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バーに行くようになった話

最近、大人の階段を一つのぼった。

と言っても、彼女とそういうことをした云々とかそういうのではない。そんな話題、四六時中家でパソコンをいじる私には無縁の存在なのだ。

そんなことはさておき。

今回登った階段は、「バーに行くようになる」ことである。まだ2回しか行ってないが、行ったは行ったなので堂々と言っていいでしょう。

齢21、もう大人なんだしバーごとき嗜んでいて当然だろ、何を言ってるんだこのおたんこなすすっとこどっこいとご指摘する視聴者もいるとは思うが説明させてほしい。私が大人の社交場であるバーに行けるという事はクソブス陰キャコミュ障のわたしにとってはそれだけでカズダンスを踊るほどの快挙なのだ。もう家の扉開けた瞬間からカズダンス。

飲み会で喋れない、テンパる、笑いが取れるトークがない、一気コールを拒否して変な空気にさせる等人付き合い苦手要素を数え役満でそろえる私にとって、バーは憧れの空間だった。そんな私がバーに行くようになったのだから不思議なものである。

ところでバーと言っても、私が行くところはボトル棚が青色に光ったりするオシャンティーでお上品すぎるところではない。無論カウンターで美女にお酒を奢っていい感じの会話をするとかでもない。無理だし。そんなこと恥ずかしくてできないし。この前高級ホテルのラウンジに行く機会があったのだが、バーテンダーの裏に並べられてる高級そうな光るボトルを見て「割ったら怒られるんだろうな」とか思ってたくらいだ。恐らくそのような場所は私には向かないのだろう。

だからバーと言ってもいささか不明である。見ず知らずの人と一緒に飲む居酒屋のようなものか。ならばバーに行くのではなくただ飲みに行ってるだけなのでは...?(真理)



まあバーはバーなので良しとしよう。

バーの良いところ

私が良く通う(2回)バーは世間一般のバーとは少し違う。

その特徴は、「知らない人の知らない話を聞ける」ことである。

そのバーに集う人達はほとんど初対面。そして色々話す。究極のソロバーである。

おいちょっと待てお前今まで散々コミュ障とか言ってるのに普通に初対面の人と話してるじゃねえかそうやってキャラ作って色々やってんだろとか指摘したくてたまらないそうな読者の諸君、落ち着いてほしい。そこのバーの良いところは「初対面」であることなのだ。私はそこではニグとしてふるまう。ニグとして話せば皆が驚くような話も傾聴も人並みにいい感じにできる。やっててよかった実況者。

しかもそこのにいる人は初対面だから、「同じ大学の○○じゃん!」という今まで積み上げてきたものをブチ壊すようなクソ空気読めない究極自己中陽キャはいないのである。ああ素晴らしい。

私は初対面だからこその距離感が好きだ。適度に自己開示して、彼女は~とか収入は~とか聞かれない距離感。リアルなのにネッ友と会話してるかのような違和感。ニグとしてふるまえる距離感。それを飲み物とともに提供してくれるバーに出会ってしまったのだから、有効活用しない手はない。

そこのバーは「ゆるい関係性が肯定される場」という今までとは違った視点を教えてくれた。「友達を作らなきゃ」という強迫観念の中生きてきた私にとって、「友達じゃなくても会話できる」「ゆるい関係性のまま別れることができる」ことがどんなに楽か。一気コールやゲームの種類をより覚えている人が優れている世界よりどんなに呼吸がしやすいか。

数少ない友人についていって知ったバーだったが、こんな快適な居場所を開教えてくれたので彼には頭が上がらない。想像以上に居心地がいいのでこれからもあのバーには入り浸るんだと思う。


バーを作りたい話

そんなこんなで無事バー(?)の面白いところを話していると、私もふとバーを作ってみたいと思ってしまう。しかし調べたところ資格とか色々面倒くさいので、まずはレンタルスペースを借りて一日バーのようなオフ会を開いてみようかなと日々計画してみることに。その場合バーではなくパーティーのような感覚になるのだが。

一応料金やよさそうなレンタルスペースは既に目星をつけている。コロナがなければ長期休みにでもやる予定(こんなことをいいつつ去年からずっとオフ会計画が延期されている。おのれコロナ)。

私がバーのマスターになり、客にジュースを振舞い、話を聞く。時には一緒にゲームとかしながら、そこにいる人の会話をつまみに飲み物を飲む。

ゆるい関係性が肯定される場を提供し、色々な人にその心地よさを知ってもらいたい。世間一般の「こうしなければ」というしがらみから解放され、「日常」と「非日常」のはざまでフワフワしてもらいたい。



これらがもし視聴者と楽しめたら、これほど幸せなことはない。

そう思いつつ、今日も私は晩酌をするのだった。

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