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虹色に表される"PRIDE" の意味

New York をはじめ、全米で、LGBTQの人達が自分達の尊厳を守る為に、完全なる平等権を得ようと、様々な活動をして来ました。

そして今日、6月27日(日曜日)に、そういった数々の活動や、今までに勝ち取って来た権利を祝福するパレードが、New York City で行われました。

日本でも、一般的に使われる様になってきている、この言葉、”LGBTQ” は、それぞれ以下の言葉の頭文字を取ったものです。
Lesbian, Gay, Bisexual, Transgender, 最後の"Q" は、しばしば "Queer" もしくは "Questioning"を、意味しています。

これらの語意は、今更和訳せず共、日本でも理解されている言葉だと思います。(そう願っています。)

確かに、昔は人によっては、このプライド・パレードを、お祭り騒ぎの様に捉えていた事も事実です。

自分自身も、やはりNew York に来るまでは、この”LGBTQ”を、一括りにして、「同性愛」という枠に勝手に入れていました。

やはり自分にとって、大きく意識が変わっていったのは、自分の住居がずっとManhattan のChelsea (チェルシー)という場所であった事と、ファッション業界で働いている、この2点が影響したからです。

ファッションデザインを学んだ大学、F.I.T. (Fashion Institute of Technology / State University of New York)が、Chelsea にあり、それが縁で、ここに住み続けています。

Chelsea は、その周りの区域、Meatpacking area や Green Village も含め、ゲイの男性が多く住んでいます。彼らをターゲットにした、スパやバーもたくさんあります。

もちろん、学生として初めてChelsea に暮らしはじめた時は、話で聞いて、頭で理解していても、やはり戸惑いました。

そして、卒業後ファッション業界で仕事をし始め、同じく多くのゲイの男性達と仕事をする事もたくさんありました。

語弊があるかもしれませんが、私にとっては、”LGBTQ”を理解したというよりも、20年少しの毎日の暮らしの中で、慣れ親しみ、日常化していったのです。

きっと、日本人に限らず、世界中の多くの人々が、未だに「私には、理解できない。」という考え方をするでしょう。

生物学的だったり、医学的見地からの解釈を、理解する事はできても、「なぜ”LGBTQ”の人達がそう感じるのか?」という事を理解する事は、無理なのではと、私は思い始めました。

私が、「なぜ男性に対してだけ、恋愛感情や性的感情を抱くのか?」と聞かれても、私には「女だから」という以外の言葉はありません。でも、これは厳密に言えば、正しい回答ではないのです。

例えば、私がある日突然、仮に、女性に対しても男性に対する気持ちと同じ恋愛感情を抱く、という事実を知ったとします。そこで同じ質問、「なぜ?」と聞かれても、「わからない」というしかありません。

私が女であることに変わりはなく、でも同性にも異性にも、同じ感情を抱いてしまう。とすれば、「女だから」「男だから」という今までの性別の概念では、説明できないのです。

私にとって、毎年目にするこのプライド・パレードは、”LGBTQ”で表現されている、5つの独自の「性」を持つ人や、その家族・友人の人達の経験した、葛藤や苦しみを、連れてくる気がする。

今日という日を祝う事なく、人生を終えていった ”LGBTQ” の人達も、大勢いる。

理解するよりも、彼らが、先ずどう感じているのかを、同じ様にとまではいかなくても、感じてみようとする事が、”LGBTQ”では表現されない私たちのプライドになるのでは・・・。


Meatpacking District に、ちょっとしたオープンスペースがあり、椅子やテーブル、パラソルが設置され、人々にホッとしたひと時を、与えてくれています。

そこのテーブルに、”LGBTQ”について、こんなメッセージがありました。この写真の下に、訳文を添えてあります。お読み下さい。

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Meatpacking District (*)が、長い年月を経て、その変容を続ける中、この地区には、LGBTQコミュニティーの長い歴史がある。そして、このコミュニティーは、今もここに存在している。

我々の地域社会の中、そして、ニューヨーク市全域に渡り、力強くその歴史を刻んできた、LGBTQコミュニティーを、今月だけと言わず、毎月、祝福してゆく。

全ての波止場、立ち並ぶバー、足元一つ一つの石畳の石に至るまで、ミートパッキングディストリクトは、全ての LGBTQ の人々が、平等を勝ち取る為に、手を差し伸べている事を誇りに思う。』

(*)ミートパッキング地区:大まかに West 14th Street からGansevoort Street 、そしてHudson River から Hudson Street の間の区域。

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ここより下は、ここ1〜2週間で、街角で見つけた『レインボーアート』や、虹色の飾り付けなどの、イメージや、twitterにアップしたヴィデオです。

New York ならではかもしれませんので、楽しんで頂ければ、嬉しいです。

近所のタイ料理屋さんが、自分たちの屋外飲食スペースとレストランとの間に、虹色の旗を飾ってます。よく見てみると、デザイン可愛いです。

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お馴染みの、ハイライン・ホテルの庭です。植っている木々に、虹色の電灯を巻き付けて、なかなか見応えあります。


同じく、ハイライン・ホテルの庭のデコーレーションですが、夕方の犬の散歩の時に、外から撮ってみました。



自宅のアパートの前の交差点に小さな花壇があります。誰が立てたのか、「虹色の風車。」思わず、日本の縁日思い出して、懐かしくなりました。

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イエローキャブが、ちょうど通りかかり、更にNew York らしくなりました。🚕

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