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ライティング力を高める”要約”トレーニング

昨日は言語化する力について、お話ししました。
今回はその言語化する力をどうつけるか、というお話しをしたいと思います。

「言語化とは、自分の思いや考えのアウトプットする能力。」
「自分の考えや体験を説明する力」だと、私は定義しています。

その言語化するための力、アウトプット力をトレーニングする方法として、ご紹介したいのが、「文章の要約」です。


今はライティングを教える立場の私も、実は、自分の文章力のなさに愕然とした時期がありました。
今から18年前くらいですが、私が広告代理店から、念願の出版社に転職ができ、とある女性誌の編集者になれた時です。

自分では文章好きな方だと思っていたものの、いざ原稿を書いてみると、とにかく説明をしようと、長くなりがち。

その当時は10代のティーン誌を作っていたので、“10代の子がこんな長い文章を読むわけないでしょ!もっと短く簡潔に!そして楽しく!!”と、編集長に怒られまくった経験があります。


だから、ライティングの講座で寄せられるお悩み、“つい文章が長くなってしまう”という気持ちはとてもわかります。ですが、ちゃんとわかるように伝えたいと思う優しさが、逆に、相手にとっては長くて難しい文章になり、わかりにくくなってしまうのが現実なのです。

編集長から怒られて落ち込んでいるときに、先輩編集者から、教えてもらったのが、「新聞コラムの要約」というトレーニング。

すぐ行動タイプの私は、次の日から朝日新聞の「天声人語」の要約を始めました。


天声人語は、だいたい文字数が630文字くらい。これを半分の300文字くらいに要約して書いてみるのです。

要約は、短くすることが前提なので、読む方も気合が入るというか、理解しようと必死です。

・
言いたいことは、要するに何なのか?
・カットできるところはどこかな?

など、かなり悩むものです。

削りすぎても、何を言いたいのかわからない文章になるし、削らなすぎても、要約したとはいえない長さになってしまうしで、このコラムの要約はかなり、頭と時間を使うトレーニングでした。

ですが、その悶々としたこのトレーニングを1ヶ月くらい続けたら、急に要約に要する時間がコンパクトになり、成果が出始めたんです。

そして、3ヶ月めくらいからは、自分が書いた長めの文章を、再度、要約するつもりで、”カットできるところはないかな?””言いたいことのポイントはどこか?”などを、自分で添削して、短くコンパクトな文章にしてから、編集長チェックにまわしたものです。

要約は元記事の50―60%くらいコンパクトに!

要約の練習は、なにも、新聞のコラムでなくても、自分の好きなライターさんやWEBメディアの記事でもなんでもいいと思います。

読んだ元記事の、50―60%くらいを目指して、要約する練習がおすすめです。

要約するトレーニングを続けると、要するに何が言いたいのか、という最大エッセンスがきちんと言葉にできるようになり、言語化する能力が向上しているというわけです。

ライティング力を向上させ、かつ、言語化する能力も高められる、要約トレーニング、ぜひあなたも試してみてくださいね!

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