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Design Drawing - NY ファッション大学へ入学する決め手(?)

私が、ニューヨークの大学、F.I.T. (*)で、ファッション・デザインを、ゼロから勉強しようと決めたのは、1996年。
*Fashion Institute of Technology, State University of New York = ニューヨーク州立ファッション工科大学

ファッション / アート系大学入学にへ向けての、大きな準備は2つ
1. TOEFLの獲得点数の為の英語の勉強
2. 入学選考の為の実技の提出物
実技の提出物が、さらに2つに分かれていた
2-A. デザイン画: 20点
2-B.  自分で制作した物の写真: 数点

結果的に、この実技の提出物 (portfolio = ポートフォリオ)が, 合格の決め手になったとは、思えない。

20年以上 New York の Fashion 業界で、働いてきた、今の自分の目で、見てみた。(パンデミックで、去年の3月から、失業中だけれど、とりあえず、まだ現役。)

絵の上手い下手は別として、今、自分のポートフォリオを見直すと、「必死だったんだなあ〜」この一言に尽きる。


いったいぜんたい、何頭身?

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a. 脚が長すぎる。
b. 他の部位に対して、肩だけがボディ・ビルダー。
c. バストの部位が、どういう構造になっているのか、すごい謎!
<ーーこれを着て、本当にフィギュアスケートの大会とかで踊ったら、大変な事になりそう。土台、肌がそしゅつしすぎていて、失格。

チュールのつもりで描いたと思われる、スカートの部分に努力賞をあげたい。


(胸囲じゃなくて)胸の幅が顔幅の4倍ある!

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a. 胸囲ではなくで、胸のフラットの幅が、顔幅の4倍くらいありそう。
b. 二の腕の太さと、顔幅がほとんど同じってどういう事・・・?

デザインのアイディアは、面白いし、色も綺麗。でも、何故この女性は、こんなにも、角ばってしまったのか? 和服のハンガーを創造させる。


これじゃ、腕は動かせない!

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a. この図からだと、両腕は動かせない。
b. 伸縮性の素材を想定したとしても、腕を上げれば、脇は伸び伸び+肩はシワシワ。(生地が伸びればいいけれど、そうでなければ破けるかも・・・。)
c. 伸縮性の素材が、体の線から浮くはずがない。<---この描き
方は、オーガンジーのような、張りのある素材。

Double layer (ダブル・レイヤー = 2枚重ね)の, スカートは悪くないと思うけれど、いったい座れるのか、疑問・・・。


お餅用の網焼き器が背中に・・・

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a. お餅用の網焼き器でもくっつけない限り、こんなふうに形良く、止まるわけがない。とは言っても、現代の服飾の素材は、どんどん進化してきてい流ので、やろうと思えば、可能だけれど、舞台衣装や、red carpet 用のイヴニング・ガウンでもない限り、無意味。
b. ダーツもプリンセス・シーム(切り替えの縫い目)もなしで、このウエストラインは、不可能。

多分、刺繍のつもりで、黒いひまわりの花を描いたのだと思う。オートクチュールであれば、これほどの手仕事が、必要な洋服でも、大丈夫。


頑張りましたで賞

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今まで、デザイン画など書いた事ないし、たまに本や雑誌で見たことがあるくらいのレベル。いわゆる、ど素人。絵も、決して上手いとは言えない。

こんなレヴェルの私が、試行錯誤で、20点をデザインして、これだけ描いたことには、自分ながら、「よくやったよ。」と声をかけてあげたい。

かなりの時間がかかった事も、うっすらと記憶に残っているし。

自分で作った目次を見ながら、課題があったのを思い出した。4季の中から自分で選んで、それをテーマにデザインをする事と、いくつか果物と野菜が与えられていて、その一つをインスピレーションにして、デザインをする。(私は、「とうもろこし」を選んだようだ。<--- #19に、"corn in magic"
と書いてある。何故「とうもろこし」を選んだのか、自分でもよくわからない・・。)


見て下さってありがとう

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部屋の片付けをする度に、良い思い出だけれども、何かの役に立つわけでもないから、捨ててしまおうかな。そう、何度も思った。でもこうして、note の記事として、見ず知らずの貴方に、一部だけでも、見て頂けた事が、とても嬉しい。

離婚して、惨めな自分を変えたくて、「自立」を目指そうと、大胆にも留学を決意してしまった。只ひたすら、やらなければいけない事をやるだけ。
そんな気持ちでいっぱいで、楽しむとか、ドキドキするとか、とてつもなく無縁の精神状態だったから。だからこそ、20年以上経って、こうして書き残す機会に恵まれて、貴方にこれを読んで頂いて、感謝です。

ありがとうございます。



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