなんだか暗くてねちねちしていて、挫折したことがあります。


私がハマる・ハマらない、のポイントはどこにあるのでしょう?


宮沢賢治は、理想主義。

理想主義とは、道徳的・社会的理想の実現をひたすらに追求する立場。 理想だけを真の実在とし、現実と妥協することなく、自分の犠牲を顧みないで理想の実現を追求する主義。 


対する名作「こころ」の作者・夏目漱石は、現実主義。

理想主義とは、相反する主義。



小説家にある程度の観察眼があって表現力があって、性格破綻が感じられる噂がなければ、好き。判官贔屓でもあります。


ミュシャとか、イラストそのものよりも、愛国主義者のエピソードで好感を抱いて好きになったり。


ゴッホは狂人的なエピソードと理解しがたい極彩色の絵画、これを描いたのはゴッホだと分かるというだけで、別に好きじゃない。


芸術的な完成度ではない、並べていくと私の感性というのがいかに凡庸で洗煉されていないか、分かっちゃいますね。


まあ、さすがに年相応に世間擦れしてきて、芸術家の浮気やら不倫やら借金やら(特に故人の)は、どうでも良くなってきて、識者の肩書きはあれど作者のこだわりが強い論文調の偏見啓発本でなければ、作者の人格イメージで嫌悪感が沸くなどという気持ちには、ならなくなってきたので


井上ひさしさんが石川啄木を良いと書いているのなら、改めて読んでみようかな?と思います。


良さが分からなくて、途中で挫折する可能性がありますが。



SF風後書きでは、インタビュアーの井上ひさしさんが石川啄木に

「あなたはワガママ過ぎるようだ」と言い、それに対して

「賢治くん。三文文士が何か言ってるよ、面白いねえ」と、嫌みで返事をするところが面白かったです。





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