見出し画像

セルフデザインのススメ

今の私は

―心地いい私でいる―

この軸でゆらりと生活している。

"今の"と謳ったのは、過去の私が[心地いい私でいることの大切さ]に気づけなかったし、[心地いい私でいる]ことが出来ず、いつもイライラしていたから。

時に高級なものを食べ、洋服を買い、エステをして、と《物》と《お金》に溢れたバブルの時代を生きてきた私なりのご褒美はたくさんやってきた。でもそれらは[やった]という事実だけであって、本当の意味で満たされていなかったと今は思う。

子供の頃から読書好きだった父はナイチンゲールやジャンバル・ジャンを引き合いに《自己犠牲》を美徳とし、私はずっとそれを課せられて育った。それが当たり前の、人としての生き方だと疑いもせず成長した。そのせいで自分の気持ちに蓋をすることに慣れてしまい、自分の存在を無くしててしまっていたのだ。

そうやって自分を圧し殺して日常を送り、やっと30代後半で心身共に限界を迎えた。そこから過去の自分を掘り起こし、10年の歳月をかけて一つ一つセルフデザインをし、今の新しい自分に至っている。

[自分の気持ちに気づくこと]

[どんな気持ちであっても認めること]

人によってはごく自然に出来ているようなことかもしれない。私は日常でこれらを何度も何度も繰り返し、私という人間を甦らせ、やっと心地いいという感覚を感じられるようになってきた。

本当の意味での心地いいが解ると、心地悪いことに拒絶反応が起こり回避行動を起こすようになっていった。40代にして初めて自分の気持ちを表現し正直に行動することを覚えたのだ。

転機は、コロナだった。

長きに渡り理学療法士として整形外科で働いてきた。それが2020年コロナが流行したことで一変した。感染を恐れ来院出来なくなった患者さま達。機能障害が悪化する人。人との関わりを遮断されうつ状態になる人。何も出来ない自分がもどかしく、病院という箱の中は窮屈でしかたがなかった。

「私がこの箱から飛び出そう」

自分の奥深いとこから自然に湧き出た思い。約30年の理学療法士人生に別れを告げ、ヨガレッスンとからだメンテナンスのサロンを自宅ではじめた。

自分の気持ちに気づき、認める。

そうすることで生まれた私の中の心地よさは、行動を生み、逢うべき人に出逢い、心地よさが派生していき、それぞれの行動を生んでいく。力強く生きていく。

私の言葉の先に。

私の手の先に。

心地よさを伝えたい。

心にも。体にも。


ヨガスペースの片隅に、一目惚れしたオレンジ色の2人掛けソファーが追いやられている。そこに座ると、組子越しに光が差し込む特等席だと、最近知った。仕事がないひとり時間はそこに座り、心地いい私をデザインしている。


#自分にとって大切なこと

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?