観光協会と良品計画(前)

そろそろ財政だけでなく話題の健全化も図っていきたい。
あきたかた焼き、まだ食べられてないんです。
完全に乗り遅れた感があります。
愛知県内では名古屋市名東区のマックスバリューにあるらしいんですが
公式メニューには載ってないのよね。

家でできるような気はするんですよ。

オタフクソースさんの公式ウェブサイトには
尾道焼きと府中焼きのレシピはあるけど
11月時点であきたかた焼きはありません。
載せてもらえないかな。というかトッピングのパック作ってほしい。紅生姜、青海苔、餅、五色あられ、鰹節、天かすのセット。

せせりはちょっと高いけど。
餅は今の時期なら鍋用のがあるから、あれをキッチンバサミで切ってね。
五色あられはお茶漬け用のものらしい。
ダイソーで売ってる「ふりふりあられ」が一番安くて敷居は低い。
でももち米がタイ産。あと色が微妙に5色じゃないように見える。

文化庁がやっている100年フードには
未来の100年フード部門で備後府中焼きと三原焼きが載っています。
三原焼きには鶏モツが入っているとか。
2世代以上に引き継がれないといけないので
あきたかた焼きがこれに応募するのは難しいですが
いつかを目指して、まずはご当地グルメになったらいいな。
川根柚子の古木が樹齢150年以上みたいなので
柚子で何か応募できそうな気がするのですが、郷土料理にはなってないのかしら。


そろそろ本題に。

再生数100万超の中国新聞社とのやりとりは
良品計画さんの道の駅出店に関わるものだったと思います。
全然違う話をしていた気がしますが(笑)
議会が反対して出店計画が頓挫しているというような、その報道の仕方がどうとか、そんな感じだったと。
うろ覚えです。

ではここから
道の駅「三矢(みつや)の里あきたかた」の歴史を振返ってみます。

前提知識として、道の駅とは何ぞやというところから。
管轄は国土交通省です。


「道の駅」整備フロー 国土交通省ウェブサイトより

『地域とともにつくる 個性豊かなにぎわいの場
 ※災害時は、防災機能を発現』

「道の駅」の設置者、登録方法

  • 「道の駅」は、市町村又はそれに代わり得る公的な団体が設置

  • 登録は、市町村長からの登録申請により、国土交通省で登録

  • 整備の方法は、道路管理者と市町村長等で整備する「一体型」と市町村で全て整備を行う「単独型」の2種類

https://www.mlit.go.jp/road/Michi-no-Eki/pdf/base_support.pdf

以上、上記国土交通省ウェブサイトより。
最後のpdfは、各省庁の支援リストです。

サービスエリアが一般道にあるような感じでしょうか。
トイレが綺麗です。
三矢の里あきたかたのトイレの施主は国土交通省中国地方整備局だと
TOTOさんの施工事例に記載がありました。
国土交通省がメインで補助を出しつつ色んな省庁からも用途に応じた支援が入っていると思われます。

三矢の里あきたかたの年表
平成28(2016)年08月 「道の駅基本構想」策定
平成29(2017)年09月 「道の駅基本計画」策定
平成31(2019)年04月 第3セクター「株式会社道の駅あきたかた」設立
令和元(2019)年12月20日 設置及び管理条例 制定
令和02(2020)年04月01日 設置及び管理条例 施行
令和02(2020)年06月 オープン

国道54号線沿いにあります。
設置者は安芸高田市で、管理運営者(指定管理者)は第3セクターです。
経緯を見て分かるとおり
浜田市長のときに道の駅を設置することを決めて、建設しました。
石丸市長は道の駅がオープンしてから2か月位後に就任しています。

できちゃった施設をどうにか有効活用しないといけない
という難題を課せられた状態でのスタートです。
道の駅全体の収支状況について赤字が続いていたとしても
石丸市長を責めることはできません。
建設することを決めたのは浜田市政のときで
可決した当時の議員は今とほぼ同じメンバーですから。
一緒に考えていきましょう、がとるべき姿勢なのだと感じます。

どこに観光協会が関わってくるのか。

安芸高田市のホームページから拾いました。

一般社団法人 安芸高田市観光協会は
平成25(2013)年06月18日に設立されました。
定款と商工会名簿等を見る限り、市の商工会の重鎮と市が協力して設立した組織のようです。
設立時の理事は以下のとおり。
向原から3(金川氏、先川氏、稲垣氏)
吉田から3(石飛氏、小田氏、原田氏)
甲田から2(今村氏、大前氏)
美土里から3(岩見氏、佐々木氏、毛利氏)
高宮から2(熊高氏、塚本氏)
八千代から1(日南氏)
各地区からあまり偏りなく参加されていて
観光振興計画でも中心的な位置付をされていますし
観光振興業務を取り仕切っていたと推察します。
令和05(2023)年03月31日 解散
令和05(2023)年08月16日 清算結了

当初はJR向原駅舎内(駅ビル向原らぽーと)の1階に
観光案内所兼事務所を構えていた記録があります。
三矢の里あきたかたのオープンからは
休憩情報発信棟内に移転されたようです。

解散してしまったのがもったいない、この組織。
この人たちから声をかけられたら動く人が
そこそこいたのではないかと思います。
声をかけてたかは分からないんですけどね。

事業は市と第3セクターに引継ぎを行ったそうですが
たかたんのLINEスタンプがなくなっているように
引き継がれていないものもあります。
失ったものはこれだけではないように思います。

なぜ解散したのか。
中の人ではないので分かりませんが
市が命令したわけではありません。

市としては単に
繰越金が単年度予算額位(約1,400万円)あって
そのうちの半分位が現金(782万円)だったので補助金を半分にしただけ。

執行部の
『一般社団法人などの公益法人には「収支均衡の原則」 があり、繰越額 を可能な限り小さくするのが本来あるべき経営の姿です』

というのは古いものですが「公益法人の設立許可及び指導監督基準」に記載があり、会計検査院の平成20年度決算検査報告では以下のようにされています。

『公益法人は営利を目的としない法人で、その事業目的、非営利性等から税制上の優遇等が認められているものであり、内部留保額についても、過大に有することは適当でないとの考え方から、指導監督基準において、「公益事業の適切かつ継続的な実施に必要な程度とする」とされている。
 そして、内部留保の水準(以下「内部留保率」という。)は、次のとおりに算出することとされており、また、運用指針において、「当該法人の財務状況等によっても異なるものであり、一律に定めることは困難ではあるが、原則として、一事業年度における事業費、管理費及び当該法人が実施する事業に不可欠な固定資産取得費の合計額の30%程度以下であることが望ましい。」とされている。』

つまり、1年間の予算相当額を内部留保していたので指導対象になりました。
しかも現金で1事業年度の予算の50%以上の内部留保があったのですから
内部留保の%を減らすために補助金を減額しないといけません。
例年と同額の補助金を支出していたら、議会が止めるべきでした。
一般の営利企業の経営者の感覚からみたら普通の内部留保なのでしょうが
税金から補助金を得て運営される公益法人では普通ではありません。

令和4(2022)年4月1日にわざわざ「安芸高田市観光協会運営支援事業補助金交付要綱」を制定しています。
執行部側としては毎年精査しないといけないと考えていたのではないでしょうか。
なので、2023年に解散するとは思っていなかったと思います。

収支報告書は安芸高田市ウェブサイトに保存されていました。
元データはpdfです。
コロナ禍で、予定されていた事業があまりできなかったのでしょうか。
事業の規模(動いているお金の値)と
繰越収支差額、
補助金の金額を比べると
釣り合いが取れていないように見えます。
私は会社を経営したことはないので単なる感想ですが。

単年度主義にありがちな
年度末に余った予算でパソコン買い替えたりするような
変な無駄遣いもなさそうです。
凄く真面目に、余った金額を毎年繰り越している。
事業計画を見たいですね。
想定される支出より過剰な予算が組まれていた ように感じました。

1,000万の事業計画に対して
1,200万の予算を組んでて
残った200万を貯金してるイメージ。

例えが難しいんですが
親戚に子供の学費の為に100万貸してくれって頼まれて
貸した後でどうだったか聞いたら
「あー、使わなかったから全部残ったけど
来年使うかもしれないから貯金したわ」
って言われるような感じでしょうか。
その用途に対して必要だと思って援助したのに
使わなかったから貯金しましたって
それ、もともとはあなたのお金じゃないのだがってもやっとする感じ。

安芸高田市ウェブサイトより 一番古いもの これ以前はリンク切れでした
安芸高田市ウェブサイトより
安芸高田市ウェブサイトより
安芸高田市ウェブサイトより
安芸高田市ウェブサイトより
安芸高田市ウェブサイトより 指導が入って書式が変わったことが分かります

観光協会側の見解というか
意見が安芸高田市刷新ネットワーク様に記載されていました。
これがそのまま本当なら、もっと声をあげてほしいものです。

しかし、市は、次のとおり「通告」をしてきたといいます。

① 観光資源が乏しいことから、観光情報発信の効果は限られており、それにあった組織を想定した補助金額にする。
② 協会は、観光情報発信に注力して、収益事業は控えて欲しい。
③ したがって、市からの補助金は680万円とする。
④ また、道の駅で使用している施設の使用料は値上げをする。

2023-03-24 19:00:33『安芸高田市観光協会解散の原因』

この通告は本当でしょうか。
市が通告文を出しているなら、公印押した文書番号出してるよね。
原文を公表してほしいものです。
これがそのまま本当なんだとしたら、①と②はちょっとなぁ。
③は事業計画と過去の収支からみてその金額が適切なら仕方ない。
④は、上げるのはいいけど、補助金も上乗せしといてほしい。いきなり上げてそれを負担しなさいは、猶予期間ないの?と戸惑います。

これに対して、観光協会は、次の理由から、解散せざるを得ないと結論したようです。

① これまでの観光協会の取り組みを全て否定するもので、承服できない。
② ホームページ等による観光情報の発信だけでも、1名の職員と1名のパート職員は必要になるが、市の提示する補助金では運営できない。

2023-03-24 19:00:33『安芸高田市観光協会解散の原因』

収益事業は控えて欲しい。
って言われたら、人件費稼げない。
こう言われたら②の回答になっちゃう。
補助金の金額=人件費くらいかなって。
そうなると何も事業ができないんですが。
パソコンてネットに繋がないとただのワープロとソリティアですよね。マインスイーパもあるけど。
インターネットだって、無料じゃないし。
更新すらできないじゃん。

市議会の議事録によれば、市長は「せめて人件費は自分たちで稼がなければならないという意識を醸成する必要があり」とのこと。
よく分からない。どっちなの?

観光協会の設立理事の今村氏は多分刷新ネットワーク様の事務局長ですから
事実をご存じだと思います。
(同姓同名ってあまりいないはずなので)

ただ、誤解があると思います。
これはあくまで、単年度、2023年度分の話。
2023年度の内部留保を30%以下にすれば
2024年度は普通に交付金申請して通せたんじゃないでしょうか。
2024年度で駄目だったときに、解散しても遅くなかったのではないかな。

補助金を除く売上が単年度予算額を上回っていたとの記載もありましたから
補助金がなくても1年くらいはやれたような気がします。
大きい理由は①なのかもしれません。
自分たちの事業を否定されたら、ねぇ。
怒るでしょ普通に。
地元の名士が揃っていたようなので
お金はある人たちだと思います。
定款によると、理事は報酬なしで名誉職です。

一応観光協会との面談履歴を拾っておきます。
20230106 13:30 協議 観光協会・産業部
20230215 09:00 理事長 原田勇治氏 ほか
20230227 16:00 協議 観光協会・産業部

何か行き違いがあったのではないかなと思いますが
とにかく
商工会に喧嘩を売ったように読めるので
ここはしっかり公表して
否定するなら否定してほしい。
事実なら頭下げた方がいい。

とりあえず観光協会の件を
ざっくり見るとこんな感想です。
議事録をしっかり漁れてないので、浅い感じがしますが。

そのうち足そうかな。

良品計画さんは後半にて。

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