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不可抗力の中で生きてきたこれまで、これから【そこらへんのゲーム関係者 vol.8】

こんにちは、そめ吉です!「そこらへんのゲーム開発者」今回は株式会社LITALICOでUnityやプログラミング技術を用いた教育事業に携わり、Unityでテクニカルトレーナーを務めていた加藤智紀さんにお話を伺いました!

加藤さんは個人で非公式のUnityコミュニティyokohama.unityも運営されているので、こちらの勉強会でご存知の方もいるかもしれません!業務委託の依頼も受け付けているとのことですので、ご興味ある方はsupport@nidan-jump.comまでご連絡ください!それではどうぞ!


はじめまして、Unity JapanでSoftware Engineer とSenior Technical Trainerとして働いていた加藤 智紀と申します。

タイトルにあるように色々と不可抗力なこれまででしたが、振り返ると案外やりたい事が出来ている楽しい人生だなぁと思っています。あまり自分の事は話してこなかったのですが、これを機に書いてみたいと思います。

テーマ1. あなたはなぜゲーム業界に?

元々は高卒で就職する予定だった人生でしたが、希望する求人が撤退してしまったため進学に切り替えました。音楽ライブの運営に憧れていた時期でもあったので音響・イベント系の専門学校に進む予定でしたが、人間関係のイザコザでこれまた進む事をやめてしまいます……。

結果的に、好きだったIT系の専門学校へ進学したのですが、入ってわかった事は、作るのは楽しいけどどうしてもエンタメ要素に走ってしまう自分がいて、予め決められたシステムを作る事は向いていませんでした。

そんな中、ボランティア活動の中で、アイテムをくじ引きで3つ選び「あそびを作ろう」という研究の機会があり、ペットボトルとバスケットボールと縄跳びを引き当てた私のチームは一つの遊びを生み出しました。今考えるとこれが初めてのあそび(ゲーム)作り体験だったように思います。

「ペットボトル」「バスケットボール」「縄跳び」を組み合わせた「あそび」の企画書

その内容というのは二人で縄跳びを向き合って持って重たいアイテムや軽いアイテムを陣地に運ぶというシンプルなあそびでした。試すたびに色々ルールが生まれて盛り上がり、実際に使える遊びとして正式に団体内でリリースされました。

実際にプレイされた時の様子

それに味を占めた私は専門学校のカリキュラムであるWebシステム開発や資格取得を行わず、ゲームやアプリを作る事に没頭します。世の中に役に立つものを作れと言われた反発だと思うのですが、役に立たないものの方がロマンがあり、作る意欲や火事場の馬鹿力が出ました。

音のならないカメラアプリをリリースすると、盗撮を助長していると言われてしまい、それではとランダムで爆音がなるアップデートを配布して……そういったユーザーとの距離感や反応が良くも悪くもたまらなく嬉しく、アプリ開発やゲーム業界を目指すことになります。

テーマ2. その後はどんなことを?

就職活動では自分の作品を評価してもらえるイベントに出ていました。そんな中で出会ったのが株式会社LITALICOでした。

児童発達支援などを手掛けている会社で、教材は当時アナログだったのでアプリ化したいというニーズもあり、新卒でエンジニアとして入社する事になります。入社前から学生時代触っていたUnityを持ち込み、これでiOSでもAndroidでも一緒に作れると進めていたのですが……。

入社直後に開発の担当者が退職してしまって、配属予定の部署も消えてしまいまして。アプリ化の話も消え、自分に課せられた目標はWebメディアを作る事にシフトしてしまいます。

不貞腐れている自分を見兼ねた上長が、新規事業であるプログラミング教育事業に異動しよっか……と進めてくれて、Unityを広げる活動をしていく事になります。

LITALICOでの社内勉強会。Unityの可能性を実感する機会になりました

2015年当時はまだ小学生がUnityを触るのは難しいと言われていた時代でもあり、社内で勉強会を展開しても半信半疑の声が多かったのですが、作品例や教材を見せていくと期待値も膨らみ、実際に小学生のユーザーがゲームを作った事がきっかけとなり、正式にUnityをカリキュラムとして展開する事になりました。

その後、自社で小学生の開発発表イベント「ワンダーメイクフェス」を立ち上げることになります。

お台場の未来館で開催していたワンダーメイクフェス

何年か経つ頃には小学生が大人よりUnityに詳しくなる事も珍しくなく、超大作も誕生してUnity Japan主催の開発コンテスト「Unityインターハイ」で入賞する事例も出てきました。

Unity Japanが1部屋丸ごとブースを展開することも
イベントは数千名の来場で賑わいました

元々は不可抗力で自分が何かを作りたいという気持ちだったものの、可能性を信じてクリエイターを育成する事もこれはこれで楽しい、やりがいのある仕事だなぁと感じ、いつのまにか多くの時間を教育に使う事となっていきました。

Unite Tokyo 2018では教育をテーマに登壇しました

パパ・ママもゲーム制作に挑戦!Unity親子ワークショップレポート

テーマ3. そこらへんのゲーム関係者として楽しかったこと

何かを作る事は大変で上手く行かない事の方が超多いのですが、誰かに影響を与えるという事の喜びは作った人しか味わえない感覚で、そういった苦労や喜びを味わう事で、他者へもリスペクトを持つ事ができると思います。

どうぶつタップアプリを作り、娘がプレイしている様子

人と関わる事が苦手な小学生へも教えていたのですが、好きなゲームの事となると他人に心を開いて話す事、自分の作品のこだわりを堂々発表すること、チームでゲームを作る中で、イラストとかを他の人にお願いする時に、習い事の予定とか聞いて、これくらいかかるだろうから、いつまでにやってきてみたいに言う姿を見て、これ完全にゲーム作りの中で社会性が身についてるじゃん!となった時はすごい感動がありました。親御さんもその様子をみて感動しており、この道に時間を使って本当に良かった……と実感しました。

これは専門学校時代書いた資料で今見返すと酷いまとめなのですが、不可抗力ばかりな人生の割にやりたい事を捉えていました。

長期的な計画を立てる事はそもそも苦手ですが、今後は6月に起業し、自分も含めて引き続き作りたいものを作れる環境づくりを提供していきたいなと思っております。Unityでの開発やトレーニングなどの案件は業務委託でニーズがあればお受けしたいと思っておりますので、お気軽にご相談いただけると嬉しいです。

プロ野球のお仕事も趣味の延長で行う予定です。野球が好きな方とも繋がりたいです!

この記事を書いた人

加藤智紀|@tomotomospot


加藤さん、ありがとうございました!加藤さんへの業務委託にご興味ある方はsupport@nidan-jump.comまでご連絡ください!

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