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人生計画の落とし穴

人生って、計画どおりにはいかないものだ。

3年前に会社を辞めた時に、
100歳までの1年刻みのライフプラン表を作成した。

あの時は、もう二度と働きたくない!と思っていたから、
労働収入の欄は100歳までゼロを入力した。
当時50歳、年金はできれば後ろ倒しにした方がお得だと知った。
となると、あと20年、なんとか自力で持ち堪えなければ。
そんな前提のライフプラン表だった。

この表を、毎月月末に家計簿を〆るように、年末に振り返ってみる。
この作業は、とても興味深い。
計画どおりにいかなかったことが、浮き彫りになるからである。
驚くほどたくさん修正箇所がある。

暇に耐え切れず、仕事を少し始めたことによって、
すでに収入欄はゼロではなくなっている。
数年前まで、こんな物価高の時代が来るなんて思ってもみなかったので、
支出の欄も修正しなければならない。
次引っ越すときはもう車はいらないかも、と思っていたけど、
やっぱり車は必要だ。
などなど。

ネット記事だったか、YouTubeのおすすめだったか忘れてしまったけど、
最近、「年金は60歳で受け取るのがいい!」というのを目にした。

私は今まで、ねんきん定期便を見て、
65歳より受取りを遅らせれば遅らせるほど(上限75歳まで)
上乗せになるから、それが絶対にお得だと信じて疑っていなかった。

60歳で受け取って、損しないの?
私は恐る恐るライフプラン表に
60歳から年金受給した場合の金額を入れてみた。
結果、100歳時の資産総額の欄は、
65歳や70歳で受け取った場合より、ずっと多い結果となったのである。
年金額の額面だけで計算すると後ろ倒しの方が多くなるけど、
それ以外の支出とか物価とか収入などを加味すると、結果は全く違ってくる。
思い込みって、恐ろしい!
まぁ、今の年金制度が変更になったり破綻したりしないということを大前提とした上での話だから、これもなんとも言えないのだけど。

ライフプラン表を初めて作成した当時は、
今より知識も浅く、社会情勢が刻々と変化していくことを
あまり織り込んでいなかった。
そして何より、自分の気持ちがずっと同じであるはずがないということを
完全に見落としていた。

ただ、とても不思議なのだけど、
何か修正を加えた場合、この先数年は数字に変化はあるものの、
100歳に近づくほど、数字は収斂していくのである。

人生、計画どおりにはいかないけれど、
案外、思いどおりにはなるものなのかもしれない。

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