赤ん坊と不死鳥
あいかわらず、日大が混乱の極みのようです。
とうとう、アメフト部の廃部まで報じられました。ここまで、こじれるものかなあ、と驚くばかりです。 日大の方針は、
「こうなったら、アメフト部廃部!」
だそうですが、これも、ひとつの考え方ではあります。直接、病巣を取り除こうという考えです。「局所療法」と言われるものです。
組織の問題を「がん細胞」にたとえるならば、がん腫瘍の周りにある組織ごと、つまり臓器ごと取り去ってしまえと。たしかに、そうすることで、転移リスクは抑えられますね。
ただし、一般的には「手術療法」は初期段階で有効とされるものです。
そもそも、初期段階なの?もっと根深い問題じゃないの?日大の抱える問題が、アメフト部だけに限定されているの?すでに、ほかの部署や組織に転移・蔓延していないの?
いろいろと、疑問も残ります。しかし、廃部でケリをつけると。
もやもやした、この状況、なかなか日本語では、うまく言えないのですが、実は英語にピッタリの言葉があります。
「赤ん坊を風呂の水と一緒に捨てる("To throw out the baby with the bathwater" is an idiom in English that means to discard)」と言う慣用句があるのです。
日大の解決策は、まさにこれです。
・なじみのない表現なので、具体例をあげてみます。
今回の日大の判断は、私に言わせれば、"To throw out the baby with the bathwater"がピッタリです。赤ん坊を風呂の水といっしょに捨てるんですね。
あなたたち経営陣こそ、風呂の水といっしょに捨てられたらどうだ?
そう思わなくもないですが、保身と空気の読めなさは、理事長を替えたくらいでは変わらないのでしょう。
今回、日大が捨てようとする赤ちゃんは、名前を「フェニックス」と言うそうです。フェニックスは「不死鳥」を意味する言葉です。
絶対に死なない鳥、のはずですが。
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