シドニー・ルメット監督 『十二人の怒れる男』 : 理想を信じた時代の「アメリカの良心」
映画評:シドニー・ルメット監督『十二人の怒れる男』(1957年・アメリカ映画)
本作は、子供の頃にテレビで視て感動した「思い出の作品」であり、今でも私の「実写映画のオールタイムベスト10」に入る傑作である。
本作の元型となったのは、脚本家レジナルド・ローズの脚本を、1話完結のテレビドラマとして制作したもので、これが大変な評判作となった。ところが、当時のテレビドラマは、実質的に「生放送」の一発放送であり、録画が製作者(テレビ局)サイドには残らなかった。
また、このテレビドラ