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Joni Mitchell / Clouds (1969)

可憐さと意志の強さが同居した、存在感のあるセルフ・ポートレートのジャケットが印象的なジョニ・ミッチェルのセカンド・アルバム。

前作同様にシンプル極まりない弾き語りスタイルで綴られた楽曲はしかし、ソングライターとしての表現力とシンガーとしての凄みを増した彼女の詩情と情念が濃密に刻まれており、決して簡素には聴こえず、ときに重厚感すら感じさせる。

来たる70年代SSWブームを先取りしたような透徹したフォーク・ソングだけでなく、NYへの”上京当初”の初々しい気持ちを描いた一際ポップな”Chelsea Morning”や映画主題歌としてヒットした”Both Side Now”のセルフ・カヴァーなど初期の代表曲を収めた初期の名盤であり、レナード・コーエンとの関係を歌ったとされる曲("That Song About The Midway"、"The Gallery")、重々しく怖さをも含んだ雰囲気の曲、”一人ハーモニー”やアカペラを聴かせる曲などもあり、多様性に富んだシンガー・ソングライター・アルバム。



昨夜はあまりにも眠くて22時過ぎに沈没。
代わりに今朝は5時に起きて、ゆっくりコーヒーを飲みながら音楽を聴く。
昨日で令和時代に入ってから5年、そして僕が今の部屋に移ってからも5年。

生活の変化や人との出会いと別れなどを経て”歌うべきもの”をいっぱいに抱えたジョニ・ミッチェルが弾き語りスタイルで、様々なアプローチで臨んだ本作は、前作と合わせてSSWアルバムの基本形を成している。
と同時に、彼女独自の表現として現在においても屹立した存在感を放っている。

もう少しゆっくり佇んで、仕事に向かおう。1日頑張って、連休後半に飛び込もう。

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