見出し画像

酔った。

*この記事は酔った時に書きなぐって下書きに放置したままの状態をそのままupします。酔ってる私も真面目だなぁ、面白くないなぁ(笑)
それでも1500文字マイルール守ってる自分を褒めたい(笑)



#ほろ酔い文学

こんなハッシュタグを見つけて、「酔った今ならなんか書けるかも!」と思ったのだが、どうやらそういうハッシュタグではないようだ。
お酒にまつわるエピソードや創作をするらしい。

なーんだ

でも書いちゃお~ 


空を飛ぶ靴

お酒を飲んで靴を投げる彼女のことを、私は嫌いだった。
裸足で走り出し、道路に飛び出し、私に縋って泣く彼女のことが嫌いだった。

私はお酒が飲める方ではないけど、どんなに飲んでも私が綾のように酔うことは無かった。
二人でテキーラを呷り、だんだん楽しそうになっていく彼女を横目に、何度もトイレに籠る私。楽しそうな彼女が隣の席のおじさんと肩を組んで異邦人を歌っているのを見る度に、彼女を見下げた目で見てしまう。悲しい気持ちでトイレの便座を抱きしめて、泣きたいような気分になる。
時間は午前5時になろうとしている。閉店。お会計16000円になるのがこの店のいつもの値段だ。私は彼女のお財布から一万円札を一枚抜き、領収書を彼女の財布に戻す。

「やーーーだーーーー!かーえーらーなーいーー!」

彼女が靴を投げだした。これもいつものこと。
スナックのママがいつものように、いつものおじさんのタクシーを呼ぶ。
私は、彼女の靴を拾って、タクシーに2000円を渡し、ママと運転手に頭を下げて次の店に向かう。

そこでウーロン茶をゆっくり飲んだら、始発で帰る。それが私。


私だって、お酒飲んで「酔っちゃった♡」って男性に凭れたいし
「私、今日帰りたくないな♡」なんて誘ってみたい。
全部終わった後に、お酒のせいにしたい。そう思ってた。

帰りたくない!もっと構ってほしい!と靴を投げる綾のことを、ずっと羨ましかった。好きな人に、一番幼稚な自分を見せたかった。

ウーロン茶を飲んでる最中が1番寂しかった。

崖から飛び降りるように

それからしばらくして、気付いた。
酔って楽しくなる秘訣があるとしたら、それは崖から身投げのように飛び降りることだった。
ステージの真ん中に飛び出て自分勝手に踊る。これが楽しい酔っ払いの作法なのかもしれない。

論語の従心、ではないが、そもそも私は酔って大暴れもしなければ、身を任せてワンナイトしてしまう女でもない。もっと自分のことを信じて、酔い倒してしまえばいい。
だから、誰か、私を崖から突き落としてほしい。
さあ、もう一杯、もう一杯。と水先案内人よ、手を引いてほしい

一緒に飲もう。


空が白んできた

この色の空を見る時、私はいつも夜。
夜の終わりの色。朝なんか嫌いだ。
あの人はまだ仕事をしてるのかな

この靴を拾って、私の足に戻してほしい。
そしたらシンデレラじゃんって大笑いするのに。

この記事が参加している募集

ほろ酔い文学

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?