ぼくたちはそこにいた

きみと過ごしたこの町には
たくさんの思い出が散りばめられ
歩くごとに思い浮かぶ日々
たしかにぼくたちはそこにいたんだ

きみのそばで生きていることが
唯一の存在意義だった
きみに見つけてもらえたことで
ぼくは生きていられたんだ

山間の小さな町で過ごした
たった四年の時間は
一陣の風のように過ぎ去って
ぼくたちは別の人生を歩んだ

きみが生きていることだけが
唯一の存在意義になった
きみに見つけてもらえたことは
ぼくが生きる理由になった

きみが生きる道のりが
幸せならばそれでよかった
証明するものは何もなくても
たしかにぼくたちはそこにいたから

山間の小さな町で出逢った
きみが生きていた時間は
一陣の風のように過ぎ去った
さよならもありがとうも言えないまま

遠くに見える風景には
紫色の雲が流れていく
大切なものを失くしてなお
ぼくは思い出を抱き続けて

(2024.4.4.18:09)


最近なかなかいいものが書けない秋山です。
いつも見ていただき、本当にありがとうございます🙇
フォローさんが参加されているのを見て、私も参加してみようかなーと思い、ひっそり参加させていただきました。
お邪魔にならないようにいろいろなことに挑戦してみようと思います。
今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

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