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学習に特別な配慮が必要な子が音楽科を目指す、という現実を見て−1−


この投稿は有料にすることにします。その理由は私が文章力で勝負したいとか、この投稿に価値があるとかではなく、個人情報が漏れてしまうかも知れないといった危惧のために有料することにしました。対象とした生徒はひとりであり、そこで私個人がその子をみてきた経緯と、感じたことをまとめるだけなので参考になるかどうかは保証できません。また、1回分の文章量ではお伝えできないので何回かはわかりませんが、本投稿だけで終わらないこともご了承ください。ただ、この投稿するには少しばかりの意義があるのではと考えていて、近い境遇にいらっしゃる先生や保護者の方のひとつの手掛かりになれば幸いです。また、この投稿のきっかけは2つあり、そのもうひとつは、とあるYouTuber的英語教員のXの投稿に触発されました。「多浪、英検2級も受からない」そんな生徒さんの英作文を公開し、「採点してみてください」とポストしました。私はそれをみた時「晒し者にしたな」と思ってしまったのです。もちろん個人名はあげていませんし、すべての動画をチェックしたわけではありませんが、できないからには何かしら理由があるはずです。「学力がない」と一言では済まないと考えたのです。

教え方・先生との相性・安心して勉強ができる環境の確保ができる家庭・勉強の方法・受験生の心身の健康・保護者の方の理解…

あげればもっとあるかもしれませんが、学力に結びつけるにはそれなりの条件がいると思うのです。私はこれから書く、楽典・ソルフェージュを教えていていた生徒さんを見てきてこれを痛感しました。その体験を書こうと思います。

はじめにその生徒さんに会った時、まずはその子のお母さんに驚かされました。どっさりと「これまで楽典を勉強させてきたんです!」と、5〜6冊ほどのワークを出してきました。レベルはほぼ同じのワーク。しかし中身を見るとすべてはじめの10ページ程度ですべて終わっているのです。中には間違えたものも丸してあるものもありました。

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