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赤ん坊と不死鳥

あいかわらず、日大が混乱の極みのようです。

日大が大麻及び覚せい剤の取締法違反の疑いなどで3 人の逮捕者と1人の書類送検者を出したアメリカンフットボール部の廃部を決めた問題が波紋を広げている。 (Yahoo News)

とうとう、アメフト部の廃部まで報じられました。ここまで、こじれるものかなあ、と驚くばかりです。 日大の方針は、

「こうなったら、アメフト部廃部!」

だそうですが、これも、ひとつの考え方ではあります。直接、病巣を取り除こうという考えです。「局所療法」と言われるものです。

組織の問題を「がん細胞」にたとえるならば、がん腫瘍の周りにある組織ごと、つまり臓器ごと取り去ってしまえと。たしかに、そうすることで、転移リスクは抑えられますね。

ただし、一般的には「手術療法」は初期段階で有効とされるものです。

そもそも、初期段階なの?もっと根深い問題じゃないの?日大の抱える問題が、アメフト部だけに限定されているの?すでに、ほかの部署や組織に転移・蔓延していないの?

いろいろと、疑問も残ります。しかし、廃部でケリをつけると。

もやもやした、この状況、なかなか日本語では、うまく言えないのですが、実は英語にピッタリの言葉があります。

赤ん坊を風呂の水と一緒に捨てる("To throw out the baby with the bathwater" is an idiom in English that means to discard)」と言う慣用句があるのです。

日大の解決策は、まさにこれです。

「赤ちゃんを風呂水と一緒に捨てる」は英語の慣用句で、価値のあるものや重要なものを、望ましくないものや望ましくないものと一緒に捨てることを意味します。 この表現は、望ましくない要素とともに貴重な要素を失う結果となる性急な決定や抜本的な決定をしないように警告するためによく使用されます。 (ChatGPT)

"To throw out the baby with the bathwater" is an idiom in English that means to discard something valuable or important along with something that is undesirable or unwanted. This expression is often used to caution against making hasty or sweeping decision s that result in the loss of valuable elements along with the undesirable ones.

・なじみのない表現なので、具体例をあげてみます。

・窓ガラスが割れたり、擦ってしまうなど、軽微な問題が発生した車があるケース。もう 車には価値がないと考えて、非常に低価格で売ったりする。さらには無料で人に譲ってしまう。

・ちょっとした遅刻など、些細な欠点を持つ友人がいる場合。それ以外には特に問題はない、とても良い人であっても、欠点を許せず、友人関係を終わらせることを決意する。

・会社がコスト削減を図るために、人件費の削減を実行するケース。高度なスキルを備えた貴重な人材まで、解雇することを決定してしまう。

今回の日大の判断は、私に言わせれば、"To throw out the baby with the bathwater"がピッタリです。赤ん坊を風呂の水といっしょに捨てるんですね。

あなたたち経営陣こそ、風呂の水といっしょに捨てられたらどうだ?

そう思わなくもないですが、保身と空気の読めなさは、理事長を替えたくらいでは変わらないのでしょう。

今回、日大が捨てようとする赤ちゃんは、名前を「フェニックス」と言うそうです。フェニックスは「不死鳥」を意味する言葉です。

絶対に死なない鳥、のはずですが。

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