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女性メディア編集歴20年目にして思う、編集者にとって大切なものは何か?

私は女性雑誌15年、WEBメディア4年と、20年近く、女性メディアの編集者として仕事をしています。

今までは仕事仲間、業界の人との交流がメインだったのですが、個人での仕事を増やすなかで、多くの方と知り合い自己紹介をすることが多くなりました。

その際、「雑誌の編集の仕事をしていた」という話しをすると、「大抵、プロのライターさんね」と、理解されることが多いということに気づきました。

最初は、「ライターではなく、編集者です」と説明していましたが、最近は、どうも編集という仕事があまり、認知されてないのかもしれないという思いがしてきました。

なので、今回は編集の仕事についてお話ししたいと思います。


編集の仕事とは文字通り、「編んで集めること」で、
「企画を立て、人、モノを集め、コンテンツを作る仕事」です。


本、雑誌、TV、W E B記事、動画、WEBサイトなど、全てのコンテンツは編集という行為を通して作られています。

では、編集者は具体的にどんな仕事をするのでしょうか?

企画を作り、コンテンツを作る。そのコンテンツ作りの旗振り役的な存在です。

ある企画を決め、その狙いを達成するためのチームを作り、複数名で作るコンテンツの指揮者&まとめ役。

カメラマン、メイクさん、スタイリスト、モデル、ライターさん、デザイナーさんと、それぞれの分野のスペシャリストを集めて、チームを作り、その企画が終わるまでの責任者的な仕事をするのです。

なので、編集者は、自分自身がオシャレである必要もないし、文章が上手くなくても全く問題ないんです。

例えばですが、私も15年間、女性誌でファッションを担当してきましたが、私はオシャレな方ではなくて、結構なマスタイプ。

少しでも気痩せしたいし、買うなら着回しのきくコスパ感あるものがいい。

なので、読者の取材などをするたびに、“脚長見えのデニム企画が見たい”や、“夏の楽チン気痩せワンピ”がいいなど、コメントをもらうたびに、絶対それ知りたい!いいね!!と、とても共感するのです。

“どういうのが着痩せワンピなんだろ、欲しい!”とその知りたい願望と勢いのままに、企画を立てるというわけなんです。

私の企画は読者がリアルに知りたいことと、個人的な共感が詰まった企画なので、読者からの支持も高く、企画も通りやすいというわけです。


私の企画はスーパー読者目線。

なので、“知りたかったことが知れた!”、“面白かった”と共感したというコメントを嬉しいことに多くいただきます。




編集者は、その分野に長けている必要は全くなく、むしろ全く知らないからこそ、どうしたらよくなるのかを、専門家のスタッフにとことん相談して教えてもらう。それをどう伝えたら、どう見せたら、面白くわかりやすいかを考えるというのが、編集者の仕事であり、醍醐味なのです。

今年で、編集の仕事も20年近くになりますが、一番大切にしていることは、「どうしたら、面白くわかりやすく伝わるのか」ということ。

「伝える力」というものです。

今や、多くのみなさんがSNSやブログを書き、常に編集作業をされています。そこでのひとつの励みになるのが、いいね!の数だったり、コメントだったりしますよね。
“自分の書いたものが伝わった!”と思う、その感動が嬉しいのです。

みなさんのブログなども、いい情報やネタを出そうとそこに注力するよりも、「読み手にどうしたらわかりやすく伝わるか」と、読み手の人が欲しいるものは何かということを意識してみるのがおすすめです。

編集者として大事なのは伝える力です。

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