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ブックサンタというものをやってみた話

ブックサンタというものがあるらしい。
簡単に調べてみるとあなたが選んだ本を、サンタクロースが大変な境遇にいる子どもたちに届けますという取り組みとの事。
実際に書店に行き本を購入してブックサンタの手続きを取っても良いし、それが難しい人はブックサンタの公式HPで対象の本を購入しても良いそうだ。

具体的にどのような子供に渡るかは分からないが0歳~18歳までの未成年が対象との事。
更に調べてみると幼児の本はわりと寄付で全国から来るが中高生の本は集まり難い傾向にあるらしい。

この取り組み自体に気づいたのが、今日職場から帰る21時頃。偶々SNSでブックサンタの話が出ていたのでこんなものがあるのだなーと知り折角のイブなので私も一つやってみる事にした。

ウェブでやってみたのだけれど凄くさくっと出来た。
依頼すれば参加ステッカーが送られてくるらしいけどそれを辞退すればその分のお金が寄付に回るようなのでそうしておいた。記念に貰っても良かったかもしれないけどそういうのすぐに捨てちゃうからね…。

ブックサンタのHPから選べる書籍の中で購入したのはこの一冊。

「逆ソクラテス」伊坂幸太郎

中高生向けのプレゼント候補に挙がっていたのでこの本に決めた。なぜこの本にしたかと言うと、今年私が文庫本で読んだ一冊なのだが読んで最初に思った事がこの本は子供時代に読んでみたかったなと思ったからだ。

短編集なのだがこの本、どれも主人公は10代の少年少女達。全編に渡り子供目線から物語が描かれている。
子供にとっては見える範囲が自分の世界だ。その世界の中で時に窮屈で死にそうになりながら、時に無限の可能性を感じさせながら生きている。でも、大人になってから子供目線の本を読むとどうしても俯瞰の視点から読んでしまう気がする。少なくとも自分はそうだった。

もしも子供の時、小学校高学年や中学生ぐらいの時に読んでいればもっと違う目線でこの本を読めたかもしれない。最初に読み終えて感じたのはこれだった。自分は大人になってもう結構経ってしまったのでその経験が出来なくて非常に残念。

本を贈られるであろう見知らぬ少年または少女。
私が選んだこの本が心の片隅に少しでも引っかかればとても嬉しいです。
そうして大人になってああ、そういえばこういう本を読んだことがあったな、もう一度読んでみようかなと思って貰えたなら最高です。
その時はきっと別の視点からこの本を楽しみ新たな発見がある事でしょう。一粒で二度美味しいとはこのことです。

来年もやってみようかな?でもその前に自分も来年はもう少し沢山本を読みたいなと思うのでした。


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