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「政治・経済・社会」関連書のレビュー

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「政治」「経済」「社会」などの関連書のレビューを紹介します。
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記事一覧

古田徹也 『謝罪論 謝るとは 何をすることなのか』 : 人の振り見て、わが振り直せ

書評:古田徹也『謝罪論 謝るとは何をすることなのか』(柏書房) 本書の「プロローグ」は、…

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クリスチャン・タフドルップ監督 『胸騒ぎ』 : 日本人こそが見るべき映画

映画評:クリスチャン・タフドルップ監督『胸騒ぎ』(2022年、デンマーク・オランダ合作映画)…

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サミュエル・R・ディレイニー 『ノヴァ』 : オリエンタリズム的「文学性」の勘違い

書評:サミュエル・R・ディレイニー『ノヴァ』(ハヤカワ文庫) サミュエル・R・ディレイニー…

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Kashmir 『てるみな 5』 : 日常のなかの異界へ

書評:Kashmir『てるみな 東京猫耳巡礼記(5)』(楽園コミックス・白泉社) 前の第4巻の…

年間読書人
10日前
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リンク集 「漫画 (生きづらさ・女の子と男の子・オタク・本好き・カワイイ系)+α」…

【主たる収録作家】 (生きづらさ系) 模造クリスタル、藤生、長崎ライチ、平方イコルスン、三…

年間読書人
10日前
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リンク集 「〈心って何?〉 ロボット・AI系 漫画・アニメ・小説・批評研究書」関連レ…

【収録作家(作品)】 (ロボット系漫画) 矢寺圭太『ポンコツぽん子』 池辺葵『私にできるこ…

年間読書人
10日前
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シドニー・ルメット監督 『十二人の怒れる男』 : 理想を信じた時代の「アメリカの良心」

映画評:シドニー・ルメット監督『十二人の怒れる男』(1957年・アメリカ映画) 本作は、子供の頃にテレビで視て感動した「思い出の作品」であり、今でも私の「実写映画のオールタイムベスト10」に入る傑作である。 本作の元型となったのは、脚本家レジナルド・ローズの脚本を、1話完結のテレビドラマとして制作したもので、これが大変な評判作となった。ところが、当時のテレビドラマは、実質的に「生放送」の一発放送であり、録画が製作者(テレビ局)サイドには残らなかった。 また、このテレビドラ

小林秀雄 『戦争について』 : 戦時における「時局迎合と 俗情との結託」

書評:小林秀雄『戦争について』(中公文庫) これまでは「小林秀雄の恥部」として、全集には…

年間読書人
2週間前
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スタンリー・キューブリック監督 『時計じかけのオレンジ』 : 半世紀前の「暴力とエ…

映画評:スタンリー・キューブリック監督『時計じかけのオレンジ』(1972年・アメリカ映画) …

年間読書人
2週間前
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ジョルジュ・シムノン 『証人たち』 : 「裁くなかれ」は、 無欠の神にしか言い得ない…

書評:ジョルジュ・シムノン『証人たち』(河出書房新社) 「メグレ警視」シリーズで知られる…

年間読書人
2週間前
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今敏 監督 『妄想代理人』 : 「少年バット」の正体

作品評:今敏監督『妄想代理人』(2004年・TVシリーズ全13話) 『妄想代理人』は、2004年に「…

年間読書人
2週間前
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仲野佑希 『ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン』 : Amazon…

書評:仲野佑希『ザ・ダークパターン ユーザーの心や行動をあざむくデザイン』(翔泳社) 本…

年間読書人
3週間前
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セルゲイ・エイゼンシュテイン監督 『戦艦ポチョムキン』 : イデオロギーとは、自覚…

映画評:セルゲイ・エイゼンシュテイン監督『戦艦ポチョムキン』(1925年・ソ連映画) 「モン…

年間読書人
3週間前
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J・D・サリンジャー 『ライ麦畑でつかまえて』 : 優しさと弱さと

書評:J・D・サリンジャー『ライ麦畑でつかまえて』(白水社) 私が活字本を読み始めた高校生の頃、すでにサリンジャーは人気作家であったし、そのデビュー作にして代表作である本書『ライ麦畑でつかまえて』も、すでに「現代の古典」としての評価を受けていて、まだ活字本を読まなかった頃の私に耳にも、その特徴的なタイトルだけは入ってきていた。 いまさら『ライ麦畑でつかまえて』(以降、適宜『ライ麦』と略記)を読む気になったのは、先日、NHKのテレビ番組で『ライ麦』を取り上げており、「ベトナ