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新年明けましておめでとうございます
写真は、蝋梅です。近づくととてもステキな香りがします。
年末に、最近の日課のようになっている14時の母との散歩の途中、いつもの場所で休んでいたら、見知らぬ方からいただいたものです。
その方から、「いつものお母さんも息子さんも散歩頑張ってるから」とおっしゃっていただきました。お名前は存じ上げないのですが、ご近所の方だと思います。母は、肺の筋肉が弱っており血中酸素濃度が下がるため酸素ボンベを引っ張っ
京都大学のオンライン公開講座「立ち止まって、考える」は必見。
ほんと面白い。コロナ禍でどっち向いていいのかわからなくなったら、じっくり見るべき。
実存的孤独とはなにか。人と人が触れ合いすれ違う中で結果的に得られた体験としての孤独。
それを楽しむことができるのか、噛みしめることができるのか。ソーシャルディスタンスとは実存的孤独というのが結論かもしれない。
『影の車:潜在光景』(松本清張)を読む
子供の頃、母親に会いに来る男が汚らしく見え、憎くなり、海釣りの際に突き落としてしまった過去のある「私」。大人になって偶然再会した幼馴染みと恋に落ちる。未亡人となっていた彼女の家に遊びに行くたびに、彼女の子供の目線が気になるようになった。
過去のトラウマは、なかなか記憶からなくならない。実は私に口外できないがある。あ、犯罪ではありません。思い出したくないような過去が、たまに夢の中に出てくる。びっく
『生き物の死にざま』(稲垣栄洋)を読む
2020年の前半が終わろうとしている。この前半も、1~3月と4月~6月では風景がガラッと変わってしまった。
風景とは世の中の風景はもちろん、自分の人生観も変わっている。そんな人も多いのではないだろうか。
そんなとき、この本と出会った。
セミ、マンボウ、サケ、ミノムシ。。。29の生き物の生涯がまとめられている。
クラゲの生きがいは「生きていること」
卵が孵ると、まず自分の体を食べさせるハサ
『影の車:確証』(松本清張)を読む
大庭章二は妻が浮気をしているのではないかと勘ぐる。相手は章二の同僚だろう。どうにか証拠を掴みたい章二は、自ら性病となりそれを妻に移すことで、妻と同僚の仲をはっきりさせようと夜の街に出かけた。
この異常な手段はなんだろう。妻を問いただしたところで信用できない章二。物語の結末は、浮気の相手は同僚ではなかったのだが、妻に裏切られていたことにはかわりはなかった。
確証を得ることは簡単なことではない、た
『影の車:鉢植えを買う女』(松本清張)を読む
精密機器の会社に勤める上原楢江は、女子事務員としてはキャリアの長い独身社員だ。散財することもないどころか、社内の男性に利子をつけて貸していたほどお金に執着していた。男に縁のなかった楢江だったが、ある日社内の男性といい仲になる。しかしその男は、会社の金庫から800万円を盗んでしまう。高跳びする前に楢江の部屋に泊まりに来た時、その事実を知った楢江の取った行動は。
お金しか信用できなくなっている楢江。
『未完の資本主義』を読む
コロナ禍でなんとなく「これからは資本主義じゃ無理じゃないかなぁ」と思っていたところ、タイミングよく手元にやってきた図書館本。
資本主義のゆくえを、さまざまな学者にインタビューしています。
クルーグマン
安倍内閣の経済理論の支柱となっているリフレ派。今後必要となるのは「全分配」としての賃金、「再分配」としてのベーシックインカムなどだ。
フリードマン
フラット・ファスト・スマート化した社会で必要な
『影の車:田舎教師』(松本清張)を読む
良吉は、父親から聞いていた中国山地の山奥にいる親戚を訪ねてみた。親戚の杉山俊郎は医者で、地域の信頼も厚く、田舎ながらに裕福だった。しかし訪ねたその日に俊郎が事故で亡くなったことを知る。生活道路の崖沿いの道から崖下に落下したのだが、どこか腑に落ちない。俊郎はその日、戦前満州で羽振りの良い暮らしをしたものの、戦後無一文で帰省した兄弟の博一の家に診察に行っていたのだ。
終戦を迎え無一文となってしまう弟